世界からの信用という貯金を
次世代に残すために

小学生の頃から世界一のサッカー選手を目指してきたように、もともと目先の利益より、もっと遠くの大きな目標を目指すタイプだと本田選手は自己分析する。また、経験を重ねるうちに「一番」であることと同時に「オンリーワン」の重要性に気づいたともいう。その本田選手が「サッカー選手として終わりが見えてきて考え始めた」というのが、1000年後に名を残すためには何をしたらいいか、ということだった。取材者のような凡人には何とも壮大な話に聞こえるのだが、本人にとってはごく当たり前のことだ。

「僕はサッカーで世界一になったわけではないですが、客観的に考えてもサッカーで世界一になっても歴史に名前は刻まれないわけです。では、歴史に名を残すために、人生80年として、あと50年間何をして生きるべきか、真剣に考えました。その結果、より良い社会を実現することが自分の使命じゃないかと思い至りました」

こうして経営者、教育者として、海外プロサッカーチームやサッカースクールの経営なども手がけるようになった。まさに八面六臂の活躍ぶりで、世界を飛び回る日々を過ごしているわけだが、そこで気づいたことがあるという。

「ビジネスや旅行で海外に行かれたことがある方はご存じだと思うのですが、日本のパスポートを持っていると、多くの国では簡単な質問に答えれば入国できます。そしてどこの国でも日本人は感謝されたり、リスペクトされているなとも感じます。これは僕の祖父母世代やそれより前の世代の方たちが築いてくれた信用のおかげでしょうね」

同時に、自分たちの世代はその信用という貯金を切り崩しているという危機感を持たなければならないし、その貯金を先輩として次世代のために増やすのが使命ではないかと訴える。そしてその信用を積み上げる大きなチャンスが、2020年東京大会だ。

「訪日された方たちに安全面を保障するのはもちろん、みんなでおもてなしを実践するんだという意識でお迎えすることで、東京大会を成功させられればいいですよね」
好きな言葉はと尋ねると、「『努力は裏切らない』。結果はともあれ、努力は自分を前に進めてくれますから」。経験を積んで体得したというこのシンプルゆえに深い言葉を胸に、これからも本田選手は進化し続けるのだろう。「1000年後に圭佑ルールって呼ばれるような」革新的な変化を社会に起こしたいと熱く語る姿を見ていると、今私たちはまさに「圭佑ルール」が作られる前夜にいるのではないかと思わされる。それがサッカー界なのか、スポーツ界なのか、政財界なのか、教育界なのかはわからない。しかしそう遠くない未来に本田選手が切り拓く新しい世界が見られそうだと、なぜか思えるのである。
(取材・文/TEAM A)

国内の空の旅でも世界中のあらゆるお客様にご満足いただくために

ANAが関わる旅のすべてのシーンで、あらゆるお客様に世界トップレベルのサービスをお楽しみいただきたい。その想いを実現すべく、ANAでは旅の計画からツアーや機内の座席のご予約、空港へのご到着、ご搭乗手続き、ご搭乗、そして目的地へのご到着に至る空の旅の一連のシーンで目指すべき商品・サービスの基準を設けております。その基準に沿って、ANAの商品やサービスの開発を担っているのが商品戦略部です。

「国内外のエアラインの情報は常にチェックし、必要に応じて実際に搭乗するなどして研究を重ねています。その成果を商品開発に活かして、ANAをご利用くださるすべてのお客様に心からご満足いただける商品やサービスをお届けしたいと日々、励んでいます」

と語るのは小島永士社員です。とりわけ海外のエアラインを研究することで、世界基準のサービスのあり方や海外のお客様がどのようなサービスを望まれるかがわかるようになったと明かします。また、その成果は、国際線はもちろん国内線の商品・サービスにも反映させるべきだと気づいたとも話します。

「2020年東京大会をきっかけに、今後ますます海外からのお客様のご利用が増えることが見込まれています。そのため、国際線はもちろん国内線においても、国内のお客様にも海外のお客様にも同じように喜んでいただけるハイクオリティの商品・サービスのご提供が必須になるはずだと確信しました」(小島社員)

そこで力を入れて開発に取り組んできたのが、国内線の商品・サービスです。そして今秋より、新たなサービスがデビューしました。

その一つが、プレミアムクラスのサービスのリニューアルです。

「10月末より羽田発着の一部の路線で新メニューの提供を開始しました。朝食・昼食・夕食の時間帯においては、一品ずつこだわりの器に華やかに盛り付けています。また、お客様のご要望にお応えし、従来は11~13時までの出発便を対象としてきた昼食のご提供を、10時30分~13時29分までの出発便に拡大しました。さらに夕食の時間帯においては、人気料理店とのコラボレーションメニューを、軽食の時間帯には、有名パティシエのスイーツをANAのオリジナル軽食メニューとともにお楽しみいただけます」
と説明するのは、伊東英孝社員です。

「新たなメニューのご提供に伴い、お客様により自由にお過ごしいただけるように機内サービス全体の見直しを図りました(伊東社員)

また、9月より国内線に新機材「A321neo」を導入しました。この機材のプレミアムクラスには、電動リクライニングシートを採用。さらに普通席も含む全席に、ANA国内線仕様機として初のタッチパネル式パーソナルモニターを完備しました。

「パーソナルモニターでは、約60のビデオコンテンツをご用意しています。また、『ANA Wi-Fiサービス』対象機材も拡大中です。こちらは、お手持ちの端末でも無料コンテンツやインターネットをご利用いただけます。国内線の空の旅をよりお楽しみいただけたら幸いです」(伊東社員)

機内でのお時間をより快適にお過ごしいただくため、これからもお客様のお気持ちに寄り添った商品・サービスの開発・ご提供に尽力してまいります。

プロフィール

本田圭佑 - Keisuke Honda -

プロサッカー選手

1986年、大阪府出身。名古屋グランパスエイト、VVVフェンロ(オランダ)、CSKAモスクワ(ロシア)、ACミラン(イタリア)を経て、現在CFパチューカ(メキシコ)所属。2010年南アフリカW杯ではベスト16入りに貢献、2014年ブラジルW杯でも中心選手として活躍。経営者・教育者の顔も併せ持つ。

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