NEWS ANA

第10‐050号
2010年4月1日


2010年度 ANAグループ入社式 社長挨拶(概要)

 
◆ 2010年度は大きな節目の年であり、存亡をかけた正念場の年
 
 私達ANAグループは、現在、2期連続のしかも過去最大の赤字という、かつて無い危機に見舞われています。まずは、過去最大の経営危機を乗り切らなければならない大切な年に、皆さんは入社されたということを肝に銘じて頂きたいと思います。そして私達が自己変革出来ず、お客様や社会にとって、価値を創造できない企業になるならば、私達自身も淘汰される厳しい時代にいるということを、強く認識して頂きたいと思います。
 一方、今年は「首都圏空港の発着枠拡大」という、大きなビジネスチャンスの年でもあります。「準備を怠るものには、チャンスは絶対に訪れない」と言ったのは19世紀のフランスの細菌学者パスツールですが、私達も、このチャンスに早くから備え、様々な戦略や施策を、他社に先駆けて行なってきました。その地道な準備を、正に成果に繋げる大切な年であります。
 ANAグループは、純粋な民間航空会社であることに誇りを持ち、幾多の困難を、気持ちを一つにして乗り越えてきました。「危機において一致団結できること」が、私達のDNAであり強みであります。存亡をかけた正念場の2010年度であり、私達は「ピンチこそチャンス!」を合言葉にした、大規模な改革を進めていますが、その原動力となる、若々しい皆さんのバイタリティーに期待をしています。
 
◆ ANAグループの価値観について
 

<安全>
 ANAグループは、「安全は経営の基盤であり社会への責務である」と安全理念に掲げ、不断の弛まぬ努力を重ねてきました。「事故は絶対に起こしてはいけない」「絶対に起こさない」という強い決意を、私達は皆持っています。
 「安全」はANAグループにとって、何ものにも代え難い、大切なものであることを、そして、常に危機感を共有して、仕事をして頂きたいと思います。私達の全ての仕事は、安全と繋がっています。こうして入社式をやっている、この瞬間にも、世界のどこかを私達の飛行機が飛んでいます。24時間、私達は安全と向き合っていることを、是非忘れないで頂きたいと思います。

<航空会社の仕事とは>
 航空会社は華やかに見られることがありますが、多くの、様々な分野のプロフェッショナルな社員が、地道な努力によって支えている、そんな事業である、と言うことを改めて認識をして欲しいと思います。
 ANAグループ約3万名の社員が、それぞれの分野のプロとして、世界最高の品質・サービスを提供するべく、日夜努力をしています。
 どれ一つ欠けても、私達の事業は成り立たない、ということを、そして、私達は、グループ全体でこの事業を支えているんだ、ということを、肝に銘じていただきたいと思います。

<CS>
 「人は言葉に出したリクエストに応えてくれた時に感謝をし、思ってはいたけれども、まだ、言葉に出していないニーズに、先回りして対応してもらった時に感激する。そして、思ってもいなかった潜在的ニーズを解決してもらった時には感動をする。」いわゆる、嬉しいサプライズ、ここまで気付いてやってくれるのか、ということです。お客様の声を積極的に聴き、気持ちを察し、そして、期待される以上の対応をして差し上げる。そこから感動が生まれます。そして、その積み重ねが信頼につながっていきます。サービスに、魂を入れるのは、皆さん一人一人の「お客様の満足、そして幸せを願う心、気持ち」であります。ANAらしい「あんしん、あったか、あかるく元気」なサービスを感動レベルで表現し、「お客様の笑顔」を、沢山作って頂きたいと思います。

<グローバルにモノを見る眼>
 長らく国際線は赤字体質から脱却できずに大変苦労してきました。10年前にスターアライアンスに加盟し、世界の先進航空会社の様々な手法を学び、成長してきました。その結果、国際線の収益構造は大きく改善しました。そして今、「首都圏空港の再拡張」の時を迎えています。国内線需要が成熟する反面、アジアは成長し、人や物の流動増が顕著になっています。また、オープンスカイが進展する中、競争は益々激化していきます。
 ANAグループは、この厳しい時代をしっかり勝ち抜いて行くべく、「世界の旅客・貨物輸送を担う、アジアを代表する企業グループになる」こと、即ち「世界のマーケットで、世界のお客様をターゲットとし、成長を目指すこと」を、経営ビジョンに定めました。国際線を成長の柱に据えていくということです。ANAは現在、スターアライアンスの中で、ユナイテッド航空やルフトハンザ航空と伍してリーダーシップを発揮する立場に在ります。フランクフルトの本部で活躍している社員が何名も居るなど、活動領域は、まさにグローバルに広がっています。
 常にグローバルな視点で、「世界の様々なお客様に、夢と感動を与える為に、ANAらしい独自性を創りあげていくこと」が、求められています。全ての職場は世界と繋がっています。常にグローバルなステージで仕事をしているという視点を忘れずにいてほしいと思います。

 
◆ 最後に〜社会人の先輩として〜
 
 皆さんは社会に出たばかりの若者であります。「立志の功は、恥を知るを以って要と為す」という言葉がありますが、「こんな人間になりたい」と高い志を持って、失敗を恐れず様々なことに是非チャレンジをして頂きたいと思います。また、恥、即ち、自らの足りなさ、至らないところをしっかり認識して発奮の糧とすれば、大きな成功への道となるとも教えています。
 恥を沢山かきながら、その仕事をマスターする。突き詰めてやってみれば、必ずその時、何かが判ります。将来の皆さんの人生に、必ずや役に立つ、何かを得、そして成長をしているはずです。
 厳しい時代を生き抜いていくには、不安もあります。しかし、「未来を予測する最善の方法は、自らそれを創りだすことである。」という言葉のとおり、将来のANAグループを、「自らが創る」という意気込みで、チャレンジをしていただきたいと思います。
 私も、ANAグループの発展に向け、先頭に立って、チャレンジしていきます。共に頑張ってまいりましょう。
 
 
以上
 
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