NEWS ANA

第 10-8号
平成10年2月18日


全日空、管理職に新人事制度を導入
〜世界標準のコスト競争力ある企業を目指して〜

  全日空は、今春より、国際コスト競争力の確保に向けて管理職の賃金体系を変更し、昇給方式に業績・成果による配分を一層拡大することといたします。さらに、社員の高齢化の進展やライフプランの多様化の実態に鑑み、「管理職転身支援制度」ならびに「管理職早期退職優遇制度」を新設いたします。

先般、日米航空交渉の大筋合意がなされたことで、アジア・太平洋航空市場においても、いよいよ本格的な"航空ビッグバン"の時代が到来します。21世紀も引き続き成長著しいこのマーケットにおいて、コスト競争力のある米系キャリアと熾烈な競争が待ち受けています。

弊社は、こうした環境を見据え、既に1997-2001年度新中期経営計画(SPEED-21)に具体的に着手し、強い経営基盤の構築を目指しています。一昨年より弊社が取り組んでいる運航乗務員の賃金体系の見直しも、コスト体質強化に繋がるものとして、その解決は急を要するものとなっています。

さらに、日本経済の構造の大きな転換期を迎え、各産業のグローバルスタンダードのスピードは、一層加速するものと予想されます。雇用環境も外的要因の変化の中で、雇用が本格的に流動化し、社員のライフプランも多様化する傾向が見られます。企業としても、この変化に迅速な対応を図ることが、時代のニーズとなりつつあります。

このような状況を踏まえ、弊社は、今般管理職を対象として、より業績・成果配分の比重を高め、生産性に基づいた分配を行なうべく賃金体系に変更いたします。さらに、将来の生活設計の機会を広げ、それを支援する制度として「管理職転身支援制度」・「管理職早期退職優遇制度」を新設いたします。

◆管理職の賃金は、既に平成5年より、基本給については年齢給と業績給による構成に、賞与については基礎賞与と業績賞与による構成に変更していますが、現在、年功的部分の比率を下げ、より、成果、業績に基づく配分を高めるための見直しを行っており、昨年末の賞与においては、業績賞与の比率を従来の2倍以上に拡大しました。

また本年4月より、基本給についても同様の趣旨で見直しを図ります。具体的には、年齢給については、理論生計費や一般的な年齢給の傾向等を参考にして、現在50才以降据え置きとなっていたものを、55才以降逓減させることとします。一方、業績給については、資格別に一定の給与レンジを設け、業績に応じた昇給速度を速めるとともに、給与水準が一定レベルに達すると資格昇格がなければ昇給がストップする等の昇給方式へ改定します。

今般の賃金体系の変更より、98年から5年間で約17億円のコスト削減を見込みます。

◆「管理職転身支援制度」は、弊社では初めての導入で、転職・独立などの転身を計画する管理職社員が、社員身分に適用される各種制度の継続適用を受けつつ、技能・資格の取得等、転身準備に専念できるようにするため、定年以前に最大5年間の準備休暇を付与し、これを支援する制度です。満55歳から満58歳に到達する管理職社員が対象で、年間の賃金を基本給の5カ月分とし、賞与の支給はありません。退職金は、制度適用日前日までの勤続年数をもって退職金の額を確定します。

◆「管理職早期退職優遇制度」は、社会の雇用の流動化、社員のライフスタイルの多様化に対応し、定年到達以前の定められた年齢において、各自が各々の事情に基づいて自発的な意志によって退職を選択できる機会を設定し、経済的援助をすることにより、社員の新たな生活設計の構築を積極的に支援することを目的としています。 満55歳から満58歳の管理職が対象で、30日間を限度とした独立準備休暇、資格取得のための通信教育講座受講の援助などの優遇措置を設けた制度となっています。 「管理職転身支援制度」・「管理職早期退職優遇制度」、両制度の利用者を今後5年間で約100名強程度と見込んでいます。



以 上