宇宙・イノベーション
2017年3月21日
ドローンが、整備士の目に代わることはできる?

ますます幅広い活躍を見せているドローン。

航空機整備点検作業の一役を今後はドローンが担えるかもしれない、と聞いたら皆さんはどう思いますか?

昨年末、有人機とドローンの共存に向けた実験を行ったのに続き(*1)、今年の2月14日には、ANAとエアロセンス株式会社(*2)が相互のノウハウや強みを活かし、ドローンが航空機の高所の整備点検箇所を撮影するという初めての検証を、伊丹空港に隣接するMRO Japan社の敷地内で実施しました。

従来、被雷などの影響で航空機の真上や翼などを整備点検が必要になった場合、整備士はスノーバーなどの高所作業車に乗って、機体を目視で点検していました。

その高さ、高いところでなんと約20メートル!ビルの6~7階くらいに相当する高さです。作業には細心の注意が必要になります。

今回の実験では、ドローンに航空機の周囲を飛行するルートを登録し、航空機の高所の外観を高解像度で撮影して、ドローンによる点検方法の検証や画像解析のためのデータ収集を行いました。安全にドローンが飛行、短時間でデータ収集ができ、結果は大成功!

今後、収集した画像データはクラウドに保存し、詳細をすぐに確認したり、自動で分析できる仕組みの構築を目指し、検証を続けていく予定です。整備点検作業におけるドローンの活用が益々期待されますね。

ドローンの活用が進み、社会へと浸透して行く中で、ANAは有人旅客機のオペレーターとして60年以上事業を行ってきたノウハウや経験を活かして、ドローン運行にかかわるインフラ整備に貢献していきます。

当日ドローンで撮影した動画・画像は、下記URLからダウンロードが可能です。
http://www.aerosense.co.jp/press/

*1 該当の記事はこちらからご覧ください。
http://www.ana.co.jp/ana_news/2017/01/26/20170126-1.html

*2 エアロセンス株式会社
ソニー株式会社と株式会社ZMPの合弁会社。ソニー株式会社の画像解析技術と、株式会社ZMPの自動走行技術、それぞれの強みを生かし、自律型無人航空機とクラウドサービスを組み合わせた産業用ソリューションの提供を通じて、様々な業界のリーディングカンパニーと協業しながら、より効率的な物流や管理を実現し、環境にやさしく安心して暮らせる社会の構築に貢献していきます。