

出船を待つ幾隻もの「どんこ舟」
約4.5kmを70分程かけてゆっくりと進んでいく「どんこ舟」。舟に乗り込むとまず目に入るのは川面に映る柳並木。既に情緒ある風景に、これからどんな景色が見られるか期待が膨らむ。コースの途中には水上売店が2カ所あり、船頭が舟を横につけてくれて、飲み物やおやつを買うこともできる。
10〜20名ほどが乗れるスペースに、冬はこたつを用意するという、粋な心配り
北原白秋が作詞した童謡「ふるさと」を歌う船頭
途中、船頭もしゃがまなければ進めないほど低い橋の下をくぐるなど、アトラクション感覚も味わえる。舟は進むごとに楽しさを増していき、気付けば乗り合わせた他のお客さんと笑顔で会話するまでに和んでいた。船旅を盛り上げる船頭は現在約50人ほどで、20代から80代まで年代やキャリアも幅広く、船上でのガイドの内容も人それぞれ。船頭の数だけ船旅があるのだ。
13もの橋をくぐり、スリリングな気分に
頭上スレスレの橋をくぐることも

夕刻になると、どこからともなく移動式の屋台が次々と現れ、おもむろに開店の準備が始まる。気付けば昼間は何もなかったはずの道に、まるで初めからそこにあったかのように、幾つもの屋台が軒を連ねているのだ。福岡が夜の顔に変わる瞬間である。
開店に向けて準備を始める屋台
所狭しと道に続く屋台。週末ともなれば多くの屋台が軒を連ねる
狭いテーブルが店主とお客さんの近い距離感を作り出す。
ひとつ暖簾をくぐれば、絵に描いたような空間が待っている。狭いテーブルに出される自慢の料理は、どれも個性の強いものばかり。屋台をはしごすれば、福岡名物のほとんどは制覇できてしまうほど、そのバリエーションは豊かだ。店ごとに雰囲気は違えど、どの屋台も人懐っこい温かさは持ち合わせている。そのため箸も話もなかなか止まらないのだ。




もつ鍋、博多ラーメン以外にも数々の名物料理が揃う
野鳥の観測も楽しめる
福岡のハワイと称される
学問の神「菅原道真公」を祀る
古い街並みと新しい都市機能が融合した