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福岡 その体験は心に宿る

福岡には旅を色濃くする体験にあふれている。「柳川の川下り」と「中洲の屋台巡り」。まるで別の文化だが、どちらも触れ合いに溢れた、福岡らしい体験である。

柳川の川下り 柳川市は、中心市街地から四方60kmにも及ぶ「堀」が続く“水郷の街”。治水・利水のための水利体系が整備された先人の知恵による 数々の仕組みが現代も息づいている。掘割を風情豊かに進む、ひとときの舟旅を体験してみよう。

イメージ 出船を待つ幾隻もの「どんこ舟」
乗船〜出船

約4.5kmを70分程かけてゆっくりと進んでいく「どんこ舟」。舟に乗り込むとまず目に入るのは川面に映る柳並木。既に情緒ある風景に、これからどんな景色が見られるか期待が膨らむ。コースの途中には水上売店が2カ所あり、船頭が舟を横につけてくれて、飲み物やおやつを買うこともできる。

イメージ 10〜20名ほどが乗れるスペースに、冬はこたつを用意するという、粋な心配り
イメージ 北原白秋が作詞した童謡「ふるさと」を歌う船頭
粋な船頭の案内

途中、船頭もしゃがまなければ進めないほど低い橋の下をくぐるなど、アトラクション感覚も味わえる。舟は進むごとに楽しさを増していき、気付けば乗り合わせた他のお客さんと笑顔で会話するまでに和んでいた。船旅を盛り上げる船頭は現在約50人ほどで、20代から80代まで年代やキャリアも幅広く、船上でのガイドの内容も人それぞれ。船頭の数だけ船旅があるのだ。

  • イメージ13もの橋をくぐり、スリリングな気分に
  • イメージ頭上スレスレの橋をくぐることも
水郷の街を行く 終点の沖端が近づき、70分の楽しい舟の旅も終わりを迎える。竿が水を掻く心地よい音もここで聞き納めだ。柳川の川下りは、情緒ある町並みや季節の花々といった景色だけではない。行き交う舟や乗り合わせたお客さん、船頭など、触れ合いに満ちた世界にこそその魅力があるだろう。舟を降りたとき、これほどまでに清々しい気持ちになろうとは、乗り込む前には想像もしていなかった。

中州の屋台巡り 福岡は天神、中洲、長浜と、合計で200軒を超える屋台の街。「博多ラーメン」や「博多一口餃子」といった名物料理から、「焼ラーメン」や「明太卵焼き」など、個性ある料理を揃える屋台までさまざま。 さて、幾つ巡れるか。福岡の長い夜の始まりだ。

福岡の夜の始まり

夕刻になると、どこからともなく移動式の屋台が次々と現れ、おもむろに開店の準備が始まる。気付けば昼間は何もなかったはずの道に、まるで初めからそこにあったかのように、幾つもの屋台が軒を連ねているのだ。福岡が夜の顔に変わる瞬間である。

イメージ 開店に向けて準備を始める屋台
イメージ 所狭しと道に続く屋台。週末ともなれば多くの屋台が軒を連ねる
イメージ 狭いテーブルが店主とお客さんの近い距離感を作り出す。
屋台に溢れる笑い声

ひとつ暖簾をくぐれば、絵に描いたような空間が待っている。狭いテーブルに出される自慢の料理は、どれも個性の強いものばかり。屋台をはしごすれば、福岡名物のほとんどは制覇できてしまうほど、そのバリエーションは豊かだ。店ごとに雰囲気は違えど、どの屋台も人懐っこい温かさは持ち合わせている。そのため箸も話もなかなか止まらないのだ。

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もつ鍋、博多ラーメン以外にも数々の名物料理が揃う

息づく福岡の文化 福岡の夜は長い。屋台によって営業時間はまちまちだが、気付けばすっかり夜も更けてしまう。近隣への配慮から、近年では屋台数も限られているというが、「福岡の文化」として屋台を残そうとする動きもある。いつか貴重な文化となる日が訪れるかもしれない。しかし今は純粋に、その雰囲気を存分に味わいたいものだ。

旅の風景

  • イメージ野鳥の観測も楽しめる
    日本有数のカルスト台地「平尾台」
  • イメージ福岡のハワイと称される
    80万本ものコスモスが咲く「能古島」
  • イメージ学問の神「菅原道真公」を祀る
    「太宰府天満宮」
  • イメージ古い街並みと新しい都市機能が融合した
    「門司港レトロ」

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