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Inspiration of JAPAN

ANA Professionals 青い翼にかけた想い 「おいしい食事をおいしいままで」こだわりの詰まった機内食シェフの仕事 地上のレストランの方法論が、機内食に通用するとは限らない 飛行機を利用する際、機内食を楽しみにしている人も少なくないだろう。雲の上でとる特別な食事。温かく彩り豊かで、安全でおいしいのは当然だ。妥協は許されないだけに、ANAでは機内食の調理スタッフに一流をそろえている。そして、そこにはやはり期待を裏切らない“特別”だらけの仕事があるようだ。

ANA Professionals #4 山口貞晴 ANAケータリングサービス 川崎工場調理部調理課長

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01 お客様に感動していただくために、何ができるか

「機内食のメニューは様々です。たとえば中国行の国際線は1カ月ごとに変わります。出張で頻繁に往来されるお客様に、新鮮な感動を味わっていただきたいので」川崎にあるANAの機内食調理施設。腕を振るこの道20年のベテランシェフ、山口貞晴はこう語る。機内食は細かい工夫と心遣いの結晶なのだ。たとえばステーキの焼き加減ひとつとっても。「機内食は一度冷まして機内に搬入した後、再度温め直すんです。その際に最高の焼き加減にするため、あえてこの場ではレアにとどめます」

02 おいいさと安全、新しさ。料理人の仕事、縦横無尽

山口が気にしているのは味わいや料理としての完成度だけではない。安全性、クオリティの均質性など細部にわたる。その徹底やスタッフのマネジメントも、山口の仕事だ。「髪の毛一本許されません。無菌に近い環境で、衛生面では万全の体制で臨んでいます。衛生面での取り決めがしっかり守られているかなど、機内食ならではのチェックも仕事のうちです」加えてもうひとつ。新メニューの開発だ。「国内線のプレミアムクラスでお出ししている“GOZEN”と”SABO”という軽食メニューを手がけています。マンダリンやセントレジスといったホテルとのコラボレーションの作業は大変でしたけど、すごく新鮮でしたね」
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03 ホテルの料理長から機内食のプロへ

ほかならぬ山口が、レストラン出身である。シェラトン、ウェスティン、インターコンチネンタルと、名だたる一流ホテルで料理長として腕を振るってきた。「ホテルの常識の全てが機内食に通用するわけではありませんが、そこがおもしろいんです。私がANAに入ったのは12年前。羽田でANAが国際線を飛ばすので、ミールを作るシェフを探していると誘いを受けたんです」当時は勉強の日々だったと振り返るが、山口が持ち込んだ知識も少なくなさそうだ。「たとえば洋食はソースを煮詰めて作ります。レシピには『1/3に』とありますが、煮詰めが甘いとコクが出ず、かといって煮詰めすぎると苦みが出ます。そのさじ加減は経験がないとわかりません。そのノウハウを教えたり」かくしてフライパンを振るうようになってから20年以上が経ち、料理の味わいにも仕事にも“厚み”が増した。そんな山口が描く、キャリアの“今後”とは。
「ゆくゆくは国内線のみならず、国際線の新メニュー開発を手がけることです。ただ、私の仕事はおいしいものを作ることです。そこはいつまでも、変わりませんね」 山口 貞晴 ANAケータリングサービス川崎工場調理部調理課長

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