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ANAセールス 添乗員 林 正実 世界一の旅行体験を目指す添乗員の魔法

臨機応変に状況を見極め、最上のホスピタリティを提供する 彼らの存在を、「心強い」と感じたことはないだろうか。様々な局面で気が利いて、物知りで、実に接しやすい。——これら、実は旅も人も好きなプロフェッショナルが旅行者にかける“魔法”とでもいうべきものなのだ。

プロ中のプロならではの旅のノウハウ

早朝の成田空港。ANAの出発ロビーの団体受付には、使い込まれたトランクを相棒に、ツアーのお客様の到着を待つ林 正実の姿があった。集合時間の1時間前。早めにいらっしゃるお客様の到着に備えてのことだという。「この仕事について20年になりますが、今でもお客様にお目に掛かるときは緊張します。ただ、楽しみでもあるんです。仕事ではありますし、体力的に厳しい側面もありますが、お客様に楽しんでいただくためには、なにより自分自身も楽しまないといけませんからね」ツアーで回る観光地でのご案内はもちろん、不意の空き時間などが発生した場合は臨機応変に旅を堪能してもらうなど、旅好きを自負するプロならではのノウハウは膨大だ。「だから旅先でちょっとした空き時間があれば、必ず“冒険”するように心がけています。自分がお金を払ってでも行きたい、食べたいというものを見つけるんです」
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負けず嫌いが、不可能を可能にする

楽しんでいただくのはもちろん、“旅程を守る”ことに対しても貪欲だ。「残念ながら天候不順などのトラブルは起こります。そんなときでもお客様をしっかりご案内し、安全に帰国していただくことが一番大切な仕事です」たとえば2010年。アイスランドの火山が噴火し、ヨーロッパ全域のフライト網が麻痺したことは記憶に新しいが、当時林は添乗員としてヨーロッパにいた。「ローマからロンドン経由で帰る予定が、ロンドンの空港が閉鎖になるとわかって、急遽フライトをキャンセル。ドイツのフランクフルトなら成田行きが飛ぶと分かって、先回りして座席を押さえました。そのうえで各所と連携し、どうにかローマからフランクフルトまで行く段取りを付けたんです」「負けず嫌いですからね」と笑う。荒技だったが、その機転が利かなければ、3日現地に取り残されることになったのだ。

旅の演出家であると同時に“命綱”である重責

「私が担当しているのは、『ANAハローツアー』と『ANAワンダーアース』という商品。とくにワンダーアースは、通常のツアーにはない企画やサービスを提供するこだわりの海外旅行です。思い出を撮り下ろしてアルバムを作ったり、手作りの“旅日記”をお客様にお送りするなど、工夫を凝らしていますよ」そんな林の仕事ぶりは、形として評価されている。ツアーの際に林を指名するリピーターも少なくないうえ、日本添乗サービス協会主催の優れた人材を表彰する「ツアーコンダクターオブザイヤー2013」で会長賞を受賞しているのだ。「自分が担当になったからには、『世界一のツアーを楽しんでもらいたい』という気持ちで臨んでいます」添乗員とは、万能でなければならない。「知らない」ということは許されないし、対応力も求められる。旅の演出家であると同時に“命綱”であるだけに、常に気を配る必要がある。そんな重責を背負いながら、常に笑顔を絶やさないのだ。「結局私は、人が好きなんだと思います。制約があるなかで、どれだけお客様を笑顔にできるかが勝負なんですよ」
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