ANA OPENゴルフトーナメント決勝ラウンド1日目 — 総評 —
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ANAオープンゴルフトーナメントも、本日から決勝ラウンドに突入。予選を通過した74名(うちアマ1名)の選手が、定刻のアウト7時50分、イン7時55分にスタートしました。
第3ラウンドはまさに「ムービング」サタデー。最も目立ったのは2013年の本大会チャンピオンである小田孔明選手。大会コースレコードを1打更新する61ストロークで終え、前日の31位タイから一気に首位タイに踊り出ました。対してホストプロの石川遼選手も着実にスコアを5つ伸ばし、首位タイで最終日を迎えます。
大会コースレコードを塗り替えた小田選手は、「2年前に勝っているコースですし、コースとの相性も良いです。今年最後の北海道の試合だし、いいゴルフをして結果を出したいです」と、今シーズン初優勝を狙います。
一方、小田選手と並び優勝に最も近い位置にいる石川選手は、「今日はドライバーショットが良かったと思います。10番はひどかったですけど、それ以外はそんなに悪くなかったと思います。明日は最後の最後まで1打1打アグレッシブに打てるか、強気にいけるかが大事だと思います」。攻めのドライバーで24歳になって、初めての大会を優勝で飾れるか注目です。
Position | Score | Player | Total |
---|---|---|---|
1 | -13 | 小田 孔明 | 203 |
-13 | 石川 遼 | 203 | |
3 | -10 | 片岡 大育 | 206 |
-10 | 宮本 勝昌 | 206 | |
-10 | 冨山 聡 | 206 |
小田選手と石川選手はこれまでも、数々の優勝争いを繰り広げてきた因縁の相手。小田選手は2014年のセガサミーカップで敗れた苦い結果もあり、リベンジに燃えています。石川選手は小田選手との優勝争いについて「孔明さんとの優勝争いは、争っている僕たちも楽しいです。明日はまわりが見ていても楽しい、そんなゴルフをするためにも思いきってやるだけです」と、最終日の優勝争いに燃えています。
首位で並ぶ小田選手、はたまた石川選手が優勝するのか、それとも下からの逆転優勝があるのか。今年のANAオープンもあと1日。最後まで目を離せない優勝争いにご注目ください。
13アンダー(1位タイ) 3R 67
──今日のラウンドを振り返っていかがですか?
17番のバーディは2打目が230ヤードで3番アイアン。3打目は15ヤードでエッジからでした。ティーショットがあと3メートル飛んで林に近かったら厳しかったかも。結構何で打ってもギリギリで、緊張しますね。17番の木立ちが伸びていて毎年圧迫感があります。いい当たりをすれば越える高さでも、越えていないこともあり、実際の高さよりも圧迫感がある。実際にはそんな高くなくてもいざ試合となると高く感じます。今日のドライバーショットは良かったと思います。17番18番はいいショットでしたし、10番はひどかったですけどそれ以外はそんなになかったと思います。
──孔明選手はすごいスコアでした
7番のグリーン後ろにボードあるので、そこで孔明さんが11アンダーになっているのは見ました。10番のティーショットが終わって、18番のボードも見えました。「ゾーン」に入っていたか、それに近い状態だったんじゃないですかね。今日は最終組もレベル高く、皆いいゴルフするなと思っていました。谷口さんもマークセンのプレーもよく見えたけど、なかなか伸びていない。それを考えたときに今日は意外と難しいと思って、焦りはなかったです。孔明さんのスコアは自分の中ではしょうがないし、無理して意識する必要はないのかなと思います。
──パッティングはいかがでしたか?
最初の数ホールグリーンが遅いと感じました。それに対応できたか、できないかだと思います。谷口さんが上りのラインで、谷口さんでも届いていないのが多かった。それを見て、普段よりも重いと感じました。4番のバーディパットが上りがきつい5〜6メートルのパットでした。このパット重いぞとわかっていて、自分の気持ちのままタッチを合わせられたので、良かったと思います。本能的に距離感やタッチを意識していたら難しかったかも。本能のまま自然体でできたと思いますね。そのあとの5番の上りのイーグルパットもスピード感もイメージ通り。前半のうちに手ごたえが感じられました。
──明日の攻め方はどうでしょう?やはり今までのゴルフを貫きますか?
そうですね。他の選手のプレーは最後の最後まで意識しないと思います。1打1打アグレッシブに打てるかどうかは、必ず弱気な自分が出てくるはずです。そこを強気にいけるか、そこがまずは非常に大事だと思う。
──孔明プロとの優勝争いですね
孔明さんと争うことは多いと自分でも思いますね。藤田(寛之)さん、谷口(徹)さんとは優勝争いしたことないですし、なんか孔明さんとは面白い勝負ができている。やっていても楽しい、見ていても面白いと思います。明日それができるかどうかは自分たち次第です。僕は思い切ってやるだけ。
──孔明さんと優勝争いして楽しい理由とは?
やはりPGAツアーやメジャーのセッティングで通用する選手だからだと思います。一緒に回って優勝争いしているのに、孔明さんのプレーを見てほれぼれするときがある。孔明さんと勝負していると、ワクワクするんでしょうね。
13アンダー(1位タイ) 3R 61
──今日は61ストロークで、大会コースレコード更新。2005年に深堀選手が記録した62Sを更新し、大会コースレコード賞30万円を手にしました。
最後(18番)のセカンドショットだけは少し意識しましたね。最後は絶対にパーを取りたいって思っていたんで。今まで62だった気がするな、と思っていて最後ボギー取りたくないなと思っていました。いやあ50台はね、そりゃ出したいけど狙っているけどそんな簡単なものじゃない。今日こんないいゴルフしていて61。50台は本当にすごいなと思いますね。
──2年前に優勝しているコースです
そうですね、コースとの相性もいいし、すごく好きですね。風があって難しいんですけど、今日は良かった。
──明日に向けていかがですか?
今年最後の北海道の試合だし、まだ今シーズン優勝してないんで。せっかくのチャンスですからいいゴルフして、いい結果出したいですね。
──5番のイーグルは会心だったのは?
入るところは見えなかったんですよ。うまく打ったと思ったけど、ギャラリーの歓声もそんな入ったっていう感じじゃなかったし。でも行ってみたらボールがなくて。昨日はパットが良くなかったけど、今日はパットが良かった。昨日はくだりが多かったけど、今日は上りのバーディパットが多かった。それに昨日はラインを多く読みすぎていたと思ったので、今日は少し浅くするようにしました。ティーショットは昨日と変わらないけど、セカンドショットは昨日よりは良かったですね。
──今日ボギー1つだけ。他にピンチはありましたか?
ピンチまではないけど、バーディ取れていないホールはバーディトライが10メートルとか打ち切れなかったと思います。でも、1.5メートルとかを残しているのを入れてるから、そこはしのいでいるかなと思います。
──今季初優勝も狙える位置です
そうですね、勝てないのは、毎日気にしている。キョンテ(金庚泰選手)との差が離れてるし、でもキョンテは今週出ていないからここで詰めるしかない。今日スタート前には67、明日も67でなんとかきっかけつかみたいと思っていた。1コ入らないとずっと入らないパターンが続いている。でも1コ入るとこうなるし、明日も楽しみです。1つ勝てたら落ち着くし、また勝てるという自分のモチベーションにもなる。本当は早く勝ちたいんですけどね。今日61、明日はこうはいかないから、67目指してやっていきたい。でもこうして駆け引きできる位置までこれたということが嬉しいですね。
──石川選手との勝負になりそうですね
遼とまわって悪いことほとんどないし、相性も悪いわけではない。誰とまわろうと優勝争いできる位置にこれただけでいい。また、北海道の舞台になったんで、セガサミーのリベンジもしたいですね。僕の中ではマークセンとか勇太のほうがちょっと怖い存在。でも遼ははまったときすごいゴルフをするしね。今日は途中10アンダーまでいけたらと思っていた。それに今日のゴルフだったら、10アンダーいけると思っていた。17番はおまけかな、アイアンは風読めていたし、距離感もばっちりだった。プライベートでも61がベスト。試合では初です。
10アンダー(3位タイ) 3R 66
──スコアを6つ伸ばしましたが振り返っていかがですか?
いいプレーができてうれしいです。
──その要因は?
今週、調子悪い状況で入ってきて、水曜日のアマプロの時に、夕暮れまで練習したんです。なかなか良くならなかったんですけど、昨日の後半くらいにようやくつかんできました。練習を粘った甲斐があったのかなという感じです。
──どこが悪かったのでしょう?
クラブがインサイドにかかり気味だったんです。
──この大会は2年前に4位でシードを決めた大会です
いいコースだし、大好きな試合です。
──シーズン2勝目も見えてきました
優勝は狙える位置なので、しっかり自分のゴルフをすればチャンスも出てくると思います。
10アンダー(3位タイ) 3R 67
──今日はスコアを伸ばしましたね
バーディチャンスも多くありましたし、多くとれたので満足しています。
──雨も後半降ってきました
去年の最後も結構雨が降っていたんで、思い出させてくれましたね。
──ディフェンディング・チャンピオンとして、いい位置で最終日にのぞめますね
上と近いわけではないけど混戦なんで、上位にくらいついていけたらいいですね。
──連覇をすればジャンボさん以来です
連覇したらジャンボさんに報告に行きます(笑)