ANA

国内旅行(ツアー)の予約ならANA SKY WEB TOUR

国内旅行  >  行き先から探す  >  北海道旅行  >  ANA×きらめく函館  >  道南の食卓  >  2014夏号  >  せたなの「トマトひつじ」
道南の食卓

せたなの「トマトひつじ」

取材に訪れた5月のある日、羊がいるハウス内は子羊たちにミルクを与える作業で大忙しだった。代表の大口義盛さんが、父からこの農場を受け継いだのは今から7年前のこと。元々は米農家で、収穫後に残る稲わらを食べさせるために羊を飼うようになったのが30年前。現在はさらにトマトやカボチャなど有機野菜の栽培も手がけながら、父の代から変わらず米を栽培し羊を育てている。 「トマトひつじ」の特徴は、肉質がやわらかく味に羊肉特有のクセがないこと。羊に与えるエサは、農薬や化学肥料を使わずに育て収穫した牧草がメイン。そのほかに大口さんが有機農法で育てたトマトや米および米糠、大豆、カボチャ、八列トウキビなども与える。とことん生の素材とオーガニックにこだわり、輸入物はおろか、熟成発酵させたサイレージなどの飼料さえ使用しない。6月から雪が積もるまでの間、放牧される羊たちは、ゆったりのんびり過ごしながら自然のものだけを口にする。 羊に旬の野菜を与え、羊からもらった堆肥で野菜を美味しく育てる。このような循環型農法が、この農場の最大の特徴であり、ここで生産された羊肉は一流のシェフたちをも魅了する食材として人気を集めている。

有機栽培のトマトは、それ自体、「よしもりまきば」の人気商品。羊に与えているのは、規格外のトマトなど、美味しいけれど出荷できない野菜たち。

せたなの「トマトひつじ」 イメージ画像
よしもりまきば代表  大口 義盛さん

有機野菜を与えていることが、直接、肉の善し悪しにつながっているとは考えていないという大口さん。「旬のものは美味しいから羊が喜ぶんですよ」と、笑顔を見せる。 米を栽培していたから羊を飼う環境が整い、羊を飼ったからこそ有機野菜の栽培にもつながった。今そこにある美味しいものを食べ、すくすくと育ち、堆肥は土に戻っていく。『絶対に美味しい肉や農産物を作らなければ』といった肩肘張った気負いは、失礼ながら(?)大口さんから全く感じられない。自然のサイクルを理解し、受け止める。「すべては自然のままに」…。この姿勢こそが美味しい肉や農産物を作り出している要因なのだろう。 自分が育てた羊肉がどのように調理されるか、最後まで見届けたいという思いから、レストランのシェフたちと直接取引するようになった大口さん。「正直なところ、羊の個体すべてが同じ品質にはなりません。羊にもそれぞれに個性があり、その個性を受け入れてくれる方と強くつながっていきたいと考えています」。大口さんは取引先のレストランへ行き、調理してもらった羊肉を食べる機会も多く、そのたびに「このシェフに託して良かった」と、心の底から感動するという。

「夏にトマトを食べると体がクールダウンできる、冬にカボチャを食べると体が温まるなど、旬の意味を大切にしています。羊は味覚がしっかりしているので、旬の時期に旬のものを与えると美味しそうに食べるんですよ。羊も人間も同じなんです」

「『美味しい羊があるよ』と、飲食店関係の知人に教えてもらったのが、『よしもりまきば』との出会いのきっかけでした。ただ最初は、有機野菜のトマトの方に惹かれちゃったんです」と話すのは「ラ クチーナ ヴェンティトレ」のオーナーシェフ奥村博史さん。大口さんが育てたプチトマトは甘すぎず、酸っぱすぎず、トマトの味がしっかりしていたので、すぐに気に入ったのだそう。年齢が近いこともあって、すぐに打ち解けた2人。やがて大口さんが育てた羊肉にも興味を持ち始め、それまで店で使っていたオージーなどの外国産の羊肉から「トマトひつじ」に切り替えた。特に気に入っているのは骨付きの部位。「スネ肉のモサッとした食感が好きなんです。少し粗っぽく仕立てても、肉の良さが消えることがないんですよね」と、奥村さん。「3年以上のマトンでも全然クセがなく、ピュアな味なんです。だから調理するときは羊肉の旨味を残すため、過度な味付けをしないように心がけています」。

ラ クチーナ ヴェンティトレ
オーナーシェフ  奥村 博史さん

ほろほろとほぐれる身とクセのない味
初めて知る羊肉の味わい

店舗内観

白ワインとスライスしたタマネギだけで4時間煮込んだ「スネ肉の白ワイン煮込み」は、シンプルな調理ゆえに肉の旨味をしっかりと味わえる人気メニュー。シェフが煮込みにこだわるのは、骨からしみ出た旨味成分がスープや身にも染みわたるから。夏は白ワインであっさりと、冬にはクリームを入れたり、赤ワインで煮込んだりして味のバリエーションを楽しめる逸品に。ときにはスネ肉をモツに変えたり、アクセントに大口さんが育てた豆といっしょに煮込むこともあるそう。通常はディナーのアラカルトで提供しているが、リクエストがあればコースのひと皿として組み込むことも可能。ひと皿で2人前のボリュームなので、大切な人とシェアしながら羊肉の美味しさを味わって。

よしもりまきばのスネ肉の白ワイン煮込み」2,600円〜(税込) 「よしもりまきばのスネ肉の白ワイン煮込み」2,600円〜(税込)。
白ワインか軽めの赤ワインとともに。
調理風景

店舗紹介

築40年の古民家を利用した一軒家イタリアン

イタリアの郷土料理や家庭料理を、道南の食材も取り入れながら提供している本格イタリアンの店。バーカウンターや6名まで利用できる個室スペースもあり、夏には庭にテラスも出現。パスタがメインのランチコースは1,600円(税込)、ディナーコースは3,900円(税込)と5,500円(税込)の2種類。アラカルトも充実しているので、100種ほど揃うイタリアワインとともに味わって。

函館市柳町14-23
■TEL 0138-31-7856
■営業時間 12:00〜14:00LO、
18:30〜22:00LO、
■定休日 不定休
■駐車場 4台

その他の夏の食材をみる

  • 福島町の黒米「きたのむらさき」
  • 七飯の「ハーブ&ハチミツ」
道南の食卓 トップページへ戻る

ページトップへ戻る