ANAブランド強化による成長戦略
~グローバルマーケットで評価される航空会社を目指して~

(3/3)

MARKETING STRATEGY ~マーケティング~

マーケティング

「国際線デュアルハブ・ネットワーク」の推進により、ANAブランドの認知向上へ

 2014年3月の羽田発着枠拡大を受け、ANAは羽田で最大の国際線ネットワークを有するエアラインとなりました。首都圏発着のビジネス需要をメイン・ターゲットとして、成長が続く国際線需要の獲得と単価・イールドの向上を追求しています。また、当社グループの充実した国内線ネットワークを活かして、日本各地から国際線に接続する需要の取り込みも強化しています。
 一方、成田では新規路線の開設に加えて、羽田と重複する路線を異なる発着時間帯に変更して、お客様の多様なニーズにお応えしています。接続ダイヤの利便性を向上させ、ジョイントベンチャー・パートナーとともに引き続き高い伸びが見込まれるアジア・太平洋路線の旅客流動を取り込んでいく計画です。
 羽田と成田のそれぞれの強みを活かし、首都圏全体で「国際線デュアルハブ・ネットワーク」を展開することでANAのフライトを選択していただく機会を増やしていきます。こうして、より多くのお客様のビジネスや旅行をサポートすることにより、ANAがグローバルレベルで高い評価を得ているサービスとプロダクトが広く認知され、国内外におけるブランド価値の向上を図ることができると考えています。

サービス&プロダクトとマーケティングの力を融合

 政府は2020年に「訪日外国人2,000万人」という目標を掲げています。現行の中期経営戦略では、2016年度までに国際線旅客事業の座席キロを約45%(2013年度実績比)拡大させる計画ですが、日本国内発着の需要だけではなく、グローバルな旅客流動にも目を向け、拡大する訪日需要の取り込みを目指します。
 国内線においても、訪日旅行者の国内周遊需要の獲得に向けた国内線運賃の充実や国内旅行商品の造成などに、積極的に取り組んでいく考えです。
 日本各地の魅力を海外に積極的に発信しながら、グローバル需要の取り込みを進めていくためには、私たちマーケティング部門の営業努力に加えて、フロントラインが提供する高いサービス品質と、それを支えるプロダクト開発とが生み出すANAブランドが大きな武器になります。

顧客基盤を通じて新たなマーケティング戦略を展開

 ANAのフリークエント・フライヤー・プログラムである「ANAマイレージクラブ(AMC)」には約2,600万人の会員にご登録いただいています。これまでは、AMCをエアラインビジネスのロイヤリティ向上手段として位置付けてきましたが、今後は、顧客関連ビジネスの基盤として活用し、収益ドメインの拡大を目指していきます。
 グループ各社が提供するさまざまな事業・サービスを「ANAグループ経済圏」と位置付け、AMCで築き上げてきた顧客基盤を活用したクロスセルを推進していきます。例えば、AMC会員を対象に空港物販店やオンラインショッピングの利用促進を図ると同時にANAのブランド力を活用し、ANA SKY WEBなど、自社媒体を広告枠として販売することなども検討しています。この顧客基盤を活用することにより、B to Cのみならず、B to Bマーケティングの領域においても事業拡大が可能となります。
 SKYTRAX社から「5スター」と評価されたサービス品質は、航空事業のさらなる成長に寄与するだけでなく、そのサービス品質が生み出した顧客基盤やブランド価値を貴重な「資産」として有効活用することにより、ANAグループの事業全体に貢献する可能性を持ち合わせています。
 フロントライン、商品戦略部門、マーケティング部門が、グループ各社を含めて連携を強化しながらANAブランドに磨きをかけ、グループ全体の成長を追求していきます。

ANAカード事業でビジネス基盤の強化に貢献していきます

ANAカード事業でビジネス基盤の強化に貢献していきます 今年で発行30周年を迎えたクレジットカード「ANAカード」は、2013年度の決済総額が約2.3兆円に及び、年会費やマイル収入などによる各種関連収入は当社の安定した収益源の一つとなっています。決済総額の8割以上が航空券の購入以外で利用されており、日常生活でも数多くの機会にお使いいただいています。とりわけ、飛行機のご利用回数が多い「ANAプレミアムメンバー」の約7割のお客様にANAカードをお持ちいただいていることから、ANAカード事業は「顧客基盤」の強化に大きな役割を果たしています。今後も大切なお客様の日々の暮らしに長くお供させていただけるよう、サービスの拡充に努めてまいります。

全日本空輸(株)マーケティング室 ロイヤリティマーケティング部 事業戦略チーム 主席部員
渡邉 由紀子