2014-16年度ANAグループ中期経営戦略の解説

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ANAグループは、航空業界の激しい競争を勝ち抜き、さらなる成長を実現するための指針として、「2014–16年度ANAグループ中期経営戦略を策定しました。
ここでは、本戦略のポイントを解説します。

重点戦略テーマ

テーマ1 事業ポートフォリオ戦略(収益基盤の強化・発展)

■既存の事業セグメントの収益力を高め、グループの収益基盤を強化・発展させていきます。

 グループ最大の収益源である航空事業においては、国内線事業で安定的な収益を堅持しながら、国際線事業を収益拡大の成長ドライバーとします。また、LCC(ローコストキャリア)事業やフレイター事業の採算性を改善することで、収益基盤として強化・発展させていきます。
 航空関連・旅行・商社の各事業については、既存事業の拡大および新たな成長機会への進出や投資を積極的に推し進めていくことによって、グループ外から獲得する売上高を増加させ、従来以上にグループの収益拡大に貢献していくことを目指します。

テーマ2 事業ポートフォリオ戦略(収益ドメインの拡大・多様化)

■各事業会社がグループ全体の収益を拡大させて、収益ドメインの拡大・多様化につなげていきます。

 グループ内取引が中心となっている事業は、生産性向上を図ることによって、外部市場での競争に打ち勝てるだけのコスト構造へと改革を進めていきます。結果として、グループ全体の収益拡大に貢献するだけではなく、市場競争力を有した商品・サービスの提供により、グループ外に収益基盤を持てる事業へと進化させることが可能となります。また、グローバル展開も含めた市場拡大や新たな商品開発、またその両方を行うことによって、収益ドメインの拡大・多様化を実現します。
 こうした既存事業の進化のプロセスと合わせて、戦略的投資の実行が当社グループの事業領域の拡大および収益ドメインの多様化に、幅を持たせることになります。
 持株会社の役割は、個別の事業採算性を評価し、経営資源を適切に配分していくことにより、事業ポートフォリオの最適化に取り組んでいくことです。トップラインの拡大とコスト競争力の強化を図り、ボラティリティ耐性の向上を実現して、強いグループ経営を目指していきます。

テーマ3 新たなコスト構造改革

■これまで取り組んできたコスト構造改革の成果を確認し、さらなる改革の深堀を実行して収益性の強化を図ります。

 2011年度から2013年度におけるコスト構造改革の進捗実績は、合計で525億円に達しました。2014年度の対応としては、蓋然性の高い内容を積み上げることによって340億円の削減項目を予算に反映済みであり、2011年度からの4年間で合計865億円の削減効果を見込んでいます。
 また今回の中期経営戦略では、2015年度と2016年度の2年間で、新たに500億円規模の削減策を追加することとしました。この取り組みにより、2011年度からの6年間では合計1,365億円の削減効果となり、航空事業のユニットコスト(燃油費を除く)に換算して、約1.5円相当の低減が実現することとなります。
 この新たなコスト構造改革については、これまでの削減内容の継続・発展に加えて、ベンチマークの設定によって外部の視点を採り入れることなどにより市場競争力を意識したコスト適正化を進めることや、拡大する国際線事業関連コストのグローバル水準への適合、集中購買領域拡大など業務の仕組みの変革に取り組みます。こうしたさまざまな視点を織り交ぜながら、全グループをあげて計画達成を目指していきます。