障がい者雇用の推進

グループ全社が法定雇用数を達成

 ANAグループでは、2012年にANA人事部に「グループ障がい者雇用推進室」を設置し、グループ全体での障がい者雇用の取り組みを本格化しました。各社のノウハウをグループ全体で共有しながら、『ANAグループ障がい者採用サイト』の新設、『ANAグループ合同面接会』の実施等によって採用競争力を高め、計画的に雇用を拡大してきました。
 こうしたグループ全体の取り組みと併行して各社が積極的な採用に取り組み、2015年4月、障害者雇用促進法の対象のグループ全37社が法定雇用率2.0%を達成しました。

ANAグループ障がい者雇用実績の推移

法定雇用数達成会社数推移(グループ37社)

障がいのある社員の活躍

 現在、ANAグループでは550名を超える障がいをもつグループ社員が安全運航やお客様へのサービスの提供、あるいは現場のスタッフを支える業務などで様々な役割を担い、一人ひとりがグループの貴重な戦力として仕事に打ち込んでいます。

 大阪では、2013年5月にANAウィングフェローズ・ヴイ王子(株)とANAエアロサプライシステム(株)の共同事業として大阪ドキュメントセンターが設立され、20名の障がいをもつ社員が航空機の整備記録などを電子データ化する業務を行っています。これによって世界各地からの機体整備に関わる問い合わせにタイムリーに答えられるようになり、安全運航に大きな貢献をしています。さらに、多くの就業支援施設や特別支援学校の方が来訪する等、地域からも注目され、2014年6月には大阪府知事と大阪市長の連名による感謝状も頂きました。

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 また、神奈川県川崎市では2014年7月に殿町ビジネスセンター内にてコンビニエンスストアがオープンしました。スタッフ全員が障がいを持ち、中には聴覚障がいのある社員もいます。しかし、言葉に替わるコミュニケーションを工夫しながら接客サービスに努めていくうちに、お客様が手話で挨拶してくださるようになるなど、他の店舗とは違った交流が生まれています。

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ANAグループ障がい者雇用に関わる行動規範

 ANAグループでは、人事担当者が中心となって障がい者雇用に関する理解を促進してきました。しかし、障がいのある社員がすべての職場にいる訳ではなく、グループ全体としては障がい者雇用に関する理解は必ずしも十分ではありません。そこで、グループ各社の人事担当者及び障がいのある社員合計50余名がANA研修センターでの合宿や策定会議にて何度も議論を重ね、ANAグループにおける障がい者雇用に関わる行動規範『3万6千人のスタート』を創り出しました。
 グループ全社の法定雇用数達成を実現したいま、この『3万6千人のスタート』をベースに全社員が障がい者雇用について正しく理解、そして共感し、障がいのあるなしに関わらず全ての社員が活躍できるような強いANAグループになることを目指します。

 私たちANAグループ各社は、障がい者雇用を法律で定められているからではなく、社会的公器の自然な責任として、更にはグループを支える貴重な戦力の確保と考えています。
 そのために、グループの全社員が「障がい」とその多様性を正しく理解します。そして、共に働く仲間の強みを生かし、誰もが自信と誇りを持って働き、ひとりひとりが輝く、活力のある企業グループを目指し、以下を実践します。

  • 私たち全ての社員は、障がいに起因する働く上での不便さを解消するよう最大限の努力をします。
  • 私たちは互いに向き合い、個を尊重します。障がいをもつ社員は、自分の障がいにとって必要なサポートを周囲に伝え、理解を得られるよう働きかけます。
  • 私たちは「出来ないことではなく、出来ること」に着目し、無限の可能性を追求します。
  • ANAグループは、障がいのあるなしに関わらず事業の発展に必要な戦力として、すべての社員に活躍の機会を提供します。

グループ内転籍制度『スマートチャレンジ』

 障がいのある人が仕事を続ける中では、キャリアアップを図るため新しい仕事に挑戦したいと考える人、一方では、職場環境の変化や障がいの進行等により現在の仕事を続けることが困難になる人が出る等、様々な変化が生じます。
 そこでANAグループでは、自分の強みを生かしながら働き続けることを可能とするために、グループ内の会社の枠を超えて、障がいのある社員が新しい業務にチャレンジ出来る制度として「スマートチャレンジ」制度を新設し、2015年6月1日より運用を開始しました。

障がい者雇用を促進する様々な活動

①グループ担当者会議

 2014年度のグループ担当者会議では、「ANAグループ障がい者雇用に関わる行動規範」策定の為の集中議論を行いました。ANAグループにおいて障がい者雇用をどのように捉え、行動し、どのような姿を目指していくのかを徹底的に話し合い、その思いを『3万6千人のスタート』に込めています。

  • 10月07~08日(合宿) グループ障がい者雇用担当者会議①
  • 10月15~16日(合宿) グループ障がい者雇用担当者会議②
  • 10月30日 第1回『基本的マインド』策定会議
  • 11月12日 第2回『基本的マインド』策定会議

②ANAグループ障がい者合同面接会

 7月22日に羽田のANA講堂で『ANAグループ障がい者合同面接会』を開催しました。2013年度の初開催から大阪地区開催も含めて8回目を迎えた今回は、159名のエントリーがありました。
 面接終了後のアンケートでは、面接官やハローワーク職員、手話通訳も含めた会場スタッフの対応に対し、今まで以上に好評価をいただきました。「面接官がとても温かい人間味のある方で、緊張せずリラックスして面接に臨めた」、「短時間の面接だったが、質問にも丁寧に答えてくれ、良く話を聞いてくれた」、「3社併願したが全ての会社の面接官の人柄に惹かれた、ぜひANAグループの一員になりたいと思った」など、面接会という限られた場であるものの、面接官と応募者の心が通い合う場面が想像できるような嬉しい言葉も頂戴しました。

③グループ新任管理職研修

 2014年度より、グループ新任管理職研修のカリキュラムに「障がい者雇用推進」のパートを新たに設定しました。現場を牽引する新任管理職に、障がい者雇用を取り巻く環境や法令についての基礎的な知識を付与すると共に、ANAグループでの取り組み内容について理解を深めています。