2021.12 体験レポート
Photo by Natsuki Endou
智頭町は鳥取県の南東部に位置し、岡山県と接する中国山地の山あいの町です。周囲は1,000m級の山々が連なり、町の総面積の9割以上が山林で占められています。古くから宿場町として栄え、町では豊かな森や歴史、文化を守り、里山の景観を残し、心癒される「古き良き町」として多くの観光客が訪れています。町内にはおしゃれなカフェやお食事処がありますが、特に「みたき園」と「タルマーリー」は全国からここを目指して人が来るほどのスポットです。
智頭町の中心部から車で30分ほどの芦津渓谷の手前に「みたき園」はあり、深く美しい森に包まれています。車から降りてまず気づくのが、森の澄んだ空気。杉やヒノキが生い茂り、サラサラと小川が流れる園内にはウサギやチャボが自由に歩き回っています。森の中では水車が回り、茅葺屋根の立派な古民家が佇んでいて、まるで昔話の世界のようです。
受付を訪ねると女将とスタッフの皆さんの笑顔のお出迎えが、ほっと心を温めてくれます。広い園内は、カフェやお土産屋さん、そして人口の滝まであり、自由に散策することができます。川のせせらぎや鳥の鳴き声が響く里山の空間は、ゆったりとした時間が流れています。
「みたき園」で提供するお料理は、山菜を中心とした郷土料理。地元の智頭町芦津の山里の恵みをたっぷりと楽しむことができます。今回いただいたのはコース料理の「杉」4,400円(税込)。テーブルをお料理が埋め尽くし、ボリュームたっぷりです。
山椒味噌をつけた焼き立ての川魚、山で採れたばかりの山菜、手づくりのお豆腐やこんにゃくなど、絶品のお料理の数々が、身も心もすっかり満たしてくれました。
「みたき園」を後にして、次に向かったのは那岐(なぎ)地区にある自家製天然酵母とクラフトビールのお店「タルマーリー」です。
元保育園をオーナー自ら改装したという店舗はカフェも併設しており、アースカラーの色使いがとても素敵な空間。店内のショーケースにはバゲットなどのハード系パンからソフトなパンまで、さまざまな美味しそうなパンが並び、目移りしてしまいます。
画像提供:タルマーリー
「タルマーリー」のパン作りで欠かせないのが、自家培養の野生の菌たち。パンづくりから派生してビールの醸造も手がけるようになったそう。ビール酵母、酒種、レーズン酵母、ルヴァン種などの酵母を使い分けています。また岡山産小麦を自家製粉した新鮮な小麦粉を約20%使っているそうで、購入したパンをさっそくいただくと、噛むごとに小麦の豊かな旨味や香りが広がります。
画像提供:タルマーリー
併設されているカフェでは、自家製クラフトビールや、地元素材を使ったピザやサンドイッチなどがいただけます。
大自然の中で味わう土地の恵みは、心も体もリフレッシュしてくれます。お料理はもちろん、清らかな空気や水、緑が色濃い山々、鳥のさえずりや木々のざわめきなどが、五感を刺激してくれました。智頭町には他にも森林セラピーや宿場の歴史的な町並みなど、この土地でしか味わえない、楽しめないものがたくさんあり、何度でも訪ねたくなる町です。
住所
営業時間
定休日
アクセス
URL
鳥取県八頭郡智頭町大字芦津707
4~12月第1日曜日の10:00~16:00(お食事11:30~14:30)
火・水曜日、冬季(12月~翌年3月)
JR智頭駅から車で約15分、JR鳥取駅から約1時間
住所
営業時間
定休日
アクセス
URL
鳥取県八頭郡智頭町大背214-1
パン販売/11:00~17:00
カフェ営業/平日11:00~15:00ラストオーダー(ピザは14:00ラストオーダー)
休日11:00~16:00ラストオーダー(ピザは15:00ラストオーダー)
火・水曜日
JR因美線那岐駅から徒歩7分