絶対に平昌のリンクに立ちたい。

「目標はメダルを持ち帰ること」(足立選手)

そう言い切るだけに、今回こそ4人そろって平昌のリンクに立つ自信があるかと思いきや、口々に「まずは選考に残らないと」という。

「一からメンバーを選び直すと、監督が明言していますから。4年に一度だけに、大会にかける思いが強い選手は多いですし、これまでの経験から考えても、大会直前に急成長する選手が出てくる可能性は高いと思います。気は抜けません」(足立選手)

「強豪国・カナダへの留学で、地道なトレーニングの大切さを痛感しました。今度こそ絶対に日本代表としてリンクに立てるよう、これまで以上に気を引き締めて、プレーにもトレーニングにも取り組んでいきます。平昌ではまずは一勝。そして一試合ずつ乗り越えて、メダルにたどり着きたいです」(浮田選手)

確実に進化しているスマイルジャパンは、さらに強固となったチームワークを発揮して強豪国を押しのけ、笑顔で凱旋帰国する姿を見せてくれるだろうか。熱気あふれる記者会見場で、喜びあふれる報告を聞く日を今から楽しみに待ちたい。

*ディビジョン1グループA。アイスホッケー世界選手権は、トップディビジョン(世界一決定戦)、ディビジョンI、II、IIIと、4つのディビジョンに分かれて戦う。スマイルジャパンが戦ったディビジョン1グループAは、いわば2部。ここで優勝したことにより、トップディビジョンへの昇格が決定した。

(取材・文/加藤じろう)

チームワークの良さが最大限に活かされた
リオデジャネイロ大会パラ選手団の渡航サポート

2020年の東京大会に向け、輸送において世界トップレベルのユニバーサルなサービスを実現したい。そうした強い思いでリオデジャネイロ大会でのパラ選手団の渡航をお手伝いさせていただいたのが、ANAセールス(株)東京本店法人販売室の田頭良平社員です。

「当社では2016年に障がい者スポーツ協会への協賛をさせていただくことになったことをきっかけに、初めてご搭乗のお手伝いをさせていただく中で、パラ選手団の皆様にもご満足いただける空の旅をご提供したいと考えました」(田頭社員)

パラ選手団の輸送を行うためには、移動される選手団の規模が大きくANAにとってもこれまで遭遇したことのないハードルの高いものでした。たとえば車いすスポーツの選手団の皆様に飛行機に搭乗いただくには、法規制や安心・安全に輸送するためのANAの規定による、座席の位置決めや車いすの受託方法、座席への誘導方法、乗り継ぎ先との連携が必要となります。規模が大きくなると、それらを遵守しつつ、課題を一つひとつクリアにしていかなければいけませんでした。

「通常であれば、私たちが予約をお受けし、メールや電話で関係先に情報を共有するという流れですが、このプロジェクトでは、国内外の空港を同時期に多数調整することや、タイムスケジュールの微調整など、営業部門だけでできることではありませんでした。たくさんの課題をすべてクリアにしながらも、当社の大切な品質である『定時性』(定時に出発・到着)を守るためにも、企画部門、フロントライン部門、整備部門……と多岐にわたる部門間のこれまで以上の連携が不可欠でした」(田頭社員)

もともとANAは『お客様のために』という思いで一つにまとまり、協力し合えるチームワークの良さを誇りとしています。ですが、より密なコミュニケーションを要する今回のプロジェクトにおいて、旗振り役を務める田頭社員は、プロジェクトのスタートに当たり、ある決断をしました。

「さらに一致団結してお客様の渡航をサポートできるよう、関係部門の当社社員と直接顔を見ながらその目的や意義を説明、共有し、きちんと協力をお願いするべきだと思い、ミーティングを開くことにしたのです」(田頭社員)

空港側のかじ取り役としてこのミーティングに出席した空港センター空港サポート室の榎本彩花社員が振り返ります。

「彼の熱意や本気度、そしてこのプロジェクトの重要性が伝わってきて、私たちもがんばらなくてはと、気が引き締まる思いがしました」(榎本社員)

プロジェクトは、指示連絡系統や体制図を作るという、まさにゼロからのスタート。障がいの度合いといったお客様情報の共有方法、車いすの受け入れ台数の確認、チェックインや搭乗方法、出発時間を守るための飛行機の整備体制……と、無数にある課題を洗い出し、一つひとつ、連携プレーで乗り越えていきました。そして出発時は、田頭社員をはじめとしたオフィススタッフたちも空港で作業を手伝い、無事、選手団をリオデジャネイロへと送り出します。しかし、そこで終わりではありませんでした。

「乗り継ぎ空港と、当社が乗り入れていないリオデジャネイロの空港でも当社スタッフが待機し、お手伝いさせていただきました。少人数にも関わらず連携がうまく図れたと思います。こうしたいわばANAの就航地外でのがんばりもあったからこそ、お客様が喜んでくださったのだと思います」(田頭社員)

「『安心して渡航できたおかげで、競技に打ち込むことができました。ANAを利用してよかったです。ありがとうございました』『ANA社員の応対に感動しました』とのメールをお客様からいただき、本当にうれしかったです」(榎本社員)

世界最高水準のユニバーサルなサービスを実現するために取り組んだ今回のプロジェクトは、お客様から喜んでいただいた結果となり、リオデジャネイロ大会後も多くの障がい者スポーツ競技団体の皆様の海外渡航をお手伝いさせていただいています。ANAでは、この経験をノウハウとして蓄積し、レガシーとして引き継ぐとともに、2020年東京大会で世界各国のさまざまなお客様をお迎えする準備を進めてまいります。どうぞご期待ください。

プロフィール

スマイルジャパン - Smile Japan -

アイスホッケー女子日本代表

ソチオリンピックに続き、平昌大会も出場決定。
2017年冬季アジア札幌大会で、チーム史上初の金メダル獲得。
世界選手権(Div1‐A)で全勝優勝し、トップディビジョンに昇格。
写真前列左から2番目の床亜矢可(1994年生まれ/DF)は今春ANAに入社。

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