NEWS ANA

第04‐054号
2004年4月30日

2004年3月期決算について

 ANAグループは、本日4月30日(金)、2003年度(2003年4月1日〜2004年3月31日)決算の取り纏めを行いました。 詳細につきましては、別添の「決算短信(連結)」、ならびに「個別財務諸表の概要」をご参照ください。
 
1. ANAグループ連結決算
<概況>
(1) はじめに
2004年3月期は、日本経済の景気低迷や他社との競合、期初におけるイラク戦争やSARSの流行など深刻な影響をうけたものの、各種需要喚起策・運賃施策を実施するとともに、コスト削減を前倒しで強力に推進しながら収支改善に努め、経常利益334億円を計上することができました。この結果、7期ぶりの配当 (1株あたり3円)を実施する予定となりました。
 
(2) 国内旅客
  国内の景気が低迷する中で、航空会社間やJR新幹線との需要獲得競争が一層激しくなりましたが、利便性の高いダイヤ設定や価格競争力のある運賃設定などで他社との差別化を図って参りました。
  総需要が伸び悩む中で、旅客数は前年比で95%にとどまったものの、7月からの各種運賃施策や下期から導入した座席管理システムの成果などにより単価は前年比105%と改善したため、収入はぼぼ前年並みを確保しました。
 
(3) 国際旅客
  年度当初におけるイラク戦争とSARSの流行などによる大幅な需要減退があったものの、旅客減に見合った減便や機材の小型化を行うとともに、SARS終息時におけるタイムリーな復便等、需給動向に合わせた機動的な生産調整を行いました。
  第2四半期には、ビジネスクラス旅客数がほぼ前年並みの実績を確保した上、徐々に旅行需要も回復してきたため、旅客数が前年比で87%となったものの、単価が前年比109%に向上したことから、収入は前年比で95%となりました。
 
(4) 貨物
  11月から運航を開始した東京(羽田)=札幌(千歳)間の深夜貨物定期便の設定や、中国路線を中心とした国際貨物の需要の伸びをB767−300F型機(貨物専用機)の投入などにより増収につなげた結果、国内貨物は前年と比べ23億円、国際貨物は同28億円の増収となりました。
 
(5) その他
  旅行事業については、上期においてSARSの流行等の影響により海外旅行需要は大幅に減少したものの、国内旅行は通期にわたって旺盛な需要を背景として積極的な販売活動により増販に努めた結果、売上高は前年と比べ57億円の増収となりました。
 
 
2. ANAグループ連結業績見通し
<概況>
2005年3月期に向けては、中部国際空港開港にあわせた近距離国際線の開設や中国路線の拡充、国内線におけるANA便名への統一、さらに羽田空港新旅客ターミナルビルの供用開始などにより、お客様の利便性向上を強力に推進して参ります。また、今後の需要変動リスクを最小限に抑えることができる費用構造への転換に向けて、中小型機の活用と機種統合(フリート戦略)を推進するなど、グループ全体でのコスト構造改革を加速し、質的競争時代における優位性を確立して参ります。
国内旅客数は前年比97%にとどまるものの、昨年度の運賃改定や座席管理システムの導入効果が通年で期待できることから前年並みの収入を見込んでいます。
国際線は、中国路線の拡充を基盤にした需要創出を行い、旅客数で前年比116%を目指しながら、247億円の増収を見込んでいます。
 
以上
(別添資料)
「決算短信(連結)/個別財務諸表の概要

(印刷をされる方はこちらをご利用下さい)
2004年3月期決算について