2005年9月9日

スターアライアンス、共通ITプラットフォームにアマデウスを選定
ルフトハンザドイツ航空とユナイテッド航空が最初に導入へ

 フランクフルト(ドイツ)9月8日(現地時間)-世界最大の航空アライアンス、スターアライアンスは、加盟航空会社のルフトハンザドイツ航空とユナイテッド航空とともに、予約をはじめとした航空会社システムの次世代型テクノロジ・プラットフォームを開発しています。スターアライアンスとこの航空2社は、共同でスターアライアンスで利用される共通ITプラットフォームの構築に関し、航空・旅行業界向けITプロバイダのアマデウスを選定しました。この契約により、ルフトハンザドイツ航空とユナイテッド航空は自社の旧来のシステムに替えて新しいシステムを導入します。また、このプラットフォームを今後他の加盟航空会社へも広げていく計画です。

 スターアライアンスのCEOであるヤーン・アルブレヒトは、今回の決定について「スターアライアンス共通のITプラットフォームにより、一層の顧客サービスやITコストの大幅な削減が促進される一方、新サービスの導入時期が格段に早期化され、長年の戦略目標が達成されることになります」と述べています。

 アマデウスを代表して、社長兼CEOのホセ・アントニオ・タソンは「世界の一流のITプロバイダの中から、当社が選ばれたことを非常に嬉しく思います。この発表により、今日の厳しい競争環境の中で航空会社向けに大きな価値を提供している当社のITソリューション、Alteaシリーズの競争力の高さが強調されることになります」と述べています。

 ルフトハンザドイツ航空とユナイテッド航空は、旧来のシステムを、業界先進の製品と技術を基盤にした単一のテクノロジ・プラットフォームに置き換える予定です。この新しいシステムは、日々変化する市場環境の中で顧客の要望に一層応えることが可能になるだけでなく、加盟航空会社のコストを大幅に削減することを目的に開発されました。

 ルフトハンザグループ会長兼ルフトハンザ ドイツ航空CEOのヴォルフガング・マイフーバーは「新しい共通ITプラットフォームは、顧客、スター アライアンス、そしてルフトハンザドイツ航空にとって重要な一歩です。私たちは予約からチェックインにわたり、顧客に今まで以上のサービスを提供できるようになります。このプロジェクトはまた、スターアライアンスの強力な協力体制の証でもあり、単なる販売とマーケティングの連合だけでなく、何より、顧客にシームレスな旅行を実現する連合であることを表しています」とコメントしています。

 現在、加盟航空会社各社は、異なった技術を採用したITシステムを利用していますが、この新しいプラットフォームでは共通の技術インフラとソフトが基盤となっています。この新しいシステムは、販売と空港での利用環境の整備を中心に、顧客サービスを一層充実することを主眼としており、フライトスケジュールや空席照会、インベントリー、予約、運賃計算、発券、乗客のチェックインなどの業務処理が含まれています。このシステムは、利用しやすいだけでなく、スターアライアンス加盟航空会社のお客様に対し、共通した高品質の情報を提供することが可能となります。

 ユナイテッド航空 社長・会長兼最高経営責任者(CEO)のグレン・ティルトンは「スターアライアンスの共通ITプラットフォームは、顧客が求める使い易さと利便性を提供できるようにします。ユナイテッド航空と同様にスターアライアンスは、考えられる最も効率的な手法で、顧客に最善の利用体験を提供することに注力しています。コストの低減と顧客の利用体験の向上を両立することにより、スターアライアンスに加盟する重要性と価値がさらに強調されます」と述べています。

 最新技術を利用して開発された共通ITプラットフォームにより、様々な手法でコスト削減を実現することができます。初期の開発コストにはじまり、システムの運用コスト、将来の機能拡充に必要なコストまでが網羅されます。また、業務処理の自動化を通じて、一層のコスト削減が今後可能となります。加えて、このプラットフォームにより、航空会社は新サービスの提供を早期に開始することができます。

 スターアライアンス CEOのヤーン・アルブレヒトは「共通ITプラットフォームは、スターアライアンス内での将来の協力体制を示すよい例となります。私たちはこれまでにも、既存の製品の“アライアンス間での互換性”を持たせるために緊密な作業を進めてきました。この共通ITプラットフォームの利用と同時に、アライアンスのサービスを加盟各社間で相互に導入できるようにしたいと考えています」と述べています。

 ルフトハンザドイツ航空では、現在のシステムから共通ITプラットフォームへと、最初の機能の移行を2006年下期に開始する予定で、2007年末の移行完了を見込んでいます。また、ユナイテッド航空は現在、移行時期の最終調整を行っています。

 この業界先進のコンセプトを近い将来、他のスターアライアンス加盟社に普及するために、導入に関する要件や計画の策定を現在進めています。

 
 
スター アライアンス
スターアライアンスは1997年5月、お客様にグローバルかつスムーズな旅を提供する目的で世界最初の航空会社のグローバル連盟として設立されました。現在加盟航空会社はエアカナダ・ニュージーランド航空・ANA・アシアナ航空・オーストリア航空グループ・bmi(ブリティッシュミッドランド航空)・LOTポーランド航空・ルフトハンザドイツ航空・SAS・シンガポール航空・スパンエア・TAPポルトガル航空・タイ国際航空・ユナイテッド航空・バリグブラジル航空そしてUSアウェイズ合計16社となります。来年の春までに南アフリカ航空とスイスインターナショナル エアラインズも加盟する予定です。

アライアンス全体で139カ国の795都市へ毎日1万5千便以上を運航しています。
 
 
アマデウス
アマデウスは、グローバル・ディストリビューション・システム(GDS)およびITを提供する大手グローバル企業として航空会社・旅行会社に対して航空券・ホテル・レンタカーの販売・予約を可能とするシステムを提供している。カバーするのは旅行会社の営業拠点7万ヶ所、航空会社の営業所1万ヶ所。世界の217の国と地域において34万7千台のアマデウス・システムが利用されている。旅行会社はアマデウス・システムを介して航空会社503社、ホテル54,100軒、レンタカー会社42社の予約が可能。航空業界向けのITソリューション・プロバイダとして、最先端の顧客管理システム(Customer Management System)を提供している。これは、Altea Sell (予約流通)、Altea Plan(在庫管理)、Altea Fly(デパーチャー管理)の三つのシステムで構成される。

本社はスペインのマドリ-ドで設立は1987年。マドリッド、パリ、フランクフルトの各証券取引所に上場。2004年度12月決算の売上高は20億5千670万ユーロ、純利益は2億800万ユーロ。データセンターはドイツ・ミュンヘン近郊のアーディング、開発拠点はフランス・ニース近郊のソフィア・アンティポリスに配置し、全世界の従業員数は6000人。株式会社アマデウス・ジャパンは100%子会社。
 
 
 
本件の問い合わせ先:
 
ANA 広報室(スターアライアンス 広報窓口)
ロブ・ヘンダーソン
Tel: 03-6735-1116

株式会社アマデウス・ジャパン
マーケティング&PR 小川真路
Tel: 03-5212-8681 Email: mkpr@amadeusjapan.co.jp

 
 
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