ANAでは、本日6月29日(木)、安全理念「安全は経営の基盤であり、社会への責務である」に則り、運航部門において、運航乗務員の操縦室内でのヒューマンエラー(人的不安全要素)の予防措置として、日本のエアラインでは初めてLOSA(Line Operations Safety Audit:日常運航便の安全モニタープログラム)を導入することといたしました。 LOSAとは、FAA(Federal Aviation Administration:米国連邦航空局)の基金を得て、1990年代に米国・テキサス大学が開発した手法で、日常の運航中に潜んでいるスレット(不安全事象)やエラーを見出し、スレット&エラーマネジメントの観点からデータを収集・分析・評価するプログラムです。 近年の航空機事故の7割から8割は人間が起こすエラーに起因していると言われており、「人間はエラーを必ず起こすものである」という前提のもと、各国のエアラインは安全運航を堅持するためにリアクティブ(事後対応型)な対策だけでなく、プロアクティブ(事前対応型)の対策を重要視し、いかにヒューマンエラーに対応していくかを最重要テーマとして取り組んでおります。 今後、契約を締結するLOSAの運営機関TLC社(The LOSA Collaborative、米・テキサス州、CEO James Klinect氏)による訓練を受けた社内の運航乗務員を含む観察員が、8月下旬より約250便の運航便において操縦室内で運航をモニターし、不安全要素に関するデータを収集いたします。 ANAでは、これらのデータを分析したTLC社からの報告に基づき、「安全に万全はない」との決意のもと、対策を施して更なる安全運航の堅持に努めて参ります。 |