NEWS ANA

第09‐076号
2009年4月30日


2009年度経営計画について
〜当期純利益での「黒字化」を目指す〜
〜各種増収施策に加え、730億円(過去最大規模)のコスト削減実行〜

 ANAグループでは、1月30日に発表した中期経営方針に基づき「2009年度経営計画」を策定しました。
 中期経営方針においては、2010年度に予定されている首都圏空港(成田・羽田)の容量拡大をチャンスととらえつつ、足元の需要の急速な減退に対処すべく、事業の見直しとコスト構造の大胆な見直しを行い、この厳しい環境を乗り切るための方針をとりまとめました。この中期方針に基づき、2009年度は需要動向を見据えた路線見直しなどを軸とした事業の見直し、戦略的投資以外についての投資抑制、コスト削減をはじめとする事業構造の抜本的強化を3つの軸とした「2009年度緊急対策プラン」の実行を推進いたします。
 あわせて「グループ経営ビジョン」で掲げる「航空事業を中核としてアジアを代表する企業グループを目指す」という目標の実現に向けて、フリート戦略、商品マーケティング戦略、グループ事業構造の強化といった中期的戦略を着実に実行しながら、航空運送事業を中心に高品質なサービス提供の維持・向上に努めます。

 
 
1.基本方針
 ・マーケットの動向を注視して、従来以上に機敏で柔軟な対応を図る
 ・最大限の需要創出を図り可能な限り収入を確保する
 ・収支構造の抜本的な見直しを進めると同時に、過去最大規模のコスト削減を実行する
 ・オペレーションとサービス品質の向上に加え、ブランド構築を進めて競争力強化を図る
 
2.事業内容
(1) 国内旅客事業
  幅広い運賃設定による需要喚起を図るとともに、収益性向上の観点に基づく路線の再編と運航機材最適配置を目指したきめ細やかな需給適合を推進し、最適なネットワークの形成を進める。
 
[1] 不採算路線の休止・減便などネットワークの見直し
[2] 需要動向に応じた機敏で柔軟な機材・ダイヤ運用
[3] 季節運航化と余裕機材の活用による波動需要の獲得
[4] 柔軟な運賃設定によるプレジャー需要喚起とビジネス単価の維持向上
   
(2) 国際旅客事業
  需給バランス変化への柔軟な対応による収益性の維持と需要喚起に向けた適切な運賃設定による収入の最大化を図るとともに、路線の見直し、運航機材の小型化によるコスト構造の最適化を進める。
 
[1] 供給の削減
[2] 収益性改善のための機材の小型化・欧米全路線ボーイング777化
[3] 余裕機材の活用による波動需要の獲得
[4] 柔軟な運賃設定による収入最大化
   
(3) 貨物事業
  需要減退を踏まえた供給量調整を適切に行い、収益性の向上を図るとともに、エクスプレス販売体制の早期構築を進める。
 
[1] 供給計画の減速化
[2] 沖縄貨物ハブの開始
[3] 海外新聞普及株式会社(OCS)とのシナジーを活用したエクスプレス販売体制の構築
[4] 提携推進による収入確保
[5] ITインフラ、レベニューマネジメント機能の強化
 
 
3.コスト削減
 総額で約730億円のコスト削減を実行する。
 ・燃油費:事業計画の見直し、燃油削減プログラム
 ・空港使用料:事業計画の見直し、着陸料減免
 ・人件費        
 ・販売関連費用の見直しなど
▲480億円
▲ 70億円
▲ 60億円
▲120億円
 ※ 上記に加えて人件費については、2008年度に約25億円の削減を実行済。
 
4.設備投資
 ・事業規模の見直しに対応して規模の圧縮と時期の先送り
 ・省燃費機材の導入、イノベーションの投資は優先課題として継続
 ・08-09年度の2年間で1,190億円の設備投資圧縮
 
5.2009年度の経営目標
 利益目標として、当期純利益での「黒字化」を目指す。

 前提:ドバイ原油 $50/bbl、シンガポールケロシン $63/bbl、為替95円/$
 
 
以上
 
 
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2009年度経営計画について