福岡県 柳川市 Yanagawa,Fukuoka ANA FURUSATO Payment of taxes

豊富な水の文化とともに守られてきた、柳川市の味噌造り

柳川市は水の街だ。至るところに張り巡らされた水郷のことを掘割(ほりわり)という。ゆえに、水にまつわる味わいや見どころが多い。北原白秋らを育てた水の文化は、今もなお、ふるさとの味を守り続けている。
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鶴味噌醸造 企画開発 山田 ゆかりさん

140年の歴史を誇る、掘割のほとりの丁寧な味噌造り

創業は明治3年。蔵を連ねる軒構えは、イメージを裏切らない古い商店のそれだ。ドラマのロケ地にも使われたこともあるらしい。裏手に回ると、掘割に面して赤レンガ作りの建物が並ぶ。創業140年。長い歴史を感じさせる鶴味噌醸造では、今も丁寧な味噌造りが行われている。

「もともと豊かな水と平野があって、穀物が良く取れたんです。また水路による物流で、この地区で味噌造りが発展しました。今は大分減ってしまって、うちともう1軒を残すだけです」

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味噌ソムリエの資格を持つ企画開発の山田ゆかりさんはいう。鶴味噌醸造では、現在でもこの場所で40人ほどが味噌造りに精を出す。厳選された大豆を貯蔵庫から取り出し、しっかりと炊く。潰して塩きり麹と共にしばらく寝かせる。天然醸造も行っており、麹菌が住む土倉で1年寝かせて作る。昔ながらの製法も守っているのだ。

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鶴味噌醸造 代表取締役社長 吉開 元治さん

毎日食べるものだから、飽きの来ない味わいを大切に

「新しい蔵を作るときには、元の蔵から梁の一本でも持ってきて、菌を引っ越しさせるんです。それが鶴味噌の味になるんです」

こうして作られてきた味噌は、九州ではすっかりお馴染みの味。甘くてふっくらとした味わいが特徴の麦味噌が自慢だ。

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「九州らしい甘口の、昔の味を思い出すような懐かしい味だと思います。うちの味を知らない人でも、何気なく選んでいただいたら、新しい発見になるんじゃないかなって」

こう語るのは代表取締役社長の吉開元治さん。「毎日食べますからね。飽きないことも大切です。まあ、格別に美味しいものもありがたいですけどね」と笑った。

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柳川市総務部 徳永 和久さん

お得なだけじゃもったいないから。水郷柳川の魅力を伝えたい

「もともと柳川は城下町。お城はもうありませんが、幾重にも掘割を張り巡らせた難攻不落の城だったといわれています。それが現在も残っていて、柳川を代表する風景になっています」

教えてくれたのは、柳川市総務部の徳永和久さん。掘割と市街が隣接し、春には「さげもん」と呼ばれる吊るし雛が市内各地に飾られ、にぎわいを見せる。この日も川下りを楽しむ観光客がそこかしこに。県内屈指の観光地だ。

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「水が豊富で、うなぎが名物です。せいろ蒸し発祥の地で『ふるさと納税』では、かば焼きの人気が目立ちました。生産者さんがこだわりの持ち主で、反響を伝えたら『柳川市の代表として出すからには、もっと頑張らなきゃ』って言ってくださって。今後は、自治体主導だけじゃなく、生産者の声を汲み上げる仕組みを作りたいですね」

熱心な生産者もいて、観光資源も豊富。「ANAのふるさと納税」を通して、日本中から柳川市への集客を図りたいと意気込む。

「お得だね、で終わるのはもったいないと思うんです。以前に寄付して下さった方から連絡をいただいて、それをきっかけに川下りの行事を見に来られて。そんな関係を築ける制度だということですよね。柳川市は佐賀空港も近いです。首都圏から観光客を呼びたいというのは、我々の切実な思いです」