【2日目 7:00】絶景を見ながら薩摩料理の朝食

霧島の深い森に抱かれながら、ぐっすり休んだふたり。翌朝は、7時にさっそく朝食ビュッフェの会場へ。お目当ては、特設カウンターに並ぶ「薩摩の食卓」コーナー。黒豚やキビナゴを使った料理を窓際の特等席でいただきます。



朝食後は、食後の運動がてら百年杉庭園へ。ここは、硫黄谷温泉の創始者が、治山のために140年以上前に杉を植林した庭園。巨大な杉の生命力に圧倒されます。

庭園内には、かつて硫黄谷温泉を訪れた与謝野晶子の歌碑や新婚旅行で訪れた坂本龍馬をイメージした「龍馬の散歩道」などもあります。季節によっては、敷地内にシカ、ムササビなどの野生動物が現れることもあるのだとか。

ホテル館内には、ほかにも興味深い展示が盛りだくさん。坂本龍馬に関する資料スペースには、龍馬が霧島滞在中に姉(坂本乙女)にあてた手紙のレプリカなどもあります。手紙には、「谷川の流れにてうお(魚)をつり、ピストルをもちて鳥をうつなど、実におもしろかり」という一節も。追われる身だった龍馬は、ここで意外にもリラックスして過ごしていたのかもしれません。


散策しているとあっという間に時間が過ぎ、チェックアウトタイムに。時間に余裕があれば、2~3泊してゆっくり滞在するのもいいでしょう。
「約1年ぶりに泊まりましたが、お部屋がすっかりきれいになっていてびっくり。歴史好き、温泉好きはもちろん、誰にでも自信をもっておすすめできるホテルです」(壱岐CA)
「温度や泉質が違う温泉がいくつもあって、とにかく楽しかったです。次は祖母を連れてきたいと思いました」(関口CA)
- 硫黄谷温泉 霧島ホテル
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住所:鹿児島県霧島市牧園町高千穂3948
電話番号:0995-78-2121
URL:https://www.kirishima-hotel.jp/
【2日目 10:00】立ち寄り温泉で天然泥パックを体験
霧島ホテルをチェックアウトして、一路、霧島神宮へ……と思っていると壱岐CAからこんな提案。霧島温泉郷には、ほかにもたくさんの魅力的な温泉があり、多くが立ち寄り湯も可能とのこと。そこで、天然の泥湯と泥パックが楽しめるという「さくらさくら温泉」に立ち寄ってみることに。

こちらの自慢は、硫黄成分などを豊富に含んだ天然の泥湯。広い内湯のほか、大自然を満喫できる露天風呂もあります。



露天風呂には、天然の泥が設置してあります。これを顔や身体に塗って、5分ほど乾燥させたら泥パック完了。お湯で十分に洗い流してから、天然温泉に浸かると、いつの間にかお肌がつるつるに! 硫黄成分を豊富に含んだ泥パックは、顔・身体だけでなく、髪まで全身に使うことができます。

「一度泥パックをしただけで、お肌がつるつるになって、透明感が出た気がします。触った感じがぜんぜん違います。これは、驚きました」(関口CA)

帰り際、売店をのぞいてみると気になるものを発見。「さくらさくらクレイソープ」は、天然の泥を配合した美容洗顔クリーム。これなら天然の泥効果を自宅でも楽しめます。
- さくらさくら温泉
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住所:鹿児島県霧島市霧島田口2324-7
入浴時間:10:00~20:00(立ち寄り)※11:00~15:00は休憩所も利用可能
入浴料:大人(中学生以上)700円、子供(4歳~小学生)350円
URL:https://www.sakura-sakura.jp/
【2日目 10:45】鹿児島が全国に誇るパワースポット、霧島神宮へ

霧島のココがPOINT!
国立公園・霧島連山の雄大な自然とその麓から湧き出る温泉など魅力いっぱい。天照大神(あまてらすおおみかみ)の孫である瓊瓊杵尊(ににぎのみこと)を祀る霧島神宮にも全国から多くの人が集まります。

- 壱岐CA
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「霧島神宮は全国から多くの人が訪れるパワースポット。きっと活力をもらえますよ!」
天然泥パックですっきりリフレッシュした一行は、いざ霧島神宮へ。駐車場にレンタカーを停め、社殿に近づくと、大きな杉の木の参道の中央に真っ赤な鳥居が見えてきました。明らかにここまでの道のりとは雰囲気の違う荘厳な空間。全国から参拝者が訪れる有名なパワースポットなのも納得です。
霧島神宮は、日本神話に登場する日本国民の総氏神・天照大神(あまてらすおおかみ)の孫にあたる瓊瓊杵尊(ににぎのみこと)を祀る由緒ある神社。「神宮」号を名乗れる場所は、日本でも数少ないといいます。創建はなんと6世紀。霧島山の噴火による焼失と再建を繰り返し、500年以上前に現在の場所に移されたとのことです。

鳥居の脇に鎮座するのは「さざれ石」。国歌「君が代」にも詠まれているあの石です。国家発祥の地と言われる岐阜県揖斐郡春日村(現・揖斐川町)で発見されたものが、ここに奉納されたといいます。さざれ石とは、小さな石のこと。一方、巌(いわお)とは大きな石のこと。「さざれ石の巌となりて……」という国歌の一節は、小さな石が時間をかけて大きな石になるという意味だったことがここでわかります。

鳥居の前で一礼し、静寂な老杉の参道を進んでいくと目の前に朱塗りの社殿が迫ってきます。神秘的な雰囲気とのどかな自然が同居する不思議な空間です。

広い境内の手水舎で身を清めて、いざ参拝! 手を合わせて目を閉じるとしばし荘厳な時間が流れます。ここは、さまざまなご利益があることで知られる九州を代表するパワースポット。ふたりも今回の旅の安全を祈願します。


社殿の傍らを守るのは、樹齢800年と推定される「御神木の杉」。南九州一体の「杉の祖先」といわれているのだとか。見上げるとその大きさに圧倒されます。
「実家に帰省したときなど、普段から年2回は訪れています。毎回来る度に、迷いが消え、『明日も頑張ろう!』と活力をもらえる場所です」(壱岐CA)
「境内に入るとまったく空気が違うのを感じました。背筋が伸びる感じがします。御神木からもパワーをもらって、自分の中のモヤモヤしたものが清められた気がします」(関口CA)
- 霧島神宮
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住所:鹿児島県霧島市霧島田口2608-5
電話番号:0995-57-0001
参拝時間:参拝自由(祈祷の受付は8:00~17:00) 無休
URL:https://www.kirishimajingu.or.jp/
【2日目 13:00】黒酢料理レストランでご褒美ランチ

天然泥湯でお肌を清め、霧島神宮で心を清めたふたりは、鹿児島旅を締めくくるランチへ。到着したのは、黒酢レストラン「黒酢の郷 桷志田(かくいだ)」。

ここは、自家製の玄米黒酢をあらゆる料理に使って提供するレストラン。錦江湾の向こうの桜島や黒酢を醸造する「壷畑」などを見渡せる絶景も魅力です。ふたりは、壷畑ビューの席をリクエスト。長旅のラストを飾るご褒美ランチのスタートです。

オーダーしたのは、「桷志田 きばれ! 西郷どんランチ」(2,800円)。スタイリッシュに盛り付けられた鹿児島の郷土料理が、黒酢でコク深くアレンジされています。

当日のメインは、「厚切り黒豚の炙り焼き 黒酢デミグラスソース」。まろやかな酸味のソースが、黒豚の上品な脂と甘いハーモニーを奏でています。また、黒酢をつくる際に出る「もろみ」を餌にして養殖したブリの刺身も絶品! ここでしか食べられないとのことなので、ぜひトライしてみて。

食後は、レストランの裏手にある壷畑を見学。「黒酢の郷 桷志田」のある霧島市福山町は、年間を通して温度差が少なく、黒酢を醸造するのに最適な場所なのだとか。普段のお料理でも手軽に使える黒酢や黒酢ドレッシングはおみやげで購入可能。この土地ならではの味だけに、持ち帰れば喜ばれること間違いなし!

- 黒酢レストラン 黒酢の郷 桷志田
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住所:鹿児島県霧島市福山町福山字大田311-2
電話番号:0995-55-3231
営業時間:8:30~17:30(3月~11月)/8:30~17:00 (12月~2月) 休/年末年始
URL:http://kurozurestaurant.com/
【2日目 14:50】鹿児島空港でおみやげ探し!

復路は16時25分発の鹿児島発~羽田行き。そこでちょっと早めに鹿児島空港に到着し、鹿児島のご当地みやげ探しをすることに。

壱岐CAのイチオシは、「勘場蒲鉾店」の「さつまあげ」。特にさまざまな種類のさつまあげが入ったパックがおすすめとのこと。

一方、関口CAが試食して気に入ったのが、「薩摩じねんや」の「花林糖饅頭」。喜界島の黒糖を贅沢に使ったコクのある揚げ饅頭で、この6個入りは鹿児島空港では「ANA FESTA」限定の商品です。

黒豚みそ648円、かすたどん8個1,026円、桜島鶏炭火焼 柚子こしょう864円
CAふたりが迷った末、鹿児島空港の「ANA FESTA」で選んだおみやげがこちら。飾らない素朴なパッケージから、おいしさの実力がひしひしと伝わります。
- ANA FESTA鹿児島店
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場所:鹿児島空港 国内線ターミナル1階到着ロビー前/2階北側
電話番号:0995-58-2735(総合事務所)
営業時間:1Fロビー店 6:40~20:30/2Fロビー店 6:40~最終出発便定刻15分前 無休
【2日目 15:20】空港で鹿児島のソウルフードを発見!

壱岐CAが「時間があったら、ぜひこれも味わって!」と教えてくれたのが、鹿児島県民のソウルフード「山形屋の焼きそば」。テレビなどでも取り上げられ、すっかり有名になった鹿児島市内のデパートの食堂の定番人気メニューは、空港内にある「エアポート山形屋ファミリーレストラン」でも提供しています。やや薄味のあんかけ焼きそばで、三杯酢をたっぷりかけて食べるのが、地元流なのだとか。
- エアポート山形屋 ファミリーレストラン
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場所:鹿児島空港 国内線ターミナル2階 南側
電話番号:0995-58-2275
営業時間:6:40~20:40(20:10L.O.) 無休
- エアポート山形屋 彩華
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場所:鹿児島空港 国内線ターミナル3階 南側
電話番号:0995-58-4667
営業時間:10:00~20:30(20:00L.O.) 無休
※「山形屋の焼きそば」の提供は10:00~
グルメあり、歴史あり、自然あり……で、盛りだくさんの鹿児島旅もここでフィナーレ。最後にCAのふたりに今回の旅を振り返ってもらいましょう!
取材後記

- 関口 CA
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「地元の人たちの『薩摩魂』に引き込まれる旅でした。訪問先で会う人たちがみんな、土地の伝統や文化に誇りを持っているのが、本当にすてきだなと思いました。また、土地の魅力も多彩で、誰と来ても楽しめる場所だと思いました。グルメ好き、歴史好き、いろんなところに行きたい人、1力所でゆっくりしたい人……などなど、訪れる人すべてに違う楽しみ方を提供してくれる場所だと思います。家族や友人と必ずまた訪れたいです!」
- 壱岐 CA
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「今回、改めて思ったのは、『鹿児島は活力をもらえる場所だ』ということ。九州はどこに行ってもおいしい食べ物や温泉がありますが、鹿児島は歴史と伝統の息吹を感じながら、癒しと元気を同時にもらえる特別な土地だと思っています。霧島神宮の御神木を見上げたり、噴煙を上げる桜島を眺めたりしていると、自然と元気が湧いてきます。桜島、霧島だけでなく、できれば2~3泊くらいの日程で、指宿、知覧などにも足を延ばしてほしいですね。おじゃったもんせー!まっちょよ!(おこしください!待ってますよ!)」
- 記載の内容は2018年10月現在のもので、変更となることがあります。
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