天橋立を散策! 絶景の内部へ

小天橋(廻旋橋)に続いて、大天橋を渡ると、いよいよ3.6kmにわたる天橋立の砂州。「白砂青松(はくしゃせいしょう)」とは白い砂に松原がある海岸を表す四字熟語ですが、まさに文字通り。

白い砂地の州を進んで行くと、道の脇には休憩できる茶屋や釣り場、海水浴ができるビーチもあります。ちゃんとシャワーもありました。また、自転車も通行可能で、サイクリングする観光客のほかに、学校帰りのような制服の自転車集団にも行き違いました。


天橋立のなかに立つ神社は、 恋愛成就のパワースポット
夏季には夜のライトアップもあるそうですが、今は人もまばらな天橋立の松並木。おだやかな波の音を聞きながら、15分ほど歩いたところに天橋立神社がありました。智恩寺の鎮守社として創建されたというこの神社の近くには、海に囲まれた場所ながら真水が湧く井戸「磯清水」があるそう。恋愛成就のパワースポットとして有名なのもうなずける、神秘的な雰囲気がありました。

- 天橋立神社
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住所:京都府宮津市文珠天橋立公園内
電話番号:0772-22-8030(天橋立駅観光案内所)
この天橋立神社から始めて、元伊勢 籠(この)神社、真名井神社と順に参詣する「三社参り」をすると、すごいご利益があるとか。このまま天橋立の砂州を渡って、対岸にある籠神社を目指しましょう。
伊勢神宮のふるさと 1300年の歴史を誇る元伊勢 籠神社

元伊勢 籠神社は、養老3年(西暦719年)創建という、1300年もの歴史をもつ格式ある神社。「元伊勢」とよばれるのは、伊勢神宮に祀られる天照大神、豊受大神がここから遷されたから。伊勢神宮と同じ建築様式で建てられた本殿の高欄には、伊勢神宮とここ籠神社にしか祀ることが許されていないという五色の座玉(すえたま)が配されています。

長い歴史を物語るかのような、苔むした茅葺屋根や、境内の大樹。わりとライトな気持ちで、三社を巡ろうとやってきましたが、張りつめたような厳かな空気に思わず居住まいを正してしまいます。この神社がもともとあった場所だという奥宮・真名井神社は、ここから山側へ歩いて15分ほど。どんなところでしょうか。

- 元伊勢 籠神社
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住所:京都府宮津市字大垣430
電話番号:0772-27-0006
URL:http://www.motoise.jp
神聖な水が湧く元祖パワースポット 真名井神社

山深くなる周囲の景色に「本当にこっちでいいの?」と不安になりつつ、たどり着いた真名井神社。神聖な場所であることが伝わってくる、圧倒的な空気がありました。この神社の別名は久志濱宮(くしはまのみや)。久志とは不思議な力の源を意味しているそうで、そんな土地だからこそ、豊受大神をお祀りする場所として選ばれたのでしょう。

残念ながら、取材時には本殿は改修中。2018年10月15日から通常どおり参拝できるそうです。それでも、工事中の陣幕の合間から参拝し、不思議な充足感を得ました。鳥居の隣にある水神社にもお参りして、水をかけると文字が浮き出る水みくじをひいてみました。


- 真名井神社
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住所:京都府宮津市字大垣小字諸岡86
電話番号:0772-27-0006(元伊勢 籠神社)
URL:http://www.motoise.jp/main/saishin/manai/index.html
人間界に戻るような気持ちで山を下りたあとは、籠神社のすぐ隣にある、傘松公園ケーブルカー乗り場へ向かいます。目指すは、天橋立もうひとつの絶景です。