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    掲載日:2016.08.12

    世界に認められた美景、ニッポンの自然遺産

    日本の世界遺産は、2016年7月に登録された「ル・コルヴュジエの建築作品」を含め20件。ほとんどが文化遺産で、実は自然遺産として登録されているのは4カ所しかありません。それだけに、4カ所とも「なるほど」と納得のいく唯一無二の自然美。日本に住んでいて、この絶景スポットに行かないのはもったいない! 今回は、日本が誇る貴重な自然遺産を紹介します。
    ANAオリジナル

    小笠原諸島/東京都

    小笠原の森林は固有植物の宝庫。ガイドツアーなら島の生態系など興味深い話を聞くこともできます。
    小笠原の森林は固有植物の宝庫。ガイドツアーなら島の生態系など興味深い話を聞くこともできます。

    世界遺産登録の新しい順に紹介すると、最初は2011年に登録された小笠原諸島。小笠原といえば、本土から南へ1000kmという絶海の孤島で知られています。2016年7月に新造船が就航しましたが、それでも到着までには24時間、まる一日、船の中で過ごすことになります。

    貴重な自然を守るため、1日の上陸人数を制限している南島。珍しい沈水カルスト地形で知られています。
    貴重な自然を守るため、1日の上陸人数を制限している南島。珍しい沈水カルスト地形で知られています。

    それだけ時間をかけても行きたい小笠原の魅力は、もちろん手つかずの自然。ボニンブルー(ボニンとは小笠原のこと)と呼ばれる透明度抜群の海が広がり、淡い青のラグーンに囲まれた島々が美しい。大陸と一度も陸続きになったことのない大洋島には独自の進化を遂げた固有生物・植物が多く棲息し、その貴重な生態系が世界遺産登録の理由になりました。

    日中は誰もいない白砂ビーチで過ごすもよし、爽やかにトレッキングを楽しむもよし、かわいいイルカと泳ぐドルフィンスイムに参加するもよし。夕方にはゆったり流れる島時間に浸りながら、水平線に沈む夕日を眺めるのがおすすめです。

    知床/北海道

    一面、白銀の世界が広がる冬の知床。ダイナミックな流氷観察はこの時期ならではの楽しみ。
    一面、白銀の世界が広がる冬の知床。ダイナミックな流氷観察はこの時期ならではの楽しみ。

    北海道の東側に位置する知床は、2005年に世界遺産に登録されました。知床半島は北半球で流氷が接岸する南限といわれていて、この流氷が世界遺産の評価に深く結びついています。
    知床半島の周辺海域では、流氷がもたらす栄養豊かな海水によってプランクトンが繁殖し、それを餌にする魚介やアザラシなどの海獣が見られます。たくさんのサケが河を遡り、それを捕食するキツネやヒグマ、空から魚を狙うオジロワシやオオワシなど、海と陸の生態系が密接に関わり独特の食物連鎖を形成しているのです。

    観光船からは雄大な自然や地形、滝などが見られるほか、野生生物が現れることもあります。
    観光船からは雄大な自然や地形、滝などが見られるほか、野生生物が現れることもあります。

    世界遺産として評価された雄大な自然は、知床の観光資源でもあります。知床自然センターや知床世界遺産センターなど自然観察の拠点となる施設が充実しているほか、トレッキングや流氷ウオーク、シーカヤック、サイクリングといった、雄大な自然を舞台にしたガイドツアーも揃っています。
    海から自然を観察する観光船も人気で、ダイナミックな地形をはじめ、ヒグマや野鳥、イルカといった野生生物を観察することができます。ツアーの後は良質な温泉宿で、海の幸を堪能できるのも嬉しいですね。

    白神山地/青森県・秋田県

    絵具をたらしたような鮮やかなコバルトブルーが美しい青池は、白神山地を代表する観光スポットです。
    絵具をたらしたような鮮やかなコバルトブルーが美しい青池は、白神山地を代表する観光スポットです。

    白神山地は青森県南西部から秋田県北西部にかけて広がる1300平方キロメートルの山岳地帯。自然遺産の「屋久島」や文化遺産の「姫路城」「法隆寺地域の仏教建築物」とともに、1993年に日本で初めて世界遺産に登録されました。
    世界遺産として評価されたのは、ほとんど人間の影響を受けていない原生林です。特にブナ林は世界最大級といわれ、そこで見られる多様な生態系が評価され中心部の170平方キロメートルが世界遺産になりました。

    マザーツリーと呼ばれる推定樹齢400年のブナの巨木。白神山地のシンボル的存在になっています。
    マザーツリーと呼ばれる推定樹齢400年のブナの巨木。白神山地のシンボル的存在になっています。

    これだけの規模のブナ林が人為的な影響を受けずに残った理由は、ブナの使い道があまりなかったからだそう。そのへんに皮肉を感じはしますが、世界遺産の登録によって中心部はこれ以上の開発を行わないことを決め、入山禁止地域を設けるなどして原生林を保護しています。
    観光客は歩道のほか27の指定ルートを使った登山によって、世界遺産エリアに入ることができます。ただし中心部のなかでも核心地域と呼ばれるエリアは、まったく人の手が入っていないため上級者向けのコースになっています。初心者はその周りの緩衝地域を中心に遊歩道を使ったトレッキングを楽しむとよいでしょう。

    屋久島/鹿児島県

    島内にはジブリアニメ『もののけ姫』を思わせる、鬱蒼とした森林が広がっています。
    島内にはジブリアニメ『もののけ姫』を思わせる、鬱蒼とした森林が広がっています。

    日本の自然遺産のなかで、最も知名度が高いのが屋久島。白神山地と同じ1993年に、日本で初めて世界遺産に登録されました。樹齢2000年以上という縄文杉をはじめ、巨大な屋久杉を見に多くの観光客が訪れます。
    世界遺産になっているのは、森林に覆われた島のおよそ20%にあたる約107平方キロメートル。暖温帯から冷寒帯までの連続植生や多様な生態系、その特異な景観が評価されました。

    観光のハイライトはやはりトレッキング。屋久島のシンボルになっている縄文杉を見に行くコースは片道10.7kmあり、特に最後の3kmは登山道になっています。往復8~10時間かかるので、しっかり準備をして臨みましょう。縄文杉以外にもハート形の穴があいたウィルソン株や大王杉、夫婦杉といった屋久杉も見られる充実のルートです。

    降水量の多い屋久島では気温差により霧が出ることも多く、幻想的な景観が見られます。
    降水量の多い屋久島では気温差により霧が出ることも多く、幻想的な景観が見られます。

    もちろん、もっと手軽なトレッキングコースや車で見にいける屋久杉もありますし、さらにハードな登山コースも用意されているので、ビギナーからベテランまで雄大な森林を存分に楽しめます。
    森林ばかりが注目されがちな屋久島ですが、リバー&シーカヤックやスキューバダイビング、スタンドアップパドルボードなど海の遊びも豊富。多方面から豊かな自然をたっぷりと満喫できるのも魅力です。

    マングローブが繁茂する奄美大島。生命感あふれる自然が世界遺産候補になっています。Ph by Masashi Yoshikawa
    マングローブが繁茂する奄美大島。生命感あふれる自然が世界遺産候補になっています。Ph by Masashi Yoshikawa

    現在、ユネスコの自然遺産に登録されている4つのエリアを紹介しましたが、これ以外に日本で最も自然遺産に近いといわれているのが奄美・琉球です。鹿児島県の奄美大島と徳之島、沖縄県の沖縄本島北部と西表島で、これが世界遺産に登録されると日本の自然遺産は5件になります。

    どの自然遺産も、圧倒的な自然を舞台に独自の生態系が育まれた貴重な存在。みなさん、行ったことのある場所はいくつありましたか?

    ライター:Shotaro Takai

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