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    出典 : pixta_24386213

    掲載日:2020.03.25

    【ドッグトレーナー監修】イングリッシュコッカースパニエルのしつけ 始める時期と問題行動の対策

    イングリッシュコッカースパニエルは、人懐っこく社交的で陽気な性格です。運動能力も高く鳥猟犬として活躍していましたが、社会化やしつけが不十分だと「吠え」や「噛み癖」といった問題が出やすい犬種です。 今回はそんなイングリッシュコッカースパニエルのしつけについて、始める時期や問題行動、またその解決方法について解説します。

    イングリッシュコッカースパニエルのしつけの時期はいつから?

    イングリッシュコッカースパニエルのしつけの時期はいつから?
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    愛犬のしつけの開始時期は早ければ早いほどよく、理想としては「犬が家に来た日」から始めたほうがいいでしょう。

    子犬の頃の学習スピードは私たちが思っているよりも非常に早く、「目にしたもの」「経験したもの」をどんどん吸収していきます。
    家族として家に来た犬は、初めての環境の中で匂いを嗅いだり、音を聞いたり、飼い主さんたちの反応もよく見ています。
    特に生後3週齢から12週齢の期間は「社会化期」と呼ばれる期間で、この時期に触れ合ったり、経験した様々な人やモノ、環境や状況は生涯を通じて慣れ親しむことができる、犬の一生の中でも非常に重要な期間といわれています。
    この社会化期にどんな経験をするかが、その後の生活にも大きくかかわってきます。

    一般的にイングリッシュコッカースパニエルルの子犬が家に来る時期は最短でも生後8週齢からです。
    12週齢になるまでの期間は短く1ヶ月ほどしかありませんので、できればイングリッシュコッカースパニエルが家に来る前から準備をしておくといいでしょう。

    イングリッシュコッカースパニエルの社会化期にするしつけ

    イングリッシュコッカースパニエルの社会化期にするしつけ
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    しつけは犬が家に来た日から行うのが理想です。
    特に「社会化期」は次のようなポイントを並行して教えていく必要があります。

    人間社会の刺激に慣れさせる社会化

    犬の「社会化」とは犬が人間社会の中で暮らしやすくするために、さまざまな刺激に慣れさせることをいいます。
    人間にとってなんでもないことでも、犬にとっては怖いと感じることも多いものです。

    犬は、特に「社会化期」を過ぎた頃から恐怖心が芽生え始めます。
    例えば、それまでは初めて見るものに好奇心で近づくことができたのに、恐怖心が芽生え始めると怖くて近寄ることもできなくなるなどが挙げられます。
    家に子犬が来ることが多い生後8週齢頃から12週齢は社会化期の真っただ中であることが多いので、日常生活の中で出会ういろいろな「音」「物」「人」「環境」などを経験させてあげる必要があります。

    また、この時期には体を触られることにも慣れさせておきましょう。
    足先やしっぽ、耳、口周り、口の中などは日々の健康管理の際に触れる部分なので特に慣れることが必要になってきますし、子犬の頃から慣れておくことで、動物病院やトリミングサロンにいったときの負担が少なくてすみます。

    こうした「社会化」は、「社会化期」だけで完了するわけではないので、12週齢を過ぎても継続的に行っていく必要があります。

    トイレトレーニング

    犬のトイレトレーニングで最も重要なことは環境作りです。
    我慢できる時間が短い子犬の場合は、「行動範囲を狭めること」と「排泄のタイミングを知ること」で成功経験を増やすことがポイントです。

    失敗の予防をしてあげることが成功経験につながり、子犬のトイレ上達への近道になります。

    クレート(ハウス)トレーニング

    クレートトレーニングとは、犬にクレートが自分専用の安心できる寝床であることを教えるトレーニングです。
    クレートトレーニングでは、クレートをそれぞれの犬の専用のハウスとして用いるため、「ハウストレーニング」と呼ばれることもあります。

    クレートとは犬専用のハウスに使用されるもので、全体が覆われて扉がついていて持ち運びが可能です。
    サークルやケージは、犬の行動範囲を制限する際に用いられ、ケージには天井がついていてサークルには天井がついていません。

    犬の祖先であるオオカミは、洞穴や掘った穴などを寝床としていたため、犬も静かで薄暗い巣穴のような場所を寝床として好む習性があります。
    そのため、全体が覆われていて静かで落ち着けるクレートは、犬のハウスとして非常に適しています。
    クレートに対して「狭くてかわいそう」「閉じ込める場所」といったマイナスのイメージを持つ飼い主さんもまだまだ少なくないため、犬のハウスとしてケージやサークルを使用することも多く見受けられますが、外から丸見えのサークルやケージでは、音や光、飼い主さんの動きなど様々な刺激を常に気にしなければならないので、犬は落ち着いて休むことができません。

    そのため、子犬のうちから寝床としてクレートに慣らしておくことで、日常的に一人で落ち着く場所ができますし、気持ちのオン・オフがつけやすく、安定した生活を送ることができるようになります。
    慣れるまでは、クレートの扉や屋根が取り外せるものを選んでケージの中に寝床として入れ、クレート自体に慣れることから始めるといいでしょう。
    また、クレートを寝床として好むようになっても、普段は扉を開けて自由に出入りができるようにしましょう。

    子犬の頃からクレートトレーニングする大きなメリットは、犬が安心できる場所の確保だけでなく、病院や旅行時の安全な移動、災害時のストレスなども軽減してあげるためでもあります。
    特に災害時など、避難所で一緒に避難するためにはクレートに入って過ごすことが必須となるので、緊急時の備えとしてもクレートトレーニングをお勧めします。

    クレートは愛犬の成長とともに大きさが合っているかを確認し買い換える必要もあるのでご注意下さい。
    クレートの適切な大きさは、天井までの高さが「地面から頭のてっぺんぐらいまでの高さ」(余裕を持つなら+5㎝ぐらい)、奥行きが「鼻先からお尻ぐらいまでの長さ」(余裕を持つなら+5㎝ぐらい)が望ましいでしょう。
    犬がクレートの中で無理なく回転できたり、横になって寝ることができる大きさを提供してあげましょう。

    人や物、犬に対しての甘噛み

    人や物、犬に対しての甘噛み
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    本来子犬の時期は、兄弟や母犬と噛み合って遊ぶことで、「噛んで遊ぶ」という欲求を満たし、どれくらい噛むと痛いのかという力加減などを学んでいきます。
    そのため、生後8週齢までは母親や兄弟犬と一緒に生活することが非常に大切になります。
    8週齢以降、家に子犬がやってきてからは、噛んでもいいおもちゃを使って飼い主さんが遊んであげることで噛む欲求を満たしてあげましょう。

    また同時に、噛まれて困るものを犬が届くところに置かない、という環境作りも大切なポイントです。

    コマンドトレーニング

    コマンドトレーニング
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    「コマンド」とは指示語のことで、「おすわり」や「まて」のような飼い主さんがしてほしい行動に対しての合図になるものです。

    犬のトイレトレーニングのときであれば、ソワソワしたりニオイ嗅ぎの行動が見られたら「ワン・ツー、ワン・ツー」、クレートトレーニングのときであれば、クレートに入ろうとしているときに「ハウス」など、行動に言葉を付けることで、だんだんとその合図を覚えてくれます。

    コマンドトレーニングは「社会化期」が過ぎてしまってからでも簡単に教えることができるので、焦ることなく毎日少しずつ教えてあげましょう。

    「社会化期」のしつけで1番重要なのは、早いうちから教える・慣れさせるということです。
    期間内に完璧に教えなければいけないというものではないので、愛犬の様子を見ながら焦らず毎日少しずつ継続して練習してあげてください。

    イングリッシュコッカースパニエルの子犬・成犬・性別によるのしつけの違い

    基本的なしつけ方に違いはありませんが、一般的に子犬と成犬では子犬の方がしつけがしやすいです。
    子犬の場合はまっさらな状態で1から教えることができますが、成犬になるとそれまでの経験や学習が行動に大きな影響を与えるので、上書きして新しいことを教えるのには時間と根気が必要になってきます。

    性別の違いで言うと、どちらかというとオスは警戒心が強い傾向があります。
    男性ホルモンによって攻撃性や縄張り性が強く出やすいので、獣医師と相談して時期を見て去勢を検討したほうが良い場合もあります。

    イングリッシュコッカースパニエルに起こりやすい問題行動

    イングリッシュコッカースパニエルに起こりやすい問題行動
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    そもそも犬の問題行動とは、犬にとって「正常な行動」であっても、飼い主が困り悩んでしまう行動のことを指します。

    問題行動が起こる要因は個体差、住環境など様々ですが、犬種としての特性も大きくかかわっています。
    イングリッシュコッカースパニエル
    ルはイギリス原産の犬種で、アメリカンコッカースパニエルの祖先犬にあたります。
    どちらの犬種も「フラッシングドッグ」と呼ばれる鳥猟犬で、ハンターが銃を構えた後に鳥を草むらから飛び立たせるという役割を担っていました。

    イングリッシュコッカースパニエルはアメリカンコッカースパニエルと比べると体がやや大きく、頭部から鼻先にかけてスッと長いのが特徴です。
    そんなイングリッシュコッカースパニエルは次のような特性を持っています。

    【特徴・性格】

    • 活動的
    • 社交的
    • 警戒心が強い
    • 噛み癖

    イングリッシュコッカースパニエルで問題となりやすいのが「吠え」「噛み付き」「飛びつき」です。
    活動的で興奮しやすいイングリッシュコッカースパニエルは、トレーニング意欲も高いですが、「突然の来客などに警戒して吠える」、「好きな人や犬を見ると嬉しくて飛びついてしまう」などの問題行動で悩む飼い主さんも少なくありません。

    また中には、なんの前触れもなく突発的に興奮して噛みついてくるといった行動が見られる場合があります。
    このような問題行動は「突発性激怒症候群」「スプリンガー・レイジ・シンドローム」「突発性攻撃行動」などと呼ばれています。
    なぜこのような症状がでるのかその原因ははっきり分かっていませんが、遺伝的な影響が要因とも言われており、しつけでは改善が難しいのですぐにかかりつけの動物病院で相談しましょう。

    【解決策】
    イングリッシュコッカースパニエルの問題行動を改善するには、「社会化をすること」と「気持ちのオン・オフをつける練習」が必要です。

    イングリッシュコッカースパニエルは警戒心が強い傾向があるので、子犬の頃から十分な社会化教育を行っていくことが重要になります。
    たれ耳で外耳炎など耳の病気にもなりやすいため病院に行く機会も多く考えられますし、トリミングが必要な犬種でもあるため、人から体を触られることや拘束(保定)されることに慣らしておくことで、健康管理や治療がしやすくなり犬にも余計な負担をかけなくてすみます。

    また、興奮してもすぐに落ち着いた行動がとれるように、気持ちのオン・オフができるようになる練習をしましょう。
    気持ちのオン・オフができるようになるためには、日頃から散歩や遊びを十分にしてあげる必要があります。
    運動不足だったり刺激の少ない場所で生活していると、ちょっとしたことで興奮しやすくなってしまいます。
    まずは日ごろの生活を振り返って、十分に犬の欲求が満たされているかを見直してみましょう。
    そして日々のコミュニケーションの中で、「アイコンタクト」や「待て」「おいで」などの基本的なしつけを練習することも効果的です。
    何かの刺激に対して興奮しても、飼い主さんの指示や声掛けに対して気持ちを切り替えられるようになれば、一度興奮しても冷静に行動をしてくれるようになります。
    イングリッシュコッカースパニエルは、トレーニングに対してモチベーションが高く意欲的なので、飼い主さんと一緒に楽しんで学んでくれるでしょう。

    イングリッシュコッカースパニエルのしつけ&トレーニングの工夫・コツ

    しつけやトレーニングをする上で最も大事なことは「愛犬を知ること」です。
    ウィペットとしての気質や愛犬の性格を知ることで、しつけやトレーニングの工夫をしてあげることができます。
    そして「できなかった、失敗してしまった」ことを叱るよりも、「失敗させないための予防」と「飼い主さんにとって望ましいこと」をたくさん褒めることが大きなポイントです。

    犬にとっての「褒め」は、おやつだけではありません。
    愛犬が好きなおもちゃで遊んだり、好きな行動をするというのは、時としておやつ以上のご褒美にもなります。
    愛犬にとって、どんなことが苦手で、どんなことが好きなのかを観察し、好きなものをご褒美にしてあげることで、トレーニングの幅が広がります。

    イングリッシュコッカースパニエルのしつけ・トレーニングに役立つグッズ

    おすすめできるしつけやトレーニングのグッズは「引っ張り防止用のハーネス」「コング」「フードポーチ」「ロングリード」があげられます。

    「引っ張り防止用のハーネス」は、使用することで犬が前に進む力を分散してくれるので散歩中の引っ張りが軽減され、正しい位置で歩く練習がしやすくなります。
    犬が正しい位置で歩けたら声をかけて褒め、その都度おやつをあげることで少しずつ散歩が上達していきます。お散歩をしながらご褒美をあげるときは、腰から下げて使える「フードポーチ」などのグッズがあると、おやつをあげる時にスムーズで非常に便利です。

    「コング」は中におやつやフードを詰めることができるので、愛犬のお留守番の練習や来客時の吠え対策、ドッグカフェなど足元でおとなしくしてほしいときなど幅広く使うことができます。お留守番が多い愛犬にとっては、自宅で退屈しのぎができる非常に便利なグッズです。

    「ロングリード」は名前の通り長いリードでボール遊びやトレーニングの補助具としておすすめです。
    ただし、場所によってはロングリードの使用を禁止している場所もあるため、周りに迷惑をかけないように正しく使用しましょう。

    おすすめできないグッズは「電気の流れる首輪」や「チョークチェーン」などの首が締まるタイプの首輪です。
    しつけ・トレーニンググッズとして見聞きすることがあるかと思いますが、使い方を間違えると効果が得られないだけでなく、犬に大きな怪我をさせてしまう危険性もありますし、飼い主さんと愛犬との絆が崩れてしまいます。

    吠えたら電気が流れる首輪は、痛みや恐怖によって犬の吠えをやめさせる道具です。
    非常に強い痛みを伴いますし、犬は常に恐怖におびえ委縮してしまいます。
    犬が吠えることには何かしらの原因があるはずなので、恐怖心を与えることで吠えをやめさせても根本的な解決にはなりません。

    また、チョークチェーンは訓練士がトレーニングをする際に使用することがある道具ですが、扱うには高い技術が必要になります。
    使い方を間違えると、犬の首を痛めたり呼吸困難になってしまうため、命に係わるような怪我をさせてしまうこともあります。

    このような犬に痛みや恐怖を与える道具を飼い主さんが用いることは非常に難しく、危険が伴うため使用することは控えましょう。

    イングリッシュコッカースパニエルのしつけ まとめ

    イングリッシュコッカースパニエルのしつけ まとめ
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    興奮しやすく警戒心の強いイングリッシュコッカースパニエルは「社会化」と「気持ちのオン・オフ」の練習が大切です。
    どちらも負担がかかりすぎないように、おやつを使ったり運動後に落ち着いた状態で練習するなど工夫して少しずつ行いましょう。

    もしも、成犬で吠えや噛みつきなどの問題行動で困っている場合には、自分でなんとかしようとする前にかならず専門家へ相談してください。
    間違ったトレーニング方法は余計に状態を悪化させてしまいます。
    愛犬にあった正しいトレーニング方法を専門家に聞き実践しましょう。

    ライター:長根 あかり Akari Nagane
    監修者:鹿野 正顕(学術博士)

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