
地球の丸さを知る旅
水平線まで続くオホーツクの海、地平線まで続く緑豊かな大地…。日本の最北端に位置する道北には、海を向いても丘の上からも、地球が丸いことを実感できるような雄大な風景が広がっています。涼やかな風に吹かれつつ、不安になるほど延々と続く天まで上るかのような道をレンタカーで走れば、北の大地、そして地球の大きさに圧倒されることでしょう。
海、高原、切り立った岩山など、バラエティに富んだ風景に出会えることも道北の魅力です。また乾いた風に育まれた美食も、旅の楽しみになるはず。
そんな夏の道北で味わえる、体験の一部を、ご紹介します。
ダイナミックな自然に感動する

道北へ出かけるなら、ぜひとも足を運びたいのが宗谷岬です。北緯45度31分22秒に位置する「日本最北端の地の碑」から、紺碧のオホーツク海の果てでわずかに弧を描く水平線を確かめると、自分が地球の一部である実感が、ひたひたと心にわきあがってきます。
道北ならではの自然の雄大さは、絶海に位置する利尻島や礼文島へ足を伸ばすと、さらに胸に迫ります。利尻富士とも呼ばれる利尻山の優しく美しい姿だけでなく、ここに暮らす人々の温かさも旅の思い出を深くしてくれます。利尻島はコンブとウニの一大産地としても知られる場所。自分で獲ったウニをその場でいただけるウニ採り体験も、夏ならではの楽しみです。
高原の美しさを満喫する

爽やかな高原が広がる富良野・美瑛も、見どころが豊富な地域。国内最大級のラベンダー畑を持つ「ファーム富田」をはじめ、一面が薄紫色に染まるラベンダー畑の美しさは、夏の富良野の風物詩。爽やかな風とともにほのかに薫る優しいラベンダーの香りに、心も体も癒されます。
またのんびりとした牧草地帯が広がる美瑛にある「四季彩の丘」も、見逃せない場所のひとつです。数十種の花が一斉に咲く様は、まるでおとぎ話の世界に迷い込んだかのような眺望。シャッターを押す一瞬の時間がもったいなくなるほどの鮮やかさです。
美瑛では、「青い池」も見逃せない存在です。幻想的なターコイズブルーで満たされた池は、息を呑むほどの美しさ。湧き水に含まれる水酸化アルミニウムなどの微粒子と、美瑛川の水が混ざることによる偶然の産物と聞けば、自然の神秘を思わずにはいられません。
この他、富良野をはじめとする地域は、ワインの産地としても存在感を増しています。冷涼な風を受けながら、北の大地で丁寧に育てられたワインは、世界的にも評価が高まっているのです。山間に点在するワイナリー巡りも、北海道の旅の新しい楽しみ方かもしれません。
- メインビジュアルは、美瑛・白金青い池(夏)のイメージです。