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    掲載日:2021.05.12

    【獣医師監修】犬の咳の原因とは?考えられる病気と対処法を解説

    犬の咳とひと口で言っても、カハッ、ガーガー、エェェーッなど多様です。病気ではない咳もあるのか、病気の場合はどのような病気が考えられるかなどを解説します。犬の咳の原因や対処法などを知っておき、病気の早期発見と早期治療に役立ててください。

    犬の咳の原因は?

    気になる犬の咳。その「音」によって原因をさぐる pixta_18884283

    犬の咳には、生理現象で起こるものと、病気が原因で起こるものがあります。

    生理現象で咳をするのは、気道に違和感や刺激を感じた瞬間が多数を占めます。
    たとえば、水を一気に飲んだ時、散歩中にリードが張って首輪で首が刺激を受けた時、興奮して息が荒くなった時など。
    生理現象で一時的に咳が出る際は、「カハッ」や「カッカッ」という音を伴う乾いた咳であるケースが多いでしょう。
    このような咳が数回で収まれるのであれば、心配はいりません。

    注意が必要なのは、ガチョウが鳴くような「ガーガー」という大きな乾いた音のする咳、苦しそうな「エェェェー」という咳、シニア期以降に「ゲフゲフ」と咳き込む症状などです。
    これらは呼吸器や心臓の病気の可能性があるので、軽視してはいけません。

    咳を引き起こす病気と対処法!

    犬の咳を引き起こす病気はさまざま pixta_69543661

    咳を引き起こす病気は感染症から呼吸器疾患、心疾患まで多数あります。
    その主な病気を以下に紹介します。

    咳を引き起こす病気[1]ケンネルコフ

    ケンネルコフは犬伝染性気管気管炎とも呼ばれ、がんこな咳が続く感染症です。犬アデノウイルスⅡ型やパラインフルエンザウイルスなどが原因となります。
    発症しても、日常的には食欲も衰えず元気にしていることも少なくありません。咳は、興奮時や運動時などに突発的に現れやすい傾向にあります。ガチョウが鳴くような高音の短い咳が特徴です。えづくような様子を見せたり、微熱を伴うケースもあります。
    ほかのウイルスや細菌と複合感染をした場合、くしゃみや膿の混じった鼻汁、元気消失などが現れることもあります。
    抵抗力の弱い子犬や老犬では、咳き込むだけでなく、重症化して発熱や肺炎を起こす危険性があるので、混合ワクチンによる予防が重要です。
    特に、感染犬の咳による飛沫感染が起こりやすいため、多頭飼育の環境では要注意。
    ケンネルコフを発症した原因となるウイルスや細菌の種類によって、治療法は異なります。

    咳を引き起こす病気[2]気管虚脱

    「ガーガーガー」という音の咳は要注意 pixta_40385847

    気管が狭くなり潰れてしまう呼吸器疾患です。
    中高齢期の小型犬に比較的多く見られ、チワワ、トイ・プードル、ポメラニアン、ヨークシャー・テリアでは若齢で発症するケースも少なくありません。
    なかなか止まらない「ガーガーガー」というガチョウの鳴き声のような咳が、主症状です。
    初期には「ケッケッ」と乾いた空咳をする犬もめずらしくありません。
    気管虚脱だと診断されたら、悪化させない対処法を日常的に行ってあげましょう。たとえば、気管を首輪で圧迫しないようにハーネスで散歩をする、呼吸器に負荷がかかる暑い環境を避けたり興奮させすぎないようにするなど。
    鎮咳剤などを使用した内科療法での管理がむずかしい重症例では、専門の施設で外科治療を行うケースもあります。

    咳を引き起こす病気[3]気管・気管支軟化症

    気管支が炎症を起こすと咳が出ます。慢性気管支炎が悪化すると気管支軟化症に、気管支軟化症が重症化すると気管・気管支軟化症になり、苦しそうな「エェェェー」という長く続く咳をするようになります。
    通常はシニア期以降に発症し、ポメラニアン、チワワ、ヨークシャー・テリア、パグ、ミニチュア・ダックスフンド、シー・ズーなどが好発犬種として知られています。
    肥満が気管支や肺を圧迫する要因になるため、シニア期以降は愛犬を太らせないようにしましょう。
    また、湿度が低いと気道内が乾燥して咳が出やすくなるため、生活環境の湿度管理も重要です。
    内科的な治療が一般的です。

    咳を引き起こす病気[4]僧帽弁閉鎖不全症

    シニア期の小型犬によく見られる「僧帽弁閉鎖不全症」 pixta_60603218

    シニア期以降の小型犬に比較的多く発症が見られる、心臓疾患です。
    キャバリア・キング・チャールズ・スパニエルなど遺伝的に発症しやすい犬種もありますが、加齢が主な要因と考えられています。
    明らかな症状は咳です。夜間や朝方、また興奮時に「ゲフゲフ」「エフッエフッ」とむせるような咳をしたり、「カフカフ」と何かが喉に詰まったような咳をしたりします。
    悪化すると、運動をしたがらなくなるでしょう。重症化すると、肺に水が溜まる肺水腫や呼吸困難に陥ります。
    一般的には、投薬による内科療法で延命を目指します。限られた専門施設でしか行えませんが、外科治療を行うことも可能です。

    咳を引き起こす病気[5]食道内異物(異物誤飲)

    異物誤飲によって食道内に異物があると、犬は違和感を覚えて咳をすることがあります。
    よだれを流していたり、顔を床や壁にこすりつけたりするケースもあります。
    動物病院で食道内の異物が確認されたら、内視鏡によって口から取り出すか、それが困難な場合は外科手術により異物を取り除くことになるでしょう。

    病院に連れて行くべき咳は?

    犬を病院に連れて行くか落ち着いて判断しよう pixta_54357165

    愛犬が咳をしていたら、まずは落ち着いて様子を観察してください。病院に連れて行った場合は診察時に役立つため、可能であれば愛犬の咳の動画を携帯電話などで撮影すると良いでしょう。

    緊急で動物病院を受診したほうが良いのは、愛犬の咳が止まらない状況に加えて、舌の色が紫っぽくなっていたり、呼吸困難になっていたり、咳のほかに嘔吐や元気消失などが見られたりする場合です。

    すぐに収まる咳でも、シニア犬や高齢犬では僧帽弁閉鎖不全症の症状のひとつかもしれません。
    若齢であっても、感染症や呼吸器疾患にかかっているケースもあります。
    愛犬の咳が気になるようであれば、早めに獣医師に相談しましょう。
    咳を伴う病気は、早期に治療を開始するのが大切です。

    まとめ

    愛犬の咳が気になったら、早めに獣医師へ相談を pixta_27265061

    犬の咳は、カハッ、カッカッ、ガーガー、ケッケッ、ゲフゲフなど、バリエーションが豊富です。
    生理現象で起こり、健康上の問題のない咳もあれば、治療をせずに放置すると寿命を縮めてしまうような、咳を伴う病気もあります。
    愛犬の咳が気になり始めたら、可能な限り咳の動画を持参しつつ、早めに獣医師に相談しましょう。

    愛犬が健康な毎日を過ごせるように、正しい知識を得て役立ててくださいね。

    • メインビジュアルは、イメージ(pixta_60603218)です。
    ライター:臼井 京音 Kyone Usui
    監修者:箱崎 加奈子(獣医師)

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