
老犬と旅行をしても大丈夫?

pixta_68763331
大型犬では8歳以降、小型犬では12歳以降くらいの老犬と一緒に旅行をすることは可能です。
ただし、若齢期の犬とは違うポイントに注意しなければなりません。
まず、マイカー旅行で車中泊をしたり、知人宅に宿泊するケースを除き、犬と泊まれる宿に滞在するには、混合ワクチンの接種と、ノミとマダニの予防薬の投与を済ませておく必要があります。
(※狂犬病の予防接種は法律で義務付けられています。)
持病などがあり、かかりつけの獣医師からそれらができないと言われている老犬と一緒の場合、希望の宿に宿泊できない可能性があるので事前に調べておきましょう。

pixta_77534426
また、老犬は体温の調節機能の低下により、暑さや寒さで体調を崩しやすくなってきます。
若いうちは問題なかった気温でも、熱中症になるリスクが高まるので要注意。
その点も考慮しながら、老犬の体に負担のない旅行地を選ぶようにしてください。
愛犬が年老いたことを受け入れつつ、無理な旅程を組まないのも重要なポイント。
老犬との旅行は、ゆったりと楽しめるように計画を立てましょう。
老犬との旅行を成功させるコツ

pixta_75291312
老犬との旅行を成功させるには、次のポイントを心得ておきましょう。
老犬との旅行のポイント(1)旅慣れさせておく
老犬になってからの旅行デビューは、愛犬への心身の負担が大きくなるかもしれません。
なるべく高齢になる前に、自動車や電車移動、犬と泊まれる宿の滞在などに慣れさせておきたいものです。
老犬との旅行のポイント(2)マイカー利用がベスト
老犬になると、頻尿になったり、気温の変化などちょっとしたことで体調を崩したりしがちです。
愛犬のペースで休憩がとれ、思わぬ粗相や体調変化にも臨機応変に対応できるのが、マイカー移動のメリット。
可能な限り、老犬との旅行はマイカーを利用しましょう。
老犬との旅行のポイント(3)旅先の動物病院を下調べ

pixta_75338751
老犬との旅行では、若齢期よりも愛犬の急な体調変化に要注意。
緊急で動物病院を受診する可能性も頭に入れて、旅行地や宿泊先の近くの動物病院の、連絡先や診療時間などを事前に調べておきましょう。
老犬との旅行のポイント(4)愛犬の性格で宿選び
愛犬がシニア期以降にもなれば、好き嫌いもはっきりと把握できていることでしょう。
愛犬が社交的なタイプなら、犬連れ客専用のホテルや旅館やペンションを選べば、旅行中にほかの犬と触れ合う楽しみを提供してあげられます。
逆にほかの人や犬との接触で緊張が高まるタイプであれば、独立型のコテージタイプなどを選ぶほうが、愛犬がくつろげるでしょう。
老犬の精神面での負担を減らせるように、愛犬の性格にマッチした宿泊先を選ぶのも重要です。
老犬との旅行での便利グッズ5選

pixta_31658179
若齢期の愛犬との旅行で必携ではなかった犬グッズが、老犬との旅行では役立つことも多いでしょう。
便利グッズ(1)ペットシーツ
老犬になると、頻尿になる傾向が高まります。
ペットシーツが備品として客室にある宿でも、老犬との旅行ではペットシーツが足りなくなる恐れがあります。
また、移動中もペットシーツがあると、乗り物酔いなどによる急な嘔吐や粗相に対応できるので便利です。
老犬との旅行の際は、なるべく多めにペットシーツを持っていきましょう。
便利グッズ(2)おむつ、マナーベルト
クレート(ケージ)に老犬を入れてマイカー移動をしていたら、トイレ休憩前にクレート内でおしっこをしていたというエピソードも、老犬との旅行ではよく聞きます。
それは、膀胱周りの筋肉が、老犬になると衰えるから。
若齢期よりも排泄を我慢しにくくなるので、老犬に粗相が増えるのは仕方ありません。
愛犬も不快な思いをしないで済むように、移動中などはおむつやマナーベルトを活用すると良いでしょう。
便利グッズ(3)水不要のシャンプー

pixta_53129243
老犬になると、機敏に動けなくなって歩行時にうっかり水たまりに入ってしまったり、思わぬ粗相をしてしまったりと、旅行中に体が汚れるシーンが増加しがち。
そのような時に、ウェットシートだけでなく、すぐに被毛の汚れを落とせる、水で洗い流す必要のないシャンプーが役立ちます。
便利グッズ(4)ニオイの漏れない袋
老犬との旅行では、使用済みのおむつやトイレシーツの量が増えます。
移動中のマイカーや観光地などでそれらのニオイによる悩みを解消してくれるのが、ニオイの漏れない袋やマナーポーチ。
ニオイの漏れない袋としては、人間の赤ちゃん用品として販売されているおむつ用の袋も活用できます。
マナーポーチは、止め口がバネになっているタイプだと、なおニオイ漏れがしにくいでしょう。
複数用意して、マイカーや客室などで快適に過ごしてください。
便利グッズ(5)スリング

pixta_64820653
多くは小型犬用ですが、老犬との旅行では、軽量で持ち運びやすい犬用スリング(斜め掛けで使用する、キャリーバッグの一種)が重宝します。
愛犬が飼い主さんと一緒に歩いて疲れてしまったら、サッと抱っこしてスリングに入れてあげましょう。
飼い主さんは両手も空くので活動しやすく、愛犬はスリング内で休むこともできます。
まとめ

pixta_64820653
暑さや寒さに注意して過ごしやすい旅行地を選び、なるべくマイカーを利用して愛犬のペースに合わせるようにしてあげれば、老犬とも一緒に旅行を楽しめるはずです。
老犬との旅で便利なグッズも活用しながら、ゆったり過ごせる無理のないスケジュールを組んで、愛犬とのかけがえのない思い出を増やしましょう。
飼い主さんも愛犬も健康な毎日を過ごせるように、正しい知識を得て役立ててくださいね。
- メインビジュアルは、イメージ(pixta_61572644)です。
- 写真はすべてイメージです。