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世界が認める「日本ワイン」を堪能!
長野・千曲川ワインバレーの注目ワイナリー巡り4選

2018.09.06ANAオリジナル

ANAオリジナル
世界が認める「日本ワイン」を堪能!長野・千曲川ワインバレーの注目ワイナリー巡り4選

2018年10月30日から、「日本ワイン法」(※)が施行されます。これは、100%国産ブドウで醸造するワインを「日本ワイン」として表示できるようになる制度。ブドウの産地や品種、収穫年などを明記できるようになることで、今や世界が注目する「日本ワイン」のさらなるブランド向上が期待されます。そんなことならば、「日本ワイン」を飲んでみたい! というわけで、気になる日本国内の注目ワイナリーをご紹介。今回は、長野県の「千曲(ちくま)川ワインバレー」の人気ワイナリーを訪れました。

※日本ワイン法とは?
2015年10月30日、国税庁が「酒税の保全及び酒類業組合等に関する法律第86条の6(酒類の表示の基準)」に基づき、「果実酒等の製法品質表示基準(国税庁告示)」を制定。国産ブドウ100%で醸造した「日本ワイン」を他のワインと差別化するため、産地・品種・年号等の表示ができるようになりました。2018年10月30日から正式に適用になるこの基準を通称「日本ワイン法」と呼んでいます。
Text by
Kenichi Marumo(minimal)
Photo by
Seiji Ishigaki
(BLOCKBUSTER)

千曲川ワインバレーでワイナリー巡りの旅

日本国内でブドウの収穫量が多いのは、山梨県、長野県、山形県の3県。ワインの名産地・勝沼を擁する山梨県が1位で、巨峰が有名な長野県が2位、続いてデラウェアの生産が盛んな山形県が3位となります。今回、ワイナリー巡りの旅の行き先に選んだ「千曲川ワインバレー」は、長野県北東部の千曲川沿いにあたる小諸市、東御市、上田市、長野市、須坂市などの周辺エリア。東京から日帰りで訪れることも可能です。
文末に、ワイナリー訪問の際の注意点、今回の記事で取り上げたブドウ品種の解説も掲載しているのでチェックしてくださいね。

【千曲川ワインバレーとは】

「千曲川ワインバレー」には、2018年8月現在、13軒のワイナリーがあり、新規就農やワイナリー開業を支援する取り組みも盛んな地域です。降水量が少なく日照時間が長い気候が特徴で、ワイン用ブドウの栽培に適しているといわれています。特に水はけのよい土壌が、欧州系品種の栽培に向いていて、メルロー、シャルドネ、カベルネ・ソーヴィニヨン、ピノ・ノワールなどが栽培されています。つまり、その土地で採れた良質なブドウを使ったワインを味わうには、絶好のロケーションなのです。

【今回訪れたワイナリー】

◎はすみふぁーむ ◎リュードヴァン
◎信州たかやまワイナリー ◎サンクゼール・ワイナリー

はすみふぁーむ
標高700~1,000mの斜面に広がる
長野でも最小クラスのワイナリー

はすみふぁーむの手づくり感あふれる外観
はすみふぁーむの手づくり感あふれる外観

東京から車で約3時間、上信越自動車道 東部湯の丸ICを降りると土の香りを含んだやわらかい風が吹いています。都心から遠く離れた場所にたどり着いたのがわかります。インター出口から5分ほどで到着したのは、長野県東御(とうみ)市にある「はすみふぁーむ」。今回の1軒目のワイナリーです。

これから収穫シーズンを迎えるシャルドネ
これから収穫シーズンを迎えるシャルドネ

「はすみふぁーむ」がこの地にオープンしたのは2010年。今や全国(および世界)に約2万本のワインを出荷しています。ワイナリーに隣接する標高約700m地点の日当たりのいい斜面には、一面のブドウ畑が広がっていました。取材に訪れた7月下旬の時点では、ブドウはまだ青い状態。黒ブドウ系の品種は、これから少しずつ色づいてきます。

畑の中に入って収穫前のブドウを間近に見ることができます
畑の中に入って収穫前のブドウを間近に見ることができます

植えてあった品種は、白ワイン用のシャルドネと赤ワイン用のピノ・ノワール。いずれもフランス産のブドウ品種です。「はすみふぁーむ」では、標高700~1000mの周辺エリアに、約2.5ha(ヘクタール)の自社畑を持ち、前出2品種のほか、赤ワイン用のメルロー、白ワイン用の甲州なども育てています。

案内してくれたゼネラルマネージャーの内山貴之さん
案内してくれたゼネラルマネージャーの内山貴之さん

「東御市のこのエリアは、夏場で日中35度、夜は20度と寒暖差が激しいのが特徴なんです。その影響でブドウの糖度が上がり、味わい深いワインができあがります」
そう語るのは、ゼネラルマネージャーの内山貴之さん。千曲川から涼しい風が吹き上がるこの環境は、ピノ・ノワールの産地として知られるフランス・ブルゴーニュ地方に似ているといいます。

醸造所に並べられた発酵用の樽
醸造所に並べられた発酵用の樽

畑に隣接する醸造所兼直売所を訪れると貯蔵されたワインボトルやタンク、樽などが並んでいます。醸造所のスペースは、意外なほどコンパクト。ここから全国に流通するワインを出荷しているとは驚きです。
「うちは長野県でも最小クラスのワイナリーで、すべて手作業でワインづくりをしています。収穫期の醸造所は、足の踏み場もない状態。社員4名とアルバイトスタッフでなんとかこなしています」(内山さん)

はすみふぁーむの主力ライン。左から千曲川ワインバレーシリーズ 2016ピノ・ノワール 3,900円、千曲川ワインバレーシリーズ 2016シャルドネ 3,500円、2016信州の甲州 2,900円
はすみふぁーむの主力ライン。左から千曲川ワインバレーシリーズ 2016ピノ・ノワール 3,900円、
千曲川ワインバレーシリーズ 2016シャルドネ 3,500円、2016信州の甲州 2,900円
リーズナブルなラインがこちら。左からナイアガラ・ドライ 1,800円、コンコード・ドライ 1,800円、シードル 1,500円
リーズナブルなラインがこちら。左からナイアガラ・ドライ 1,800円、コンコード・ドライ 1,800円、シードル 1,500円

土日祝日のみオープンしている直売所では、もちろん試飲も可能。ピノ・ノワール、シャルドネなどの人気銘柄を1杯500円~で楽しむことができます。おすすめは、千曲川ワインバレーシリーズの「ピノ・ノワール」。やわらかい果実味とほのかな樽の香りが特徴です。2017年ヴィンテージ(収穫年を指す用語)は、特に出来がいいとのこと。また、山梨県の看板品種である白ワイン用の「甲州」を長野で育てた「信州の甲州」も気になるところです。

ブドウ畑の向こうの青空を見ながら試飲。気分は最高です
ブドウ畑の向こうの青空を見ながら試飲。気分は最高です

「はすみふぁーむ」のオーナー醸造家・蓮見よしあきさんは、世界を放浪後、アメリカ・メジャーリーグで勤務した経験もあるという異色の経歴の持ち主。カリフォルニアのワインに魅せられ、この仕事を始めたのだとか。当日は不在でしたが、収穫期なら高い確率でご本人に会うこともできます。ワイナリー関連の書籍を何冊も出している有名人なので、貴重な話が聞けるかもしれませんよ!

店内ではこんなかわいいワインチャームも販売しています
店内ではこんなかわいいワインチャームも販売しています

「はすみふぁーむ」は、長野県上田市で直営のショップ&カフェを営業中。
ランチやテイスティングも楽しめるので、時間があれば立ち寄ってみては?

はすみふぁーむ
住所:長野県東御市祢津413
TEL:0268-64-5550
営業時間:土曜・日曜・祝日のみ11:30~夕方(ワイナリー)
定休日:月曜~金曜
アクセス:しなの鉄道「田中」駅からタクシーで10分/上信越自動車道「東部湯の丸」ICより車で5分
URL:http://hasumifarm.com
※見学希望の際は、電話かe-mailで事前予約をしてください