マダイ

いつか会いたい憧れの魚

マダイ[主な生息地]
新潟県・上越
神奈川県/千葉県・東京湾
福岡県・玄界灘

本人とゆかりの深い今も変わらぬ釣魚の王様

美しい色彩と姿形から、古来日本人の生活に深く関わってきたマダイ。マダイは沿岸・近海性の魚で、多くは100mより浅い岩礁地帯を生活の場にする。北海道以南の日本各地のほか、朝鮮半島から黄海・東シナ海・南シナ海に広く分布し、大きなものは全長1m以上、寿命20年以上になる。

マダイは50㎝で10歳といわれ、寿命は20年ほどだが長寿のものなら40年近く生きるものもいる

マダイは50㎝で10歳といわれ、寿命は20年ほどだが長寿のものなら40年近く生きるものもいる

マダイは『古事記』にも『万葉集』にも登場し、江戸時代の仮名草子には「人は武士、柱は檜、魚は鯛」という狂歌も見られる。遅くとも室町時代頃には、高級魚として認識されており、宮中の結納の儀式に現在でも使用されているほか、神道や婚礼の際の掛鯛の風習、元旦から十日戎の日までお膳に添えるニラミダイなどの風俗も多い。これらを見ても、姿のよさや貫禄、さらにはおめでたい赤い色彩や食味のよさから、押しも押されもせぬ吉祥魚として昔から受け入れられてきたことが分かる(出典:『魚の文化史』)。

  • 目の上に見られる鮮やかなブルーのアイシャドウはマダイの特徴目の上に見られる鮮やかなブルーのアイシャドウはマダイの特徴
  • 釣りのシーズンは秋と春が2つのピーク。秋の落ちシーズン(冬に深場に向けて移動する前)は数釣りが楽しみやすく、春の乗っ込みシーズン(産卵のために浅場に出てくる)は大型の期待が持てる釣りのシーズンは秋と春が2つのピーク。秋の落ちシーズン(冬に深場に向けて移動する前)は数釣りが楽しみやすく、春の乗っ込みシーズン(産卵のために浅場に出てくる)は大型の期待が持てる

そんなマダイの大きな特徴が、釣りの対象魚としても優れていること。エビやカニなどの甲殻類のほか、貝類やイカ類、さらにイワシやイカナゴといった小魚まで好んで捕食し、さらに練りエサのような人工エサにも興味を示す。高い警戒心を持ちながらも、旺盛な好奇心もあり、この習性を利用してバリエーションに富んだ釣りが各地で行なわれている。

船からだけでなく、磯からのカゴ遠投釣りや浜からの投げ釣りも人気だ

船からだけでなく、磯からのカゴ遠投釣りや浜からの投げ釣りも人気だ

船釣りなら、オキアミを寄せエサにする「コマセ釣り」、オモリ付きバリ1つにエビエサを刺して極細PEラインでねらう「一つテンヤ」、九州などで古くから使われていた疑似餌に着想を得たラバージグでねらう「タイラバ」などが近年人気だ。タイラバは目立つオモリにハリとプラスチック製のスカートを組み合わせたものを、海底まで落としてただ巻いて来るだけで驚くような大ダイが釣れることもあり、特に爆発的な人気を博している。

近年、コマセ釣りに加えて、一つテンヤやタイラバといった新しい釣り方が確立されマダイ釣りの人気が一層高まった。こちらはタイラバの釣果

近年、コマセ釣りに加えて、一つテンヤやタイラバといった新しい釣り方が確立されマダイ釣りの人気が一層高まった。こちらはタイラバの釣果

いずれの場合も、ハリに掛かったあとは「三段引き」と称される、マダイ特有の激しい突っ込みを見せる。また、「カゴ釣り(カゴ遠投釣り)」や「投げ釣り」など、磯、堤防、砂浜などから楽しむ釣りもある。他にもビシマ釣り(途中にいくつもオモリを打ったイトを使って、速い潮流の下にいるマダイを手釣りでねらう)、瀬戸内海のフカセ釣り、東京湾のシャクリ釣り、伊豆半島のまきこぼし釣り(瓦の上にエサを付けたハリと大量の寄せエサを盛ったあと、ハリスでグルグル巻きにしたものを海中に沈めてから手釣りでねらう)など、地方ごとの釣りや漁師が行なってきた釣りも多い。日本の風土に深く根差した釣魚の王様。それがマダイなのだ。

  • ハリに掛かったあとは「三段引き」といわれる特有の力強い突っ込みを見せるハリに掛かったあとは「三段引き」といわれる特有の力強い突っ込みを見せる
  • マダイ釣りは潮がよく流れている場所をねらうのが大切。カゴ遠投釣りで沖の深場をねらい撃ちマダイ釣りは潮がよく流れている場所をねらうのが大切。カゴ遠投釣りで沖の深場をねらい撃ち

タックル情報 & おすすめフィールド情報

タックル情報

マダイには非常に多くの釣り方があるが、なかでも多くの人にマダイを身近にしたのは船からのコマセ釣り。また、最近はルアーフィッシングの一種であるタイラバや、ルアー感覚で楽しめて釣果もよい一つテンヤなども人気がある

コマセ釣り 仕掛けは片テンビンにコマセビシ80~100号とクッションゴムの先に全長10mのテーパー仕掛け(フロロ6号5mとフロロ3~4号5mを小型サルカンで接続)をセットしマダイバリ8~9号を結んだものを使用。サオは2.4~3.6mのムーチングアクションのマダイザオ、リールは中型の電動リール、ミチイトはPE3~4号。ビシに寄せエサを詰め、ハリにはオキアミを刺す
タイラバ サオはタイラバ専用ロッド、リールは小型両軸受けリール、ミチイトはPE0.8~1号。ショックリーダー4号1mの先にタイラバ(80~120gのヘッド、タイラバ用2本フック、プラスチック製で動きの柔らかいスカートやワームを組み合わせたもの)を接続する
一つテンヤ サオは一つテンヤ専用ロッド、リールは2500~3000番のスピニングリール、ミチイトはPE0.6~0.8号。ショックリーダー2号5mの先に5~10号の一つテンヤ(オモリ付きバリ)をセットし、サルエビなど中型のエビを刺して海底付近をリフト&フォールさせながら釣る

おすすめのフィールド3選

1.新潟県・上越
新潟県・上越

新潟県の上越沖に広がる日本海は日本でも有数のマダイ釣り場。特にコマセ釣りが盛んで、直江津港、名立港、能生漁港などの各港にマダイ釣りの遊漁船がある。1~4月の冬場は特に食べて美味しく、産卵のために浅場に魚が入って来る「乗っ込み」のタイミングは、年により異なるが5~6月頃で大ものがねらえる。

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2.神奈川県/千葉県・東京湾
神奈川県、千葉県・東京湾

首都圏の真ん中に位置する東京湾はマダイ釣りが盛ん。潮通しのよい浦賀水道を挟んで、神奈川県の三浦半島と千葉県の内房の各港からマダイ釣りの遊漁船が出ている。千葉県富津市の竹岡港に100年以上前から伝わり、紀州の漁師が教えたとされる「シャクリマダイ(リールを使わない手バネザオを使った釣り)」のような伝統釣法も健在。

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3.福岡県・玄界灘
玄界灘

マダイはもともと西日本により大きな個体群がいる。その中でも魚影が濃い釣り場が玄界灘。対馬、壱岐、宗像沖ノ島などに囲まれ、対馬海流が流れる世界有数の漁場はマダイも豊富。春の「乗っ込み」時期には70~80cmも珍しくない。近年人気のタイラバが盛んなこともこの海域の特徴となっている。

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このページの情報は2018年2月現在のものです。

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