北海道 島牧村・島牧江ノ島海岸

“海アメ”の名を全国に轟かせたメッカ

冬の楽園・島牧

自然産卵によって世代を重ねてきたアメマスを海でねらう。北海道で“海アメ”と呼ばれ愛されている海のアメマス釣りほど、北海道らしいトラウトフィッシングはないかもしれない。アメマスの降海パターンは地域によって異なるが、比較的温暖な道南日本海の場合、産卵を終えて間もなく11~12月に降海した後、しばらく沿岸域で過ごすと考えられている。一見、生命反応を全く感じない厳しい真冬の海は、じつはアメマスの楽園になっているのだ。 海アメ釣り発祥の地と考えられ、北海道のみならず、全国の釣り人に知られているのが島牧村である。日本の渚百選にも選ばれている江ノ島海岸を中心に、島牧に海アメねらいのアングラーが並ぶようになったのは1980年代前半からといわれている。 当初、この釣りが人気を集めた理由には、北海道の多くの河川や湖沼が結氷してしまう中、「海なら冬でもトラウトが釣れる」ことがあったようだ。海でエサを飽食したアメマスの大きさとパワー、そして海岸の釣りならではのハードなタックルで遠投するダイナミックなスタイルがアングラーをひきつけ、年を経るごとに盛り上がり現在に至っている。

  • 昔も今も島牧における海アメ釣りの中心地で、これまで数々のドラマが生まれてきた江ノ島海岸。釣り場にはいくつかある階段からアプローチできる昔も今も島牧における海アメ釣りの中心地で、これまで数々のドラマが生まれてきた江ノ島海岸。釣り場にはいくつかある階段からアプローチできる
雪化粧した狩場山を望むロケーションのよさも魅力。春近くになるとゴロタ場も有望ポイント。アタリがなければラン&ガンで広く探りたい

雪化粧した狩場山を望むロケーションのよさも魅力。春近くになるとゴロタ場も有望ポイント。アタリがなければラン&ガンで広く探りたい

元釣り大会の功績

  • ダービー期間中、村内6つの宿泊施設では、釣り人を対象にした格安プラン「あめますパック」を実施している。1泊1食(夕食)付きで5,000円ダービー期間中、村内6つの宿泊施設では、釣り人を対象にした格安プラン「あめますパック」を実施している。1泊1食(夕食)付きで5,000円

“海アメ”の歴史は地元の釣り大会を抜きに語れない。島牧で長期にわたって開催されている『あめますダービー』は1991年にスタートし、2016年シーズンで26回目を迎える。大会期間は年末の12月から翌年の3月頃までのおよそ4ヵ月間に及び、このロングランダービーがアングラーの交流を生んで釣り方を進化させ、“海アメ”の名を全国に轟かせるきっかけになった。近年、ダービーで優勝ラインとなるアメマスは、おおむね80cm・5kg前後の大もの。このサイズはアングラーの間で「モンスター」と言われ、迫力は桁違い。魚体に浮かぶ白い斑は牡丹雪を思わせる大きさだ。

『2015あめますダービーin島牧大会』の優勝魚、75cm・4.4kg。ルアーは38gのジグ。キャスト後、底を意識しながらのリフト&フォールでヒットした

『2015あめますダービーin島牧大会』の優勝魚、75cm・4.4kg。ルアーは38gのジグ。キャスト後、底を意識しながらのリフト&フォールでヒットした

  • 17.5cmのミノーでキャッチしたグッドサイズ。細くて長いタイプのミノーは「ロングミノー」と呼ばれ、これまで数々のモンスター海アメを射止めている17.5cmのミノーでキャッチしたグッドサイズ。細くて長いタイプのミノーは「ロングミノー」と呼ばれ、これまで数々のモンスター海アメを射止めている
  • ダービーではリリース宣言部門が設けられている。海が荒れている場合、計量後のリリースは漁港で行なうと魚へのダメージが少ないだろうダービーではリリース宣言部門が設けられている。海が荒れている場合、計量後のリリースは漁港で行なうと魚へのダメージが少ないだろう

期はルアー、後期はフライ

  • アメマスのほかにサクラマスが釣れることもある。海サクラを釣る時はルアーを表層でただ巻いて来る方法(通称タダ巻き)が効果的だアメマスのほかにサクラマスが釣れることもある。海サクラを釣る時はルアーを表層でただ巻いて来る方法(通称タダ巻き)が効果的だ

12~1月のシーズン初期は海が荒れやすく、カタクチイワシやイカナゴ(20cm前後の大型はオオナゴと呼ばれる)がアメマスのエサになるためルアーに分がある。特に実績が高いのはジグとミノー。前者は強風下でも遠投でき、立ち上がる波の下を引きやすい40~50gを用意したい。後者は14~17cmで細身のロングサイズが有効だ。ロッドは10フィート前後、ルアーウエイトMAX50g程度が多くの場面で使える。

「18番」と呼ばれるポイントから左側にアングラーが並ぶ。天気のよい休日は50人くらい並ぶこともあるが、広大な海岸ゆえ、どこかに入れるスペースがあるはず

「18番」と呼ばれるポイントから左側にアングラーが並ぶ。天気のよい休日は50人くらい並ぶこともあるが、広大な海岸ゆえ、どこかに入れるスペースがあるはず

2~3月は穏やかな日が多くなり、スカッド(ヨコエビ)などの甲殻類やサケ稚魚といった小型のエサがメインになるためフライフィッシングが有利。定番のフライは、やはりスカッドやサケ稚魚を模したパターン。ロッドは14~15フィート、10番クラスのダブルハンドが一般的だ。 島牧の海アメ釣りが多くのアングラーに支持されているのは、村のバックアップがあるからこそ。有名ポイントの近くにはトイレが設置され、除雪が行き届いた広い駐車場もある。なお、温暖な道南日本海は北海道の中ではそれほど寒くないとはいえ、シーズン初期は風の強い日が多い。防寒対策は万全にしたい。

  • R229沿いにある18番のトイレ。ここにクルマを停めて徒歩で釣り場まで行ける。クルマで1kmほど西に走ると、島牧の名産品が手に入る道の駅「よってけ!島牧」R229沿いにある18番のトイレ。ここにクルマを停めて徒歩で釣り場まで行ける。クルマで1kmほど西に走ると、島牧の名産品が手に入る道の駅「よってけ!島牧」

この釣り場へのアクセス

北海道 島牧村・島牧江ノ島海岸

新千歳空港からレンタカーを利用して約4時間。道央道と札樽道を経由し小樽ICで下車。小樽からR5を進み、共和からR276で岩内へ。岩内からR229を南下して40kmほどで島牧。函館空港からは、R5から道央道にアクセスして国縫ICで下車後、R230でせたなへ。せたなからR229を北上する。函館空港からレンタカーで約3時間半。

釣り場情報

〈島牧江ノ島海岸/アメマス〉

シーズン 12~3月
問合先 あめますダービーin島牧大会実行委員会 (http://www.vill.shimamaki.lg.jp/

※サイト内に「あめますダービー情報」がある

※釣り場情報は2016年1月現在のものです。

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