「鹿児島県・錦江湾の釣り旅」

“幕末のヒーローが憩った湯と決意の地”

鹿児島まで来たなら、釣りだけで帰るのはやはりモッタイナイ。
霧島市隼人町の周辺には明治維新ゆかりの地がいくつかあり、温泉については天降川に沿って選ぶのに迷うほどある。
さらに、その温泉にも幕末の志士たちが愛した湯がある。

塩浸温泉龍馬公園とその脇を流れる天降川。この川の流域には多くの温泉がある

塩浸温泉龍馬公園とその脇を流れる天降川。この川の流域には多くの温泉がある

塩浸温泉は、坂本龍馬とお龍が新婚旅行に選んだところで、龍馬公園には実際に浸かった湯船や当時のままの石段が現在も残されている。苔むした石段に往時のふたりの足跡を想っていると温泉の香りが風に乗って漂ってきた。

龍馬公園を歩くと龍馬とお龍が訪れた当時のままの石段が残されていた

龍馬公園を歩くと龍馬とお龍が訪れた当時のままの石段が残されていた

  • 川のすぐそばには龍馬たちが浸かった湯船があった川のすぐそばには龍馬たちが浸かった湯船があった
  • 塩浸温泉龍馬公園の脇を流れる天降川にいたカモ。人間にも慣れ、愛嬌のある動きでエサを求めてきた塩浸温泉龍馬公園の脇を流れる天降川にいたカモ。人間にも慣れ、愛嬌のある動きでエサを求めてきた

龍馬が登場したなら、ご当地かごんまの西郷どんだって忘れるわけにはいかない。

西郷隆盛お気に入りの湯は日当山温泉の野鶴亭である。釣りや狩りに来ては立ち寄っていたという。その日当山温泉から西に約8kmには指定史跡の龍門司坂がある。この坂は西郷が挙兵した西南戦争の際に、大勢の人々に見送られながら兵士たちが進軍した道でもある。釣りや狩りに興じていたとき、西郷はのちの西南戦争を想像できたであろうか。そんな夢想とともに西郷ゆかりの湯に浸かるのもよい。

西郷隆盛が好んで訪れた日当山温泉にある数寄の宿野鶴亭(霧島市隼人町東郷1-8)

西郷隆盛が好んで訪れた日当山温泉にある数寄の宿野鶴亭(霧島市隼人町東郷1-8)

野鶴亭の離れ別邸・閑閑庵の座敷

野鶴亭の離れ別邸・閑閑庵の座敷

  • 野鶴亭の離れにしつらえられた露天風呂。露天風呂付きの離れは4部屋用意され、内湯の離れは1部屋、本館には10部屋あり、合わせて15の客室がある野鶴亭の離れにしつらえられた露天風呂。露天風呂付きの離れは4部屋用意され、内湯の離れは1部屋、本館には10部屋あり、合わせて15の客室がある
  • 陽射しを浴びた庭の樹々があたかも薄墨で描いた素描のように室内に影を落とす陽射しを浴びた庭の樹々があたかも薄墨で描いた素描のように室内に影を落とす
  • 野鶴亭の露天の大浴場。内湯の大浴場もある。弱アルカリ性、無色透明の泉質は美人の湯といわれている野鶴亭の露天の大浴場。内湯の大浴場もある。弱アルカリ性、無色透明の泉質は美人の湯といわれている
  • 野鶴亭の庭園。20種以上の樹木が植えられ、四季折々の彩りが目を楽しませてくれる。特に11月の紅葉と雨に濡れた6月の新緑が鮮やか野鶴亭の庭園。20種以上の樹木が植えられ、四季折々の彩りが目を楽しませてくれる。特に11月の紅葉と雨に濡れた6月の新緑が鮮やか
龍門司坂。大政奉還から10年、薩摩に帰郷した西郷隆盛が政府に対して兵を挙げた際に兵士たちが熊本城へ向けて進軍したのがこの坂道だった

龍門司坂。大政奉還から10年、薩摩に帰郷した西郷隆盛が政府に対して兵を挙げた際に兵士たちが熊本城へ向けて進軍したのがこの坂道だった

龍門司坂の近くには加治木町指定の文化財・金山橋と板井手の滝もある

龍門司坂の近くには加治木町指定の文化財・金山橋と板井手の滝もある

冒頭で紹介した仙巌園を訪れたなら、同じ鹿児島市内にある西郷隆盛洞窟まで足を延ばし、「せごどん」と親しまれた西郷に思いを馳せてみたい。2018年は大河ドラマの放映もあり、こうしたゆかりの地や史跡に多くの旅行者が訪れることが予想される。史跡西郷隆盛洞窟は、西郷が最後の5日間を過ごした場所であり、西郷がここを出たあとに西南戦争は終わりを迎えることとなった。

西郷隆盛洞窟。洞窟というイメージで見ると稚拙にさえ映ってしまう。しかし、見方を変えればそれほど追い込まれていたことの裏返しとなり、途端にリアリティを伴う

西郷隆盛洞窟。洞窟というイメージで見ると稚拙にさえ映ってしまう。しかし、見方を変えればそれほど追い込まれていたことの裏返しとなり、途端にリアリティを伴う

アクセス&釣り情報

羽田空港から鹿児島空港まではANAの定期便で約1時間55分。
鹿児島空港から出港地の隼人町隼人新港まではレンタカーを利用する。
空港近くの溝辺鹿児島空港ICから九州自動車道や東九州自動車を利用してもよいが、
R504、R223を走るほうが近道。隼人町まで30分ほど。

釣り情報

〈マダイ〉

周年ねらえるが、早春から秋までが好シーズンで、大型が出る最盛期は夏。この時期なら10kgの大台も夢ではない。
釣り方はひとつテンヤやタイラバが初めてでも手軽に楽しめる。釣り慣れた人なら、ほかにテンヤ、吹き流し、フカセ釣りもよい。
ひとつテンヤの道具はひとつテンヤ専用ロッドにPE0.6号が200m前後巻けるスピニングリール、イトはPE0.6号、瀬ズレ防止イト(リーダー)としてフロロカーボン2.5~4号をPEに結ぶ。ひとつテンヤの自重は水深や流れの速さによって異なるが、錦江湾では5~8号がよく使われる。
タイラバはタイラバ専用ロッドに、PE0.6~0.8号が200mほど巻ける大きさのベイトキャスティングリール、ラインはPE0.6~0.8号、リーダーはフロロカーボン3~5号。擬似餌のタイラバは60~120gを用意し、水深や流速に応じて使い分ける。

詳しくは遊漁船「シースナイパー海龍 まで。
*波高や風の状況により、出船できない場合あり
*事前に予約し、釣行前日には出船可能か確認のこと

〈アオリイカ〉

今回紹介した隼人~桜島にかけてのボート釣りでは10月下旬~ゴールデンウイークあたりまでの約半年間がシーズン。釣り方はエギングやティップランエギングが手軽でおすすめ。どちらも日本伝統の擬似餌である餌木を使うが、前者と後者では種類が異なるので注意しておきたい。
エギングでは水深3~10m前後、ティップランでは15~40mほどの釣り場を探っていく場合が多く、水深や流速に応じて使う餌木の重さや大きさを合わせるようにしたい。
道具はエギングならエギング専用ロッドにPE0.6号が150mほど巻けるスピニングリール、イトはPE0.6号、リーダーはフロロカーボン2~3号。餌木は3.5号(3.5寸)をメインに3号も用意しておくとベター。ティップランも専用ロッドにPE0.6号が150mほど巻けるスピニングリール、イトはPE0.6号、リーダーはフロロカーボン2~3号。餌木はティップラン用3.5号(3.5寸)で自重は30~40g。

隼人~桜島エリアの釣り情報ははまさき釣具が詳しい。
はまさき釣具/鹿児島県霧島市国分福島3-8-25(TEL:0995-45-0427)、定休日なし、平日5~21時、日曜日5~20時

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