安全上のトラブルなど

 

  航空法に基づき国に報告している「航空機の正常な運航に安全上の支障を及ぼす事態(事故、重大インシデント、安全上のトラブル)」の概要です。
  【2011年10月01日〜10月31日】
発生
運航社 機種 出発地 目的地 概要 原因 処置
10/1 ANA B767-300 松山 羽田 進入中、航空機衝突防止装置の回避指示に従って回避操作を行った。 注1参照 注1参照
10/3 AKX B767-300 中部 秋田 着陸進入中に被雷し、機首レドームを損傷した。 被雷 損傷した部品を交換した。
10/3 ANK B737-500 宮古 那覇 着陸時、第1エンジンの逆推力装置が正常に作動しなかった。 逆推力装置を作動させる回路の一時的な作動不良と推定される。 関連する部品を交換した。
10/7 ANA A320 能登 羽田 進入中、航空機衝突防止装置の回避指示に従って回避操作を行った。 注1参照 注1参照
10/7 ANA B767-300 高松 羽田 上昇中、航空機衝突防止装置の回避指示に従って回避操作を行った。 注1参照 注1参照
10/7 ANA B767-300 羽田 大分 降下中、航空機衝突防止装置の回避指示に従って回避操作を行った。 注1参照 注1参照
10/9 ANK B737-800 徳島 羽田 上昇中、航空機衝突防止装置の回避指示に従って回避操作を行った。 注1参照 注1参照
10/11 ANK B737-700 石垣 那覇 運用限界速度を一時的に超過した。 着陸進入に際しての操作が一部遅れたことにより、減速が遅れた。 事例紹介および注意喚起を実施した。
10/12 ANA B767-300 成田 関西 他航空機が滑走路へ誤進入したため、着陸許可を受けていた全日空機は着陸復行を行った。 [重大インシデント]
運輸安全委員会で調査中。
10/13 ANA B767-300 高知 羽田 着陸後、第1エンジンの逆推力装置が展開後格納できなかった。 逆推力装置を駆動する部品の作動不良であった。 不具合部品を交換した。
10/16 ANK B737-800 那覇 福岡 降下中、客室の与圧が一時的に若干低下した。 副操縦士の頭部が関連スイッチに接触し一時的に動いたため。 当該スイッチを速やかに元に戻した。
10/19 ANA B777-200 羽田 広島 降下中、航空機衝突防止装置の回避指示に従って回避操作を行った。 注1参照 注1参照
10/19 ANA B767-300 広島 羽田 上昇中、航空機衝突防止装置の回避指示に従って回避操作を行った。 注1参照 注1参照
10/20 ANA B767-300 秋田 羽田 離陸滑走中、鳥衝突を避けるため離陸を中止した。 鳥衝突 離陸をやり直した。
10/20 ANA B767-300 仙台 大阪 着陸後、第1エンジンの逆推力装置が展開後格納できなかった。 逆推力装置を駆動する部品の作動不良であった。 不具合部品を交換した。
10/20 ANA B777-300ER 成田 ニューヨーク 降下中、航空機衝突防止装置の回避指示に従って回避操作を行った。 注1参照 注1参照
10/20 ANA A320 成田 中部 上昇中、航空機衝突防止装置の回避指示に従って回避操作を行った。 注1参照 注1参照
10/21 ANA B767-300 宮崎 大阪 上昇中、航空機衝突防止装置の回避指示に従って回避操作を行った。 注1参照 注1参照
10/22 AKX DHC-8-400 大阪 大分 上昇中に被雷し、胴体および左エルロンを損傷した。 被雷 損傷した部位を修理した。
10/23 AKX DHC-8-400 高知 大阪 運航整備中、被雷による胴体の一部の損傷を発見した。 被雷 損傷した部位を修理した。
10/25 AKX B737-500 福岡 中部 降下中、航空機衝突防止装置の回避指示に従って回避操作を行った。 注1参照 注1参照
10/25 ANK B737-800 福岡 中部 降下中、航空機衝突防止装置の回避指示に従って回避操作を行った。 注1参照 注1参照
10/25 AKX DHC-8-400 大阪 福岡 降下中、客室与圧の不具合により客室高度が制限値を越えた。 扉を機体に密着させるシールの不具合であった。 不具合部品を交換した。
10/30 ANA A320 鳥取 羽田 上昇中、航空機衝突防止装置の回避指示に従って回避操作を行った。 注1参照 注1参照
注1: TCAS(航空機衝突防止装置)は、周囲を飛行する航空機が定められた距離よりも接近する可能性がある場合、パイロットに危険を知らせ、回避操作を自動的に指示するものです。
TCASは、通常の管制指示に従った正常運航においても、相手機との位置や速度関係によって回避指示(RA:Resolution Advisories)が作動することがあります。
本件については、適切な回避が出来ており、深刻な事態につながるものはありませんでした。
注2:

GPWS(対地接近警報装置)は、パイロットが気付かないまま航空機の高度が低下したり、山に異常接近した場合、警報を発する装置です。
GPWSは、通常の管制指示に従った正常運航においても、地上の障害物や地形の特性により、警報が発せられることがあります。
本件については、適切な回避が出来ており、深刻な事態につながるものはありませんでした。