移動等円滑化取組計画書
2025年6月27日
住所 東京都港区東新橋1-5-2
事業者名 全日本空輸株式会社
代表者名(役職名及び氏名) 代表取締役社長 井上 慎一
高齢者、障害者等の移動等の円滑化の促進に関する法律第9条の4の規定に基づき、次のとおり提出します。
1.現状の課題及び中期的な対応方針
ANAグループ社員全員が大切にする価値観として、ユニバーサルなサービスポリシーを策定している。
【ユニバーサルなサービスポリシー】
私たちは、
- だれもが利用しやすいサービスを提供します。
- お客様一人ひとりのご希望に寄り添った環境づくりとサポートを行います。
- お客様とともに新たな体験や歓びを創ります。
上記ユニバーサルなサービスポリシーのもと、飛行機を利用する多様な人々の利便性向上を目指し、取り組みを推進していく。
- 旅客施設及び車両等の整備に関する事項
現在事業の用に供している航空機は全て公共交通移動等円滑化基準に適合しているが、今後導入する機材についても全て同基準に適合したものとする。 - 旅客支援に関する事項
- パッセンジャーボーディングブリッジ(PBB)は空港ビル・空港会社等が所有しているが、PBBの新規設置や老朽化更新時において、旅客が円滑に航空機へ搭乗できるように、段差の少ないPBBを選定するように所有者へ申し入れをしていく。
- 空港や機内等で必要なお手伝い内容を社内システムに保存し、電話やウェブでの予約時に登録済みのお手伝い情報等が反映するサービスを継続して運用する。
- 情報提供に関する事項
高齢者・障がい者等の利便性を高めるため、自社ウェブサイトとアプリにおいてアクセシビリティ対応を継続実施していく。 - 教育訓練等に関する事項
空港係員や客室乗務員等のフロントライン社員や間接スタッフ向けに、国土交通省が定める接遇研修モデルプログラムに準拠したバリアフリーに関する研修やセミナーを定期的に実施する。
2.移動等円滑化に関する措置
| 対象となる旅客施設及び車両等 | 計画内容 (計画対象期間及び事業の主な内容) |
|---|---|
| 機材の更新 | 現在事業の用に供している航空機はすべて公共交通移動等円滑化基準に適合しており、今後も、同基準に適合した機材を導入していく。 |
| 対策 | 計画内容 (計画対象期間及び事業の主な内容) |
|---|---|
| 客室乗務員に対する周知 | 機内において、視覚障がい者や聴覚障がい者等に適切な運航情報を案内できるように、客室乗務員に対してサービスガイドラインによる周知を継続実施。 |
| 対策 | 計画内容 (計画対象期間及び事業の主な内容) |
|---|---|
| パッセンジャーボーディングブリッジ(空港) | パッセンジャーボーディングブリッジ(PBB)は基本的に空港ビル管理会社が所有しているが、当社としては、すべての旅客が円滑に航空機内へ搭乗できるよう段差の少ないPBBの導入について所有者へ申し入れをしていく。 |
| お手伝い情報お預かりサービスの運用 | 空港や機内等で必要なお手伝い内容を社内システムに保存し、電話やウェブでの予約時に登録済みのお手伝い情報等が反映するサービスを継続して運用。 |
| リクライニング車椅子の更新 | 空港で使用しているリクライニング車椅子の更新を進める。 |
| 対策 | 計画内容 (計画対象期間及び事業の主な内容) |
|---|---|
| ウェブアクセシビリティ対応の実施 | 継続して当社ウェブサイトの主要ページとアプリに対して国際規格(Web Content Accessibility Guidelines2.1)に準拠したアクセシビリティ対応を実施。 |
| 多様な旅客への案内情報提供 | 国内空港のカウンター(国内線)において聴覚障がい者と外国籍旅客を対象としたコミュニケーション支援ボードを継続運用。 |
| 対策 | 計画内容 (計画対象期間及び事業の主な内容) |
|---|---|
| バリアフリーに関するe-learningの実施 | 全社員向けに、障がいの特性を知り適切な行動が取れることを目的としたバリアフリーに関するe-learningを実施。 |
| バリアフリーに関する訓練の実施 | 客室乗務員および空港係員に対し、バリアフリーに関する訓練を実施。 |
| バリアフリーに関するセミナーの実施 |
|
| 対策 | 計画内容 (計画対象期間及び事業の主な内容) |
|---|---|
| 施設およびウェブサイトへの適切な表示 | 障がい者等用施設には、ピクトグラムや案内板により、障がい者等が利用できることを表示するとともに、ウェブサイトにおいても障がい者等用施設である旨を表示する。 |
3.移動等円滑化の促進のため2と併せて講ずべき措置
社内のバリアフリー推進部署が障がい当事者の意見を集約し、関連部署と連携を図りながらバリアフリー化を推進する。
修学旅行を控えた特別支援学校を対象にANAグループ社員が全国の学校に出向き、障がいの特性に応じた搭乗支援教室(ANAそらぱす教室)を実施する。
客室乗務員や空港係員が着用している手話バッジをよりユニバーサルなデザインに変更する。
4.前年度計画書からの変更内容
| 対象となる旅客施設及び車両等又は対策 | 変更内容 | 理由 |
|---|---|---|
| 手話バッジのデザイン変更 | 客室乗務員や空港係員が着用している手話バッジをよりユニバーサルなデザインに変更する。 | 東京2025デフリンピック開催を見据えて、より多くの方に認知いただくため。 |
| 搭乗支援教室(ANAそらぱす教室)の実施 | 修学旅行を控えた特別支援学校を対象にANAグループ社員が全国の学校に出向き、障がいの特性に応じた搭乗支援教室を実施する。 | 特別支援学校のお客様に安心・安全に航空機をご利用いただくため。 |
| リクライニング車椅子の更新 | 空港で使用しているリクライニング車椅子の更新を進める。 | 車椅子の耐用年数(10年)に伴う対応のため。 |
| 対話式スピーカーの設置拡大 | 削除 | 主要8空港において導入済みのため。 |
5.計画書の公表方法
自社ウェブサイトにて公表。
6.その他計画に関連する事項
高齢者や障がい者などの移動躊躇層が快適にストレスなく移動を楽しめるように、他の交通モードを含むパートナーと協力し、ユニバーサルサービスの実証実験と社会実装を展開する「Universal MaaS」の取り組みを継続して実施する。