Interview

整備士の経験を生かし、世界に先駆けた仕事をする。

#グローバルスタッフ職

IT企画・開発

須川 雄太

整備センターe.TPSイノベーション推進室Maintech推進チーム

2008年入社 工学研究科 地球総合工学専攻

Interview 1

船舶から飛行機へ
ANAの現場を大切にする姿勢に共感した。

大学時代は造船に関わる勉強をしていました。熟練技術者の知恵を数値化し、彼らが持っているノウハウをより多くの人が利用できるようにする研究です。技術者の使用する道具や作業の方法を調べるため、現場である造船所によく足を運びました。そうした活動の中で現場の大切さというものを身をもって経験しました。就職活動を始めると、ANAの現場を大切にする姿勢が自身の経験と合致し、非常に共感を覚えました。また、ANAでは技術職として入社したとしても、興味があればコーポレートやビジネス領域の仕事にもチャレンジできる環境があると知り、活躍できるフィールドの広さに魅力を感じました。入社直後は、現場の厳しさに驚きましたが、仕事以外の時間でも先輩から話しかけてくれるので、とても親しみやすい職場だと思いました。
最初の配属はドック整備部門。直接飛行機を整備する部門で、安全運航の信頼性を高めるために重要な部署です。約2年に1度行われる機体全体の定時整備や、夜間整備などを経験しました。現場で経験を重ねることによって、技量と経験が要求される難しい作業を初めて任された時、成長を実感したのを覚えています。

Interview 2

密なコミュニケーションと積極的な提案で達成したプロジェクト。

入社6年目に技術部に異動、その3年後に業務推進部情報企画チームへ異動しました。このとき、航空機メーカーや部品メーカー等から発行される各種書類や社内の技術文書を管理している基幹システムを刷新するプロジェクトに参加しました。私は、デジタル化を効率的に実施するためのシステムの仕様検討を担当することになりました。各部署からの要望が異なるうえ、費用やスケジュールなどの制約条件もある中、関係者が納得する仕様の検討がとても大変でした。自分自身が各部署の業務内容を知ることはもちろん、関係部署に対してどこまで実現可能かを説明し、納得してもらえるように尽力しました。
関係部署の意見を受け身で聞くだけではなく、自らが経験した、現場、技術部門、システム部門、それぞれの知識をかけあわせて、積極的に提案をしていきました。結果、無事システムをリリースすることができました。基幹システムの刷新という大きな変化を伴うプロジェクトでしたが、各部署の要望を入れ込んだことで、関係者から便利になったという声を聞くことができ、大きな達成感を感じています。

Interview 3

新技術を活用し、まだ世にないシステムを開発する。

現在は、e.TPSイノベーション推進室で新しい技術開発に取り組んでいます。具体的には、デジタルイノベーションとして先端デジタル技術を整備の仕方に取り入れていく仕事です。例えば、航空機のセンサー等から得られるビッグデータを活用して故障予測をしたり、エンジン内部で点検が求められる部位を録画し、AIで画像解析をして損傷を検知・定量化をする検証を実施しています。
前例がなく、どうすれば本当の意味で整備士の役に立つのか分からない難しさもありますが、枠組みがない分、自由に考えて提案できるチャレンジングな環境でもあります。現場を経験しているからこそ、現場の課題を正確に理解し、相手の立場になって提案することができると考えています。仕事を進める際は、必ず現場に足を運び、密に話し合いをすることを心掛けています。

Interview 4

新しい技術を未来につなげたい。

整備の分野は、昔ながらのやり方を重んじ、人が介在する作業が多いという特徴があります。しかし、画像解析の技術を使用すると、経験則に依存していた故障箇所の検知や損傷の程度を、誰が見ても等しく判断することができるようになります。効率的な点検手法を確立できる可能性が高い方法です。現在はまだ検証段階ですが、新技術の活用が実現できれば、従来の手法とは異なる新しいアプローチから、信頼性向上を達成できることになります。さらには、この取り組みを続けて得られた知見から、メーカーへ設計に関わる提言等ができるように未来に技術をつなげていきたいと考えています。
安全運航の信頼性を上げる仕事は、エアラインにいるからこそできることです。これまで経験したドック整備の現場や技術部は、ANAの中でも機体に直接関わって飛行機の安全を守るという、私の希望が叶えられる場所でした。現在の部署では、自社だけでなく航空業界全体に影響を与えられる可能性にやりがいを感じます。現在の部署で活躍することによって、航空機整備の領域にイノベーションを起こしていきたいと思います。

career

1年目
ドック整備部
6年目
技術部 機装技術チーム
9年目
業務推進部 情報企画チーム
11年目
e.TPSイノベーション推進室 Maintech推進チーム