Interview
大切なのは"想いを繋ぐ"こと。
自分の中に枠を作らず行動することで、
何かが変わるかもしれない。
#グローバルスタッフ職

高岡 捷人
ANAホールディングス(出向)
未来創造室モビリティ事業創造部(インタビュー当時)
2018年入社 政策総合系学部卒
Interview 1
一本の電話が
宇宙への夢を繋いだ。
私には、かねてより『誰でも宇宙にアクセスできる時代を築きたい』という夢があり、自分の中で"宇宙"を念頭に置いて就職活動を行っていました。当時、海外では宇宙開発が官から民へと切り替わり盛り上がりを見せていましたが、私の周囲に宇宙業界への就職活動の話をしてみても"宇宙"は未だ夢やロマンの代名詞と捉えられる歯がゆさや、時には悔しさも感じていました。
そのような折、宇宙関係に勤めるOBの方を見つけて電話をかけて、会ってみて話す中で進むべき道が見えてきました。また、その方との会話の中で印象的だったのは『最近出会った民間企業で、ANAが一番勢いがあった』と教えていただいたことです。その後、調べてみると、当時のANAの中期経営戦略には「次は、宇宙へ」と明記され、宇宙往還機を開発するスタートアップにも出資していました。この一本の電話をきっかけに自分の"興味があること・やりたいこと"が具現化し、ANAで新たな時代の一端を担いたいと思うようになりました。
その後、ANAへの就職を決めた後のことなのですが、内閣府主催の宇宙ビジネスアイデアコンテストが開催され、なんと第1回の大賞はANAの社員が受賞したのです。それを見た時、自分の中で就活時に感じていたことが確信に変わり、心が震えました。

Interview 2
日々の業務を頑張りつつ
夢への道も開拓
ANAに入社して配属されたのは、ANA福岡空港株式会社の国内旅客サービス部でした。福岡空港に着任してまず思ったのは『空港って大きいな』と。毎日毎便、安全に定時に飛行機を運航していて、あれだけの人とモノが目的地に届けられる様子を見ていると、空港は社会システムの一つとして、とても整備された場所だと感じました。私は現在エアライン事業から離れていますが、だからこそなおさら、滞りなく毎日オペレーションが行われていることのすごさを改めて感じます。
福岡空港時代は日々のオペレーションを頑張る一方で、本業以外にも主体的に活動していました。"空港係員として"だけではなく、ANAのグローバルスタッフ職としてどう行動していくか考え、積極的に社外のビジネスコンテストに応募するなど、"自分でワクワクすること"に自ら挑戦していました。

Interview 3
目指すのは
新たなエコシステムの構築
入社4年目でANAホールディングスの新規事業を担う「デジタル・デザイン・ラボ」の公募にチャレンジしたところ希望が叶い、異動しました。異動時の2022年に「デジタル・デザイン・ラボ」は「イノベーション・KAIZEN部」「MaaS推進部」とともに新設された「未来創造室」内の一つの部門になりました。現在、私は同室内の「モビリティ事業創造部」の所属となり、低高度の空域に着目した無人航空機(ドローン)による配送サービスの設計を行っています。
無人航空機の業界では2022年12月に航空法が改正され、有人地帯での目視外飛行であるレベル4飛行が解禁されました。航空法改正までは、産・官・学の有識者が集まり、官民協議会の中でルールメイキングをしていく最中にあり、私はその状況下に飛び込んで、法規制とビジネスの関係性を学びたいと志願し、異動してきました。この経験は、必ず宇宙ビジネスを考える上でも役に立つと考えています。
日本のみならず世界でも、労働人口の減少問題については差し迫っている場所が多く存在し、私が特に足繁く通っている国内の離島山間地域では、社会インフラにひずみが生まれ始めています。このような状況下でも私たちは『これまでよりも便利で、豊かで、希望に満ちた社会を維持したい』と考えており、モビリティ事業創造部では、これまであまり活用されてこなかった低高度の空域に着目し、配送サービスの社会実装を目指しています。
現在は、あるべき社会を想像しつつ「システムズエンジニアリングの考え方を用いた社会システムのアーキテクチャ設計」を進めています。社会システムに要求される機能を並べて、組み立てる作業です。新たな社会システムを実装していくためには様々なことを考えなくてはいけませんが、エアライン事業においてSKYTRAX社から定時到着率世界1位の認定を受ける実績などから、ANAはシステムを設計し、うまく回す力は世界トップクラスだと考えています。また、他社からも『ANAは顧客志向がとても強いことが強み』だと言っていただけることがあり、ANAならではの力として活かしています。この顧客志向とオペレーション力で、社内外のパートナーと連携し、理想の社会システムをデザインすることで、未だかつてない生態系を創っていきたいです。

Interview 4
新規事業の設計で必要なのは
"ユーザー視点で"考える力
「未来創造室」は自ら手を挙げて集まってきた人も多くいますので各々の目的意識がはっきりしており、全体のモチベーションは非常に高いです。そのためミーティングでもみんな躊躇なくハッキリ意見を言うので気持ち良いくらいです(笑)。遠慮は全くしないでお互い本音で議論できる、チームの風土としてそれが根付いています。懐は深く、門は広く、入口から否定されることはありませんし、少数意見こそよく聞いてくれます。
顧客志向が強いのは、ANAはエアライン事業を中心にBtoCのサービスを展開しているので、人への感度が高いからだと思っています。実際に、私も空港での旅客係員としての勤務では、常に仲間とお客様の感情に向き合っていましたし、航空運送事業会社への出向時には、乗員や客室乗務員とお客様に何が提供できるかを議論していました。ANAは、そういった長年の積み重ねから"ユーザー視点で物事を考える力"が強いのではないかと思います。そのような企業体質は、人間を中心とした新規事業を考える上でもとても力を発揮します。

Interview 5
枠を作らず、
まずは、やってみよう!
ANAは、元々は「日本ヘリコプター輸送株式会社」という2機のヘリコプターを運航するベンチャー企業として出発しています。そのDNAから"ANA's Way"の中には「努力と挑戦」を掲げており、やりたいことはとことんやらせてくれる文化があります。今の自分にはできないのでは…と尻込みしてしまうようなものにこそ成長機会があり、それにチャレンジするときはみんながサポート・応援してくれます。
"とりあえずやってみる"と失敗も色々と経験することもありますが、後々振り返ると『失敗も実は成功だった、やってみないことには今の変化は得られなかった』と思えます。自分で"枠を作らない"ことで開ける道がある、自分の目で見て確かめてやってみる、そうして自分の中にある"想い"を繋げていくことが大切だと思っています。一緒に挑戦していく仲間を心からお待ちしています。

career

- 2018年4月
- ANA福岡空港株式会社出向国内旅客サービス部
- 2019年10月
- ANAウイングス株式会社出向福岡支店総務グループ
- 2020年4月
- ANAウイングス株式会社出向福岡支店業務サポート課
- 2022年4月
- ANAホールディングス株式会社出向未来創造室デジタル・デザイン・ラボ
- 2023年4月
- ANAホールディングス株式会社出向未来創造室モビリティ事業創造部