エンジン整備はとても繊細・綿密な仕事。
プロフェッショナルとして深く学び、
仲間とともに達成していく。
#グローバルスタッフ職
四ヶ所 遼太
ANA整備センター 部品事業室 原動機マネジメント部 生産管理チーム
(インタビュー当時)
2012年入社 工学部・機械航空工学科卒
Interview01
飛行機のエンジンが分解され整備されているのを見たとき、
率直に『やってみたい!』と憧れた。
私の場合、大学受験の段階で既に『将来的に航空関係の仕事につきたい』との思いが高まっていたこともあり、航空宇宙工学を学ぶことのできる大学へ進学しました。就活を行っていた当時はリーマンショックや東日本大震災の影響などもあり、各企業が求人を絞っている状況でした。そのような環境でしたが『飛行機に関わって仕事がしたい』という想いが明確でしたので、他の業界・企業をほぼ受けずに、最終的にはANAだけに目標を絞り就職活動を実施しました。
入社直後は、航空機・航空機メンテナンスの基礎を学ぶ研修(ANAでは「整備基礎訓練」と呼んでいます)を経験しました。その研修の一環として羽田空港にある「ANAエンジンメンテナンスビル」を見学した際、いつもは飛行機の翼についている大きなエンジンがバラバラに分解されて検査・修理・組立・試運転を実施している状況を目の当たりにし、率直に『楽しそう!やってみたい!』と憧れを持ちました。当時のインストラクターと上司へ『エンジン整備がしたい』と伝えたところ希望が叶い、エンジン整備の領域(原動機整備部)からキャリアをスタートすることができました。
Interview02
航空機の心臓部であるエンジンを守る、
その先には「お客様の安全・安心」がある。
入社して以来ずっと原動機整備部でエンジンの整備士としてのキャリアを形成してきましたが、2023年4月から原動機マネジメント部生産管理チームでデスクワークにあたっています。異動直後である今は、正直、目の前の担当業務をやりきることに必死ですが、そんな中でもエンジン整備の現場にはできる限り足を運び、整備士とのコミュニケーションの時間を積極的に取るようにしています。
私が現在担当している主な業務は、原動機整備部における生産計画の策定とその管理を行うことです。原動機整備は「繊細・高価かつ多種類・多数あるエンジンの部品を分解して洗浄し、再び組み立てる」という作業が連続する、とても緻密なコントロールを要する仕事です。航空機の心臓部であるエンジンを守る責任のある仕事で、当然ながら丁寧に行なわなければいけません。その計画の策定・管理における仕事の幅も広く、生産計画の蓋然性を限りなく高めるために、私自身がこれまで経験してきた整備業務で得た知識と技量を、役立てる場面も多くあるように感じています。策定した計画内容について、その意図を整備士の皆さんに正確に伝えていくことも重要だと考えています。
先輩・後輩に関わらず、あるいは各部署などの組織ごとに垣根なくコミュニケーションを取り意見交換も活発に行うことができれば、社員一人ひとりがストレスなく仕事に集中でき、結果として「今まで以上に高い品質のエンジンを提供できる」と、私は考えています。何よりこの仕事の先には、必ず「ANAの便をご利用いただくお客様の安全、安心」があることを感じながら、私のできることを一つずつ形にしていきたいと思っています。
Interview03
国家資格「航空工場整備士」を取得したことで、キャリアの幅が広がった。
ANAで航空機のメンテナンス業務に携わるためには、整備士としての専門的な知識と技量を習得する必要があります。私の専門はエンジン整備であり、入社後はエンジンの整備に必要な社内資格を積極的に取得しました。ANAのエンジン整備の領域では、社内資格のみ取得すれば整備作業を実施することができます。しかし、より詳しい知識を身に着けたいとの思いで「航空工場整備士」という国家資格の取得に取り組みました。
航空工場整備士という国家資格は、ANAで整備業務を実施する上で必ずしも必要な資格ではありませんが、入社時にお世話になったインストラクターやエンジン整備の領域で一緒に働く先輩方が、国家資格とともに幅広い知見と技量を有している姿に憧れ、私自身も入社後の早い時期から志すようになりました。また私のポリシーとして、せっかくエンジン整備の業務をするのであれば『とことん極めたい』という想いもあり、国家資格の受験を決意しました。
国家資格の受験期間中は、整備士としてエンジンの整備作業にあたる傍ら、訓練センターに出社して訓練を受ける日もあります。学んだことを一つひとつ自分のものにするために自己学習にも努めましたが、仕事と自己学習のバランスに悩んだ際は、同じ境遇にある一緒に働く同僚と支え合いました。また職場には同様の経験をされた先輩方がたくさんいましたので、社員のみなさんの支えもいただきながら、入社5年目の早い段階で国家資格を取得することが出来ました。
国家資格を取得した後は、エンジン工場で組み上げられたエンジンの品質を最終的に保証する「確認主任者」としての業務も経験しました。また、ANAが新たに導入予定であったA380に搭載予定であるエンジンの整備技術を運航開始前に事前に把握し、社内の整備士へ知識・技量を伝承するため、海外のエンジン製造メーカーへ長期出張していたこともあります。その際は様々な年次の方と一緒に過ごし、製造メーカーが実施するトレーニングを受講しました。ANAの中には、技術的な観点でグローバルに業務にあたる機会が様々な形で存在します。
今となって振り返って見ると、興味をもって取り組んできた一つひとつのことが線となって繋がり、自身のキャリアの幅を広げてくれたと感じています。
Interview04
仕事は一人では完結しない。
だからこそ、仲間とともに達成していく。
社会人となりANAという会社に勤めるようになってから特に感じていることは、『一人でできることには限界がある』ということです。どんな仕事をするにしても協力は大切だと思いますが、特に航空機整備・エンジン整備の領域は、自分一人で仕事を完結させることはできず、職場の先輩や後輩と一緒に物事を進めることで高い運航品質を守ることができると思っています。だからこそ、一人の力ではどうにもならない仕事を、一緒に働く仲間とレバレッジを効かせて達成していくことに、私自身、大きなやりがいを感じています。
私が所属する生産管理チームは、航空機の運航(オペレーション)とエンジン整備の間をつなぐ役割を担っています。お客様が搭乗する運航便と非常に近いところで働いているので、些細なことにも真摯に向き合い、航空機の運航とエンジン整備の各現場を確実につなぐことが重要だと感じており、『エンジンのことについては自分たちが担っているんだ』という責任感をもって仕事をしています。フロントラインとの関わりが深いので。毎日フロントラインの職場に寄ってコミュニケーションをとっています。時には冗談も言い合ってリラックスするなど、チームは違っても和気あいあいとした雰囲気です。
Interview05
ANAには、お互いが助け合うように協力できる仲間がいる。
ANAでは、新入社員の頃から、先輩が後輩の面倒を見てくれる文化とその環境が整っています。特に私の周りでは公私問わず先輩が真摯に相談に乗ってくださっていました。現在もそのような関係がずっと続いているので職場の雰囲気はとても良いと感じています。
また、職場環境もお互いが助け合うように協力できていると感じており、今後も様々な背景を有する学生のみなさんが、ANAのエンジン整備の領域に興味をもって入社してきてくれたら、率直に嬉しく思います。ぜひ一緒に働きましょう!
キャリア
- 2012年5月
- ANA 整備センター部品事業室 原動機整備部
- 2023年4月
- ANA 整備センター部品事業室 原動機マネジメント部生産管理チーム