ANAグループの「安全の学び舎」

ANAグループ安全教育センター(ASEC) ANA Safety Education Center

ANAグループの全役職員が過去の事故の経験とヒューマンエラーについて学び、日々の行動に活かすための「安全の学び舎」として2007年1月に設立したANAグループ安全教育センター(ASEC : ANA Safety Education Center)。
「事故の悲惨さを体感する」「エラーの現実を体験する」「安全の維持を体得する」という3つのコンセプトに基づき、事故機体の展示や映像などを通じて安全への意識を高める教育施設です。
グループ社員だけでなく、航空安全に興味のある一般の方の見学も受け付けています。

ANAグループ安全教育センター(ASEC)

住所
東京都大田区下丸子4-23-3

見学のお申し込み
http://www.ana.co.jp/ana-info/ana/lounge/education/asec.html

ASECの施設紹介

前半では過去に起きた事故に向き合うことで安全堅持の重要性を再認識。
後半は事故が発生するメカニズムを知り、ヒューマンエラーの体感実習を通して、一人ひとりが「自分には何ができるか」を考えられるカリキュラムになっています。

Step1 導入ゾーン

事故機体の展示

事故機体の展示ASECの入口に置かれているのは1971年に起きた雫石衝突事故の残存機体。過去の事故と向き合い、二度と繰り返してはならないことを心に刻みます。

ガイダンスシアターでの導入映像

ガイダンスシアターでの導入映像ANAが体験した事故は、現在に受け継がれる安全思想の原点。事故当時の映像や対応にあたった社員へのインタビューなどを通じて、安全を保つ意味を再確認します。

Step2 事故の経験から学ぶ

さまざまな航空機事故

ANAおよび世界におけるさまざまな事故を、年表や写真、映像などを交えて紹介。事故に至った経緯だけでなく、その後の対応や改善についても知ることで、過去の経験を現在の安全運航にどう生かされているか・生かしていくかを学びます。

さまざまな航空機事故

Step3 「安全」こそ社会への責務

誰にでも起こるヒューマンエラー
誰にでも起こるヒューマンエラー

事故原因の約60%を占めるヒューマンエラー。人の目がいかに錯覚を起こすか、一点に集中することがいかに他への視野を狭くするかを体験します。

学習のまとめとして

最後に、日常業務の中で起こる小さなエラーが重なって事故につながる様子をシミュレートした映像を視聴。部門を問わず一人ひとりが安全をつくり、守っていくことの重要性を伝えます。

Message

安全を最優先する文化を醸成

ANAグループ安全教育センター センター長 大森 正勝

ANAグループ安全教育センター センター長
大森 正勝

私たちANAグループにとって安全は経営の基盤であり社会への責務です。安全を高めるためには、グループで働く一人ひとりが「ANAグループ安全理念」の価値観を共有し、積極的な姿勢と行動を積み重ねることが必要です。
安全教育センターでは、グループ全職員が過去の事故の経験やヒューマンエラーを体感し、安全を担う人づくりを通じて安全を最優先する文化の醸成に取り組んでいます。現在は2巡目の研修を実施中ですが、再訪する職員が新しい気づきによって安全に対する意識をさらに高めることができるように、教育・啓発の内容も見直しを行い、安全を高める取り組みを積み重ねていきたいと思います。

Column

きっかけは若手からの声

2005年度に若手のグランドスタッフから「『安全』が根付いた企業風土を醸成していくための教育施設が必要ではないか」という提案がなされました。安全運航を継続するほど、過去の事故は遠ざかっていきます。

きっかけは若手からの声

しかし、悲劇を二度と起こさないためにも、決してその記憶を風化させてはならない──若い世代から挙がったこの声に経営トップ(当時の山元峯生社長)が強く賛同し、それまでの安全教育から一歩踏み込んだ「学び舎」として設立されたのがASECです。