[1]概況 |
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当第1四半期のわが国経済は、東日本大震災の影響により厳しい状況にある中で、徐々に回復の動きがみられましたが、電力供給の制約や原子力災害、原油価格の高騰等により、先行きは不透明な状況となっております。 |
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震災の影響により、国内線・国際線ともに需要は大きく減退しましたが、需要喚起に努めるとともに、通期において300億円程度の緊急対策を展開し、収支へ与える影響を極小化しております。 |
これらの結果、当第1四半期の連結経営成績は営業収入が3,050億円、営業損失が81億円、経常損失は144億円、四半期純損失は84億円となりました。 |
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 ※1 前年同期との比較による増減率を示しています。 |
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 ※2 各事業における営業損益はセグメント利益または損失に該当します。 |
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[2]国内線旅客事業 |
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震災の影響による消費マインドの冷え込み等から、需要が大きく減退しましたが、ビジネス需要は4月を底に回復基調に転じ、6月にはほぼ前年並みの水準まで回復しております。 一方、プレジャー需要も4月を底に緩やかな回復傾向となっております。 |
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プレジャー需要の喚起を目的とした週末限定の新運賃「週末割引」を設定する等、足元の需要喚起を図るとともに、ANAマイレージクラブ会員向けに、片道(1区間)から特典航空券に交換できる制度を導入し、利便性の向上に努めました。 |
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定期便の一部減便や機材の小型化等を実施し、需給適合を進めるとともに、仙台、福島、 山形への臨時便を設定し震災後の復興支援に努めました。 |
結果として、国内線旅客収入は前期比6.2%減の89億円の減収となりました。 |
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[3]国際線旅客事業 |
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震災発生直後の1ヶ月間は需要が大きく減退しましたが、4月中旬頃から回復基調に転じました。ビジネス需要は回復が早かった一方、プレジャー需要の回復が遅く、とりわけ訪日需要は大きく減退しました。 |
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震災後の旅客動向に対応すべく、成田空港経由の北米・アジア間等での接続旅客や西日本での旅客の取込み、国外退避した外国人の復路需要の取込み等にて販売強化に努めるとともに、割引運賃の設定を強化する等、プレジャー需要の早期取込みに努めました。訪日需要に対しては、各地の政府・業界団体・メディアの視察旅行を積極的に誘致する等、訪日に対するイメージ回復に向けた活動を実施しました。 |
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成田=ソウル(仁川)線の運休、成田=北京線の減便、成田=上海(浦東)線の機材小型化等を実施し、需給適合を推進しました。また、6月19日より成田=成都線を新規開設し、 新規需要の創出に努めました。 |
結果として、国際線旅客収入は前期比8.0%増の51億円の増収となりました。 |
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[4]貨物事業 |
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国内線貨物は、震災の影響による北海道路線を中心に陸送から代替需要が発生したこと等により、輸送重量は前年同期を上回りました。 |
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国際線貨物は、震災による自動車部品等のサプライチェーンへの影響により、航空貨物輸送全般の需要減退が懸念されましたが、緊急性の高い医療品・水等の生活物資、タバコ関連物資、部品の在庫転送等の需要が高まり、輸送重量は前年同期を上回りました。 |
結果として、国内線貨物収入は前期比4.6%増の3億円の増収、国際線貨物収入は前期比18.1%増の36億円の増収となりました。 |
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