• 和歌山

湯浅重要伝統的建造物群保存地区

「和食」に欠かせない醤油発祥の地で楽しむ歴史的景観をめぐる町歩き

熊野古道の宿場町として古くから栄えた和歌山県の湯浅町。醤油醸造の発祥の地としても知られるこの町は、歴史を感じさせる風情ある町屋や土蔵が軒を連ね、趣のある雰囲気を醸し出しています。2006年には国の重要伝統的建造物群保存地区にも選定され、醤油醸造など商工業を中心に発展した湯浅の歴史的景観が今に伝えられています。

醤油醸造の歴史に触れながら、湯浅のまち歩きを楽しむ

国の重要伝統的建造物群保存地区である東西約400メートル、南北約280メートルのエリアには、1800年代の家々や今も現役の醤油蔵などが建ち並んでいます。町家を活用した一棟貸しの宿やカフェ、醤油造りが学べる資料館、公衆浴場として使われていた甚風呂(じんぶろ)などが次々と現れ、見どころが尽きません。白壁の土蔵、格子戸や虫籠窓(むしこまど)など、当時の雰囲気を感じさせてくれる様々な意匠が、町歩きを一層楽しくしてくれます。

醤油づくり体験や醤油ソフトクリームを味わう

湯浅醤油有限会社は、杉樽を使った昔ながらの製法で国産原料にこだわり醤油づくりをしています。ここでは、工場見学だけでなく、樽の中のもろみをかき混ぜる「かい入れ」や、ペットボトルを使った「マイ醤油づくり」を体験できます。併設されている蔵カフェの人気メニューは醤油ソフトクリーム。海南市にある黒沢牧場の搾りたてミルクに湯浅醤油を混ぜ、香ばしいキャラメルのような味です。

醤油の起源といわれている金山寺味噌

湯浅町の特産物のひとつ、金山寺味噌は、醤油のルーツと言われています。米、大豆、麦の穀物原料に麹と塩を加え、ウリやナス、ショウガ、シソなどの野菜を漬け込み熟成させて作ります。調味料としてではなく、おかずや酒の肴として食べる「なめ味噌」と呼ばれるもの。13世紀の高僧、覚心(かくしん)が宋での修行から帰国する際に金山寺味噌の醸造方法を持ちかえり、その製造過程から醤油が生み出されたといわれています。

金山寺味噌が伝わった場所 興国寺

宋での修行の後、金山寺味噌を持ち帰った覚心は、湯浅町の南西にある由良町(ゆらちょう)の興国寺(こうこくじ)に招かれ、寺を発展させます。興国寺は、金山寺味噌と尺八が日本へ伝来した地といわれ、また、天狗が一夜にして寺を再建したという伝説から「天狗の寺」としても知られています。金山寺味噌は、その後、湯浅やその他の地域に伝えられ、桶に溜まった液汁から生み出された醤油は、ここから全国に伝わっていきました。

観光地詳細

名称 湯浅重要伝統的建造物群保存地区
Webサイト http://www.yuasa-kankokyokai.com/別ウィンドウで開きます。外部サイトの場合はアクセシビリティガイドラインに対応していない可能性があります。
所在地 和歌山県有田郡湯浅町湯浅37(重要伝統的建造物群保存地区内 岡正)
アクセス JR紀勢本線湯浅駅から徒歩で約15分
湯浅御坊道路湯浅ICから車で約5分
(重要伝統的建造物群保存地区)
お問い合わせ先 TEL: 0737-22-3133(一般社団法人 湯浅観光まちづくり推進機構)

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