農園プロジェクト レモン農園を通じた広島の地域活性化プロジェクト

ANAグループのANAあきんど広島支店が地域と一緒に取り組むANA「農園プロジェクト」についてご紹介いたします。

このプロジェクトは、ANAあきんどが地域と共創し、農業を通じた地域活性化と新たな価値創造を目指す取り組みです。広島支店では、広島県産レモンに着目し、農家の方々と連携しながら商品開発や収穫体験ツアーを実施してきました。さまざまな社会課題の解決に挑戦しながら、ANAグループだからこそ実現できる発信力で地域の農業と消費者をつなぐ架け橋となることを目指しています。ANA「農園プロジェクト」を通じて、食と観光を軸にした持続可能な地域づくりに貢献していきます。

農業・林業・漁業といった第一産業においては「担い手の確保」が大きな課題となっています。地域のこのような課題を解決するため、広島県三原市で町づくり事業を行っている「合同会社平本商店」と連携してレモンを中心とした第一次産業活性化と地域活性化に向けた取り組みを行っています。

担当者のANAあきんど広島支店 引野さんにプロジェクトに込めた想いをうかがいました。

一番やりがいを感じたのは、自分たちが試行錯誤してきた商品が形になった瞬間です。開発の過程では製造会社探しや試作の繰り返しなど苦労も多くありましたが、その分、完成品を手にしたときの喜びは大きなものでした。そして実際にお客様から「美味しい」という声をいただけたとき、自分たちの想いが届いたのだと実感し、大きな励みになりました。広島県産レモンの果皮酢を使ったマヨネーズは珍しく、広島を訪れた方のお土産としても広がっていくことを願っています。

商品の魅力をどう伝えるかを工夫しながら、ポスターやチラシ、ラベルといった販促ツールを一つずつ手作りで形にしていきました。平本商店様と打ち合わせを重ね、デザインや表現方法を試行錯誤しながら進めたことで、限られた条件の中で知恵を出し合い形にできたことは、今振り返ると苦労以上に良い経験になったと思います。

広島県産レモンは国内シェア約50％を誇りますが、市場では輸入品が約80％を占めています。だからこそ、このツアーを通じて国産レモンならではのフレッシュな美味しさを伝え、消費拡大につなげたいと考えました。特に嬉しかったのは、参加者の約半数が県外から訪れてくださったことです。収穫体験をきっかけに広島を旅行されたご家族もいらっしゃり、広島を知っていただく機会となったことが、とても嬉しかったです。

食品会社や飲食店の方からは「なぜANAがこんな事業を？」と驚かれることもありました。しかしその一方で、皆様からはノウハウや知見をとても優しく丁寧に教えていただき、商品開発の進め方や地域の特性を活かす視点など、貴重な学びを得ることができました。だからこそ、いただいたご支援に応える意味でも地域を盛り上げる形で恩返しをしていきたいと考えています。

今後は、広島県産レモンの魅力をより多くの方に届けるために、商品展開をさらに広げていきたいと考えています。現在、レモンシロップは県内の飲食店を中心に取り扱いをしていますが、今後は販路を全国へ拡大し、より多くのお客様に楽しんでいただけるよう取り組んでいきます。また、マヨネーズについては家庭向けだけでなく、飲食店で活用いただける業務用スタイルにも挑戦し、販売の幅を広げたいと思っています。さらに、レモンの収穫体験ツアーを通じて広島に来訪いただく方を増やし、その後も広島への関心や関わりが続くような仕組みづくりを目指しています。私たちの取り組みをきっかけにレモン農家への興味や関心を持っていただけたら嬉しいです。そして、広島県産レモンの美味しさと、皮まで安心して食べられる価値を全国へ、そして海外へ発信していきたいと考えています。ANA「農園プロジェクト」を通じて、地域経済の活性化や観光振興につながる活動を続け、広島を訪れるきっかけや地域の魅力を実感していただける機会を生み出していきたいです。