9月16日 予選ラウンド2日目 レポート

9月16日予選ラウンド2日目レポート

予選2日目 ― 総評 ―

天候:晴れ、気温:23.8℃、風向:南、風速:3.4m、ギャラリー数:3,285人

第44回予選ラウンド終了。
石川遼選手は12アンダーで首位、65名が予選を通過!

 ANAオープンゴルフトーナメント第2ラウンドは、アウトスタート7時5分、インスタート7時スタートで始まりました。

 爽やかな秋空の中行われた2日目、首位で折り返したのはディフェンディングチャンピオンの石川遼選手。トップでスタートした第2ラウンドも、前半から3連続バーディを含む快調なスタートで、6バーディ3ボギーの69ストローク。通算12アンダーまでスコアを押し上げ首位をキープしました。1打差の2位には本日5つスコアを伸ばしたB・ジョーンズ選手、さらに1打差の3位に片岡大育選手、4位タイにはこちらもホストプロの池田勇太選手をはじめ6名が並ぶ混戦となっています。

Position Score Player Total
1 -12 石川 遼 132
2 -11 B・ジョーンズ 133
3 -10 片岡 大育 134

 ここまでの2日目を終わって、1アンダー143ストローク59位タイまでの総勢65名が予選を通過。明日から始まる決勝ラウンドに進出しました。

 明日の決勝ラウンド第1日は、首位を走る石川遼選手の25回目の誕生日。自身の誕生日にスコアを伸ばし連覇へ向け王手をかけるか。そうはさせまいと追う選手達が巻き返すのか。ムービングサタデーの各選手の戦いが大いに注目されます。

予選2日目
― 選手コメント ―

石川 遼選手 12アンダー(1位)2R 69

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──今日のラウンドを振り返っていかがでしたか?

10番でドライバーのミスからちょっとちぐはぐになりました。セカンドはすごくいいかなと思ったけどフライヤーしてしまい、フックがかからずに飛んでしまったので。自分の想定している範囲外のミスだったので、そのドタバタを取り返すのに時間がかかってしまいました。後半の方が風も吹いて難しいコンディションだったので、それもあってなかなか取り返せなかったです。できれば後半もパープレーに戻せればよかったですけど、簡単にプレーをさせてもらえなかったですね。

──16番のパットは読みと合わなかったのでしょうか?

2メートルぐらいのスライスラインで、しっかり打てなかったです。

──前半はパッティングがよかったですが、後半はいかがでしたか?

後半はちょっとショート目というか、16番、17番は打ててない感じがあり、タイミングの合っていないパッティングも2、3回ありました。でも、全体的にリズムよく打てていると思います。

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──ドライバーは昨日と比べていかがでですか?

何回か左にいく感じがありましたけど、自分にとってはそれほど嫌なミスではないです。右にプッシュアウトするミスよりも、まだ体の中に収まっている感じはするので、ドライバーは昨日よりもよいショットがありました。12番、18番もよかったです。まだ自信をもって打ってる感じではないのが課題だと思います。

──前半は昨日よりアゲンストで距離が残ったイメージがありますが?

特に1番は昨日と全然違うホールでした。10番も昨日とは風が違いましたね。朝のスタートだったので風がそんなになかったんですけど、昨日は少しフォローだったのが今日は逆でアゲンストでした。天候が目まぐるしく変わるので、16番がアゲンストになると結構難しいと思います。

──その中で気をつけた点は?

どれだけ風が吹いても、それをうまく使ってプレーすることですね。一番大事なのは信じることなので風が弱くても強くても、自分が決めた距離をちゃんと打つ。あとは風に運んでもらうことができれば、こういう風でも全然怖くないです。

──今日はそれができましたか?

そんなに悪くはなかったと思います。ただ、13番のセカンドと、16番のティーショットの2つが少しもったいなかったですね、風がいきなり吹いてきたので。10番は林から、11番は長いクラブで横風、13番で初めてウェッジを持ってティを狙うときに風を意識しなきゃいけないと思い、ちょっとリズムが崩れました。信じ切れていなかった。16番は自分のミスですけど、クラブのジャッジに迷いすぎてよいリズムでスイングができなかったです。こういうところがよいリズムでプレーできなかった要因だと思います。

──何番で悩んでいたのですか?

最初は7番を持っていましたが、ピンまで170ヤードあって、かなりアゲンストで、ピンが奥でこぼしたくないと考えてしまって。さすがに7番だとよいショットを打っても弱いと思い、6番で打った方がいいかなと。そこで7番のイメージを出しまくっていたので、本当は6番に変えたらもう一度同じぐらい時間を取らなければいけなかった。けど、自分の持っている時間の中で決めなければいけなかったので、7番から6番に変えた分、スイングが変わってしまったと思います。

──6番に持ち替えたことでリズムが悪くなった?

スイングのリズム自体が悪かったし、始動からインパクト、フォローまで全部悪かったので。本当に完璧なミスショットでした。

──明日からの目標を聞かせてください

今日の後半のプレーは「こういうときもあるかな」程度でしか思ってないですけど、しっかり修正すべきところは修正をしたいです。自分のやるべきことができていれば、12アンダーというスコアではなかったので、そこは非常に反省すべき点がたくさんあると思います。明日からもう一度気持ちを切り替えてやるしかないです。特別何かがすごく悪くなったわけではないのですが、自分にとって想定外の1打があるだけで崩れていくのがゴルフの難しいところだなと。林の中は何があるかわからないので昨日からリカバリーはしてきたんですけど、10番みたいにすごくよい感触でセカンドが打ててもどう飛び出していくかは100%予測がつかないところもあります。また、12番で1メートルぐらいのフックラインをはずしたことに関しては完全に自分のミスだと思います。今までの27ホールをやってきて、その中で10番、11番、12番は別人の感じになりました。でも、ゴルフってそういうもんじゃないかなと思ってもいます。あそこで怖がって縮こまってしまうとズルズルいってしまうので、そこから14番でよいバーディーを取れたのも簡単ではなかったです。自分にとって苦しい9ホールでしたけど、粘ることはできました。結構苦しいラウンドだったので、もう一度修正すべきところは修正して、明日からまたどんどん攻めていきたいと思います。

──明日誕生日を迎えます。24歳と25歳は違いますか?

変わらないですね。もう、そこまでうれしくないです。この1年が本当に早いなと思います。2月から7月まで試合に出ていなくて、7月から8月で1ヶ月空いて。これだけ試合に出なかった1年も初めてだと思うし、ゴルフをやらなかった期間が長いのも、ゴルフクラブを握ってから初めてなので、そういう意味では色んなことがあった1年だったと思います。25歳はマンシングウェアで優勝してからちょうど10年です。この10年間の最初の6年は日本でやって、ここまでトータルで14勝、ここからの10年がプロゴルファーとして一番の大きな、大切な10年だと思います。これまでの10年をしっかりと糧にして、これからの10年につなげていきたいと思うし、それは心技体すべての部分だと思います。メンタルひとつで目の前の1打はどうにでもなると学びました。この10年で世界中のどの選手よりもたくさんの経験をしていると思います。これからの10年は一区切りというか、大きなスパンで見ればこの10年でマックスまで成し遂げたい。自分の思いや夢を成し遂げたい気持ちがあります。

──マックスのイメージとは?

ずっと自分が掲げているのは、メジャーで優勝することです。優勝したらそこでマックスかと言われたらそれは違うと思いますけど、そのレベルまでいくことはもちろんマックスだと思うし、やっぱり世界のトップで争いたいというのが自分の夢ですね。もちろん、10年後じゃなくてもよいですけど。
16歳でプロになり、他の選手よりも平均で10年ぐらいプロ転向が早いわけです。ゴルファーとしてのピークはよく30歳~35歳とかいわれますけど、かといってピークが10年早くきたり、終わったりするのかといえばそれは違うと思います。35歳を越えたらそこから落ちていくとは誰も思っていません。常に毎日少しでもうまくなるという気持ちを持ち続けて、それが10年間続けられても世界の何位にいると保障される世界でもない。あくまで目標や夢をもって、自分のやっていることを信じてこれからもやっていきたいなと思います。
一人のゴルファーとして50歳になっても300ヤード飛ばせる体と技術があれば、35歳のときより50歳の方がよいプレーヤーになっている可能性は大きいと思います。それがすべてではないのがゴルフなので、毎日自分は去年の自分より、昨日の自分よりうまくなっていると思い続けていつまでも探究心を持ってやっていくと思います。それがゴルフをやっていてなによりも楽しいところですね。

──どこからアメリカに行かれますか?

PGAツアーはマレーシアで試合出場が決まったので、日本オープンが終わり次第マレーシアに移動して戦うまでは決まっています。次の週からはもちろんアメリカでHSBCの裏でPGAツアーがあるので、それに出るのか出ないのかはまだ決めてない段階です。

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B・ジョーンズ選手 11アンダー(2位)2R 67

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──今日のゴルフはいかがでしたか?

ヒサシブリネ(日本語で)。
今日はファンタスティックなゴルフだったと思います。昨日もよかったけど、今日5アンダーというスコアでまわれたのは貴重でした。ショートパットをはずしたりと、もったいないところもあったんですけど、ここ1カ月くらいはゴルフの調子がよくなってきています。パットは完璧ではないんだけど、ショットは調子いいですね。

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──手首を怪我して苦しい時もありましたか?

そうですね。ちょうど3年前に、ここで手首を怪我したので、ある意味思い出もあります。調子がよくてもスコアに反映されなかったり、ストレスがたまるときもあったけど、今はポジティブに考えています。

──北海道でプレーすることはどうですか?

好きだし、コースもすばらしいですけど、今週は自分のゴルフを組み立てることだけを心がけたいです。プライベートなことでラウンド中にイライラしたりしたこともあったけど、最近はハッピーなゴルフでリラックスというか我慢ができています。

──2日目が終わって久しぶりの優勝争いですね

この位置にいるということは非常にうれしいです。優勝ができなかったとしても、まだ秋も7~8試合あるし自信も戻ってくると思います。まずは、明日優勝争いができる位置にもっていくことが大事だと思います。

──サンクロレラクラシックなど、石川選手との優勝争いの印象がありますが?

彼とまわるのは楽しいし、日本でもトッププレーヤーの一人だと思います。皆さんはサンクロレラを思い出すかもしれないし、ああいう一騎打ちは楽しいけど、おたがいにいいゴルフをして刺激になればいいと思います。

片岡 大育選手 10アンダー(3位)2R 68

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──今日はいかがでしたか?

遼君が突っ走ってたので、必死についていこうと思ってやってました。終盤の15番、16番のボギーが痛かったですね。15番は思ったよりスライスしてカップに蹴られたのでミスではなかったけど、16番はティーショットが悔やまれますね。

──12番のセカンドで240ヤード飛ばし、イーグルを取りました。

ちょっと左につかまったけど、風が左からかえってきて、傾斜も左からだったのでラッキーでしたね。

──18番のバーディーはいかがでしたか?

最高のライン。真っ直ぐの上り2メートルでした。

──ショットの調子はどうですか?

ドライバーも調整して、1回クラフトマンさんにシャフト抜き差ししてもらって、すごくよくなりました。フェースが左に向いてて、真っ直ぐに差し替えてもらったらめちゃくちゃよくなりました。

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──いつ調整したのですか?

火曜日です。シャフトは変えてないです。ドライバーは曲がらない感じになったし、フジサンケイではけっこう左に曲がってて気持ち悪かったけど、おかげで真っ直ぐになってフィーリングも良い感じです。ドライバーはもう大丈夫です。

──例年より遅めのグリーンですね。

毛先が長く感じて、芝目がきいてて読みづらい。でもそこそこ入ってくれてるので、そんなに気にすることはないです。

──良い位置で、決勝ラウンドを迎えますね

明日からも遼君ビシビシくると思うし、ミスしないようにしてバーディーをしっかり取っていきたいですね。

──遼君と2日間回ってみていかがですか?

やっぱりうまいです。ドライバー曲がってなくて調子よさそう。曲がって林に入れても、林からのリカバリーが異常にうまい。乗せるどころかバーディーチャンスにくるのですごいですね。

──去年は最終日に一緒の組でまわりましたね。

あの時と同じような感じです。ぼくのゴルフとまったく違いますね。しっかりついていけるように頑張ります。

──違うタイプのゴルフだとやりづらさはありますか?

違い過ぎて張り合うことがありませんね。ティーショット負けないぞとかないので、逆に自分のプレーに徹しやすいです。前週よりもドライバーがいい感じなので自分なりに楽しみです。早く1勝したいですね。
自分がやるべきことをしっかりやって、結果はあとからついてくると思うので、自分のプレーに徹して頑張ります。

池田 勇太選手 9アンダー(4位タイ)2R 70

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──あと1つ2つ伸ばせそうでしたか?

う~ん、何ともいえない感じですね。いいようがない平凡なゴルフでした。

──それはショットですか?

ショットもパターも全部ですね。

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──風の影響もありましたか?

後半は結構ありましたね。

──迷いもありましたか?

迷いはしなかったですね。

──グリーンはどうでしたか?

変な感じでしたね。荒れていたので遅いのもわかりました。ただきれいだから早いかなと思ったらグリーンのスピードが上がってないので、強くは打てないです。

──これだけ遅い輪厚は珍しいですか?

最近は遅めだと思いますよ。ゴルフ場の方も、自分が優勝した年がピークだと言ってましたからね。

──そのイメージが強いですか?

表面がきれいで色もいいので、それに合わせて打つじゃないですか。

──まずは決勝ラウンドですね。

そうですね。明日どれだけ差を縮められるかだと思います。明日は明日で、組合せも変わり、気持ち新たにやっていきたいです。