9月17日 決勝ラウンド1日目 レポート

9月17日決勝ラウンド1日目レポート

決勝1日目 ― 総評 ―

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第44回決勝ラウンド開始
首位はB・ジョーンズ選手
石川遼選手は4位タイ

 ANAオープンゴルフトーナメントも本日から決勝ラウンドに突入し、予選を通過した65名の選手が定刻のアウト8時10分、イン8時25分にスタートしました。

Position Score Player Total
1 -16 B・ジョーンズ 200
2 -14 片岡 大育 202
3 -13 今平 周吾 203

 この日、25歳の誕生日を迎えたディフェンディングチャンピオンの石川遼選手はスコアを伸ばせず、12アンダーの4位タイに後退。一方、1打差の2位からスタートしたB・ジョーンズ選手がスコアを5つ伸ばし、16アンダーで単独首位に踊り出ました。2打差には前日3位の片岡大育選手がつけています。

 首位のB・ジョーンズ選手は、「今週はフロントナインでよいスコアが出ているから、このままいけるように頑張る」とツアー通算14勝目へ向けて一歩抜け出しました。2位で追う片岡選手は最終ホールに痛恨のダブルボギーをたたいたものの、それ以外は文句なしのゴルフ。片岡選手自身も「全体としてショットの調子はよくなっている。最低でも明日5アンダーは出さないと優勝はできないと思うけど、まだチャンスはある」と、優勝へ自信をのぞかせます。もう一人のホストプロである池田勇太選手は首位と4打差の4位タイ、最終日はツアーで4度目となる同組で逆転優勝を狙います。

 このままB・ジョーンズ選手が首位を走り優勝するのか、それとも片岡選手や今平選手、池田選手、石川選手など、追いかける選手たちの逆転優勝があるのか。今年のANAオープンもあと1日。最後まで目を離せない優勝争いにご注目ください。

決勝1日目
― 選手コメント ―

B・ジョーンズ選手 16アンダー(1位)3R 67

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──単独首位です、今日の調子はいかがでしたか?

今日のペアリングは最高だったよ、リラックスしてプレーできた。いくつか惜しい場面はあったけど、今日の5アンダーにはとても満足している。昨日も言ったようにここ1ヶ月で自分のゴルフがよくなってきているから、よい終わり方ができるのでは。

──いよいよ最終日ですね

明日は若い選手2人とプレーするからお父さんみたいだね(笑)。彼らより経験があるから明日は緊張すると思うけど、うまくコントロールして自分のゴルフができたらいいと思う。今週はフロント9でよいスコアが出ているから、このままいけるように頑張るけど、スコアのことはあまり考えていない。それよりも今夜はオーストラリアで20年に一度のラグビーのビッグマッチがあるから、そっちが気になるよ(笑)。

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片岡 大育選手 14アンダー(2位)3R 68

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──最終ホールでダブルボギーでしたが2位に浮上ですね?

最後、終わらないかと思いましたね(笑)

(木の間は)めちゃくちゃ狭い感じではなかったけど、少し右に開いていて、いけるかなと思ったけど木に当たってしまって。3打目のラフは深いラフに寝ている感じでボールが沈んでいた。結構かんでいたので、セミラフまでしかいかなかった。最後はもったいなかったですね。

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──いよいよ最終日です

まだ2打差だし、最後よくダボで上がれたと思う。ダボパットはくだりの切れるフックラインで1メートルくらい。あれが入るのと入らないのとでは違ってくるし、明日につながったと思います。よく入ってくれた。

──調子はいかがですか?

全体としてショットの調子はよくなっている。とにかく明日は今日のようなスタートを切って、ビッグスコアを出せるように集中するだけです。明日はハマるゴルフをしないと勝てない。最低でも5アンダーとか6、7アンダーとか出さないと。ブレンダン(ジョーンズ選手)は飛ぶし、パー5もきっちり取ってくるでしょうから。自分としてはパー4とかパー5でバーディを狙って、チャンスで決めてビッグスコアを出したい。まだチャンスはあると思います。

今平 周吾選手 13アンダー(3位)3R 68

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──ナイスカムバックでした

出だし、ちょっと悪かったですね。

──3パットがありました

昨日より速く感じましたね。カップの奥がくだってたので、ファーストパットをオーバーして返しも入りませんでした。

──立ち直りはいかがでしたか?

去年も2日目まではよかったけど、3日目4日目で崩れた。今年は去年よりよい成績で終わりたいと思い、気合いが入りました。アイアンが良かったです。

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──去年の3日目、4日目で悪かったところとは?/p>

出だしが悪く風も強かったので諦めてた部分がありましたね。今年は絶対そういうことをしないように心がけたらよい成績になりました。

──体調はどうですか?

今日は大丈夫でした。

──17番はセカンドで手を離していました。

ちょっと左にいったので、木があって越えないかなと思った。でも、越えてくれたのでよかったです。

──ナイスショットの感覚はありましたか?

当たりはよかったので、そこの木さえ越えてくれれば。

──最終ホールの3打目のアプローチはよいショットでしたね

アプローチは寄せようと思って。入れにいくよりジャストタッチで、あまり奥にいくとくだりが早いのでジャストタッチの気持ちで入れました。

──最終組は意識しますか?

あんまり(笑)

──明日

トップの人次第ですけど、前半後半アンダーパーでまわれればチャンスはあると思います。

──優勝は強く意識してプレーしますか?

あまり意識はしないです。あまりあり過ぎてもよくないかなと思って。

石川 遼選手 12アンダー(4位タイ)3R 72

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──ストレスの溜まる1日でしたか?

今日は本当にひどかったです。特にアイアンです。ドライバーは2回ぐらいひどいショットがあったんですけど、それ以上にアイアンでピンを狙うショットが全然うまくいかなかった。非常に苦しかったです。

──朝の感触はいかがでしたか?

そんなに悪くはなかったんですけど、起きたときちょっと体が重い感じはありました。でも朝はよいスタートを切れたので、ケアとかトレーニングでそういった重さは取り除いてスタートできたとは思います。4番のダブルボギーがメンタル的にも響きました。左からのアゲンストでドライバーだったんですけど、自分が課題としている風のなかでうまくいかなくて。それを修正しかけたところでまた一発出て、そこから頑張って修正してって感じでした。ああいうのは1日1回でも出てはいけないショットなので、1回出るとリズムがくるってくるなと。今日はドライバーから崩れていった感じです。

──4番のセカンドは最初から木を狙う選択だった?

葉っぱが目の前にあったんですけど、葉っぱに当たる分には問題ないと思っていました。その先の木の上をいってそこからフックをかけようとしたら、フライヤーしてしまい右の奥にいきました。枯葉などが挟まってフライヤーしたんだと思います。グリーンに乗せたいと思っていたので、あれは自分のジャッジミスかなと思います。

──グリーン奥からの3打目も、イメージとしてはラフにワンクッションさせる狙いでしたか?

ロブショットという選択もあったんですけど、下がかなり硬く土もあって、ボールの下にフェースが入る隙間がありませんでした。ロブをしにいってトップしてしまうと、またトラブルになってしまうと思ってワンクッションさせました。右に出て跳ねてバンカーに入ったのは本来なら想定内のことですけど、取り返そうとして完璧ばかり目指してしまいましたね。「オーバーして奥のカラーから2パットでボギー」と割り切れてればもう少し違うショットになったと思います。パーを取りにいったのはありました。その代償だったかなと思います。

──グリーン上はいかがでしたか?

上がり4、5ホールはいい感じでした。自分的には悪い感じで打っているとは思いませんでしたけど、安定はしていなかったと思います。特にリズムですね。読みや打ち方より、リズムが一定じゃない分スピード感を合わせることが苦労したというか、合わなかったです。前半は打ち方がバラバラでした。リズムがバラバラだったので、距離感もなかなか合わなかった。全体的にオーバーオーバーという感じでした。

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──クロスハンドに戻した狙いはなんでしょう?

常に順手も並行して練習はしていて、14~16番は順手で打ったんですけど、順手の方がよいストロークができていると感じました。順手の方が一体感が持てていたので15番でよいパットを決められて、17番はまたクロスハンドに戻してよい感じに戻りました。全体的によくなかったですね。

──クロスハンドと順手の使い分けはどうされていますか?

結構考えてやっています。まだまだクロスハンドの方が、自分ではフェースとボールがくっついている時間が長く感じます。順手でそれ以上のよいストロークができれば順手に変えてやっていきたいんですけど。一番よいストロークができているのがクロスハンドで、それが今日はくっつききれていないというか、出だしからインパクトのタイミングがずれていると感じました。順手の方が一体感があると思い戻して、ちょっとタイミングがよくなったので17、18番はクロスハンドに戻しました。

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──明日に向けて目標を教えてください

追いかける中で、2連続・3連続バーディを1回や2回必要かなと思います。今日はブレンダン(ジョーンズ選手)が非常に安定したプレーをしていました。今まで見てきている中で、一番体がきれているように見えたので、なかなか手強い。今週は球筋が今まで見てきたのとはちょっと違う感じで、すごいキレがあってよいゴルフだなと思いました。昨日終わって20アンダーにいかないと優勝はないと思っていたので、そこに届かなければ勝てない気持ちではいます。明日3連続バーディなどができれば、チャンスはあると思います。そのためには修正しなきゃいけないところがたくさんありますし、そのためにやるべきことが目の前にたくさんありますね。

──4番ホールでは、出す選択はなかったのですか?

なかったですね。目の前の葉っぱに当たっても、番手をピッチングにすればグリーンにのっていたので、番手のジャッジミスです。アゲンストがかなり強かったので、9番で150ヤードぐらい打てばアゲンストとぶつかって140ぐらいだと思っていました。それがフライヤーしてしまい、まったく横風の影響を受けずに飛んでしまった感じです。欲をかいて9番を選んでしまいました。左に出すのも右に出すのも難しいですから、グリーンまわりまでいってくれれば、横に出すよりは高い確率でパーを取れたと思います。
17番では下がちょっとぬかっていた分、思い切ってボールの下にクラブを入れていけたので、バンカーショットっぽくロブショットを打ちました。ただ、4番は下がかなり硬く乾いていて、本当に良いショットをしても奥15~16メートルだろうと思い、だったら手前のラフでもよいからギリギリを狙っていこうと思っていました。

──25歳の初めの日はまずまずでしたか?

どん底ですね。このゴルフを1年間続けていたら、まったく意味のないゴルフをしてしまいます。

──明日、挽回ですね

どん底と言いましたけど、もっと悪くならないようにしないといけないです。やるべきことはわかっています。今日は4番のショットからリズムが崩れてしまいました。取り返しのつかないことをした、この試合を終わらせたというわけではないので、気持ちを切り替えていきたいと思います。しっかり休んで明日リフレッシュしたよい状態でプレーできれば、まだまだわからないと思うので頑張りたいです。