生物多様性に関する有識者との対話
2023年度の主な活動
生物多様性に関する有識者との対話
ANAグループはサステナビリティに関する幅広い知識と経験をもつ国際⾊豊かなコンサルタントであるERMグループ日本法人のイー・アール・エム日本と、航空運送事業と生物多様性の関わりについて意見交換を行いました。
最初にANAグループの生物多様性保全の取り組みとIATAなど業界における生物多様性にかかわる動きを紹介し、その後航空セクターとして必要な視点や具体的な取り組みについて意見交換を行いました。

テーマ:「航空事業と生物多様性の関わり」について
日程:2024年2月27日(火)
有識者
- 日比 保史氏(イー・アール・エム日本株式会社 コンサルティングパートナー)
- 佐伯 栞氏(イー・アール・エム日本株式会社 コンサルティングアソシエイト)
ANAホールディングス株式会社
宮田 千夏子(執行役員 サステナビリティ推進部長)ほか
いただいた主なご示唆
- 品質の高いSAF(Sustainable Aviation Fuel=持続可能な航空燃料)とカーボンクレジットをそれぞれ選定して使用することが、サプライチェーン全体の持続可能性向上に貢献すると同時に、生物多様性に対するプラス影響をもたらす
- CO2排出量削減の効果のみならず、その取り組みが自然や人権に与える影響のトレードオフに注意が必要である
- 航空運送を中心とした事業が直接的に生物多様性に依存またはインパクトを与えるケース(例:急襲外来種の拡散防止や野生動物の違法取引防止、フードロス・廃棄物の削減等)などの対策に加えて、間接的に生物多様性に依存または影響を及ぼすケース(例:航空機の運航に伴う騒音などが空港周辺の生態系に及ぼす影響等)等のANAグループだけでは解決が困難な課題についても分析・認識することが重要である
TNFD提言への早期賛同ならびにこれに沿った情報開示が企業価値の向上につながる機会となる。
生物多様性保全に貢献できる航空業界ならではの活動として、地域創生やサステナブルなツーリズムを通じてネイチャーポジティブの実現につながることを認識する場となった。
ANAグループは今回のダイアログを通じて得られた知見を生かして、自らの事業における生物多様性への 依存とインパクト、リスク・機会の特定・評価・管理を行い開示するとともに、ネイチャーポジティプ実現に貢献してまいります。