CONVERSATION4
貨物・物流
ANA人事部 ANA人財大学
業務推進・採用チーム
マネジャー
道下 和隆
2020年2月入社
ANA Cargo 出向
グローバルマーケティング部門
グローバルマーケティング部
マーケティング企画課
マネジャー
高橋 祐太
2023年11月入社
ANA Cargo 出向
グローバルセールス部門
日本統括室 日本統括室東京販売支店
山村 聡
2020年・2023年にANAにキャリア入社し、
現在、貨物・物流部門で働いている2名の社員にお話を伺います。
Chapter01
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道下 和隆(以下:道下)
高橋さん、山村さん、お久しぶりです。
よろしくお願いします。早速ですが、入社後~現在の仕事内容を教えてください。
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高橋 祐太(以下:高橋)
2020年4月からの1年間は「ANA Cargo 羽田国際ウェアハウスオペレーションセンター 貨物サービス部」にて、上屋オペレーションのカイゼンや品質KPIの導入に従事しました。その後、2021年4月からは現在所属する「グローバルマーケティング部」に異動し、お客様に選んでいただくための航空貨物オペレーションの仕組み作りに注力しています。
「グローバルマーケティング部」での主な業務は3つあります。
1つ目は、航空貨物のマーケティング活動(顧客ニーズの把握や市場調査・分析)です。具体的には、各産業の動向を分析し、顧客である貨物代理店や荷主、関連団体などから情報を収集。これらのデータを貨物事業における販売・マーケティング戦略策定の重要な材料としています。
2つ目が、航空貨物のオペレーション商品・サービスの開発・改良です。マーケティング活動で得た情報に基づき、特殊商材(直近では自動車、半導体、生鮮等を担当)の更なる取り扱い拡大のため、新たな貨物サービスの企画及びラインナップ拡充を含めた既存商品の改良、国際品質認証取得、対外PR強化(HP、業界媒体への広告、販売ツールの開発)などを進めています。
最後が、新規領域参入に向けた組織横断でのプロジェクト企画・推進です。ANAがこれまで参入できなかった領域に参入し、組織横断でお客様に選んでもらうための仕組み作り・スキーム構築を進め、案件獲得と輸送完遂につなげてきました。ANAグループの英知を結集して、中長期的な視点で貨物オペレーションの仕組みを整備していくというダイナミックな仕事です。直近ではリチウム電池輸送の仕組み作りに注力しています。
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山村 聡(以下:山村)
私は2024年1月より「ANA Cargo」に出向し、最初の半年間は「成田ウェアハウスオペレーションセンター 貨物サービス部」に所属していました。同年7月からは「日本統括室 東京販売支店」に異動し、現在に至ります。
主な業務は3つあります。まず、国際貨物の営業です。旅客機・貨物機を含む自社便や提携便を活用し、日々の顧客訪問や料金交渉、社内調整を通じて貨物売上の最大化を目指しています。既存顧客への対応が中心ですが、常に広い視野を持ち、市況にアンテナを張ることで、お客様の多様なニーズに応えるよう努めています。
次に、精算業務も重要な役割です。正確かつ確実な精算処理を行うことで、法令順守はもちろんのこと、お客様との不要なトラブルを未然に防いでいます。
そして3つ目は、お客様との関係構築において必須となる"イレギュラー対応"です。多くの貨物を扱う中でトラブルは避けられませんが、発生時には真摯にお客様へ報告し、事態収束に向けて迅速に対応することで、信頼関係の維持・向上に努めています。
Chapter02
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道下
前職の仕事内容と、当時、転職を考えたきっかけを教えてください。
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高橋
前職では、金型やFA部品などをグローバルで販売するEC企業のサプライチェーン開発に携わっていました。具体的には、お客様が発注した商品を"確実かつ短納期で"世界中にお届けするための物流オペレーションの仕組み作りやカイゼンなどです。輸送の90パーセント強が航空輸送だったため、中国や東南アジア向けを中心にANAでの貨物輸送を利用していたことから、ANAは非常に身近な存在でした。
当時はハノイの物流センター立ち上げや日本の主要物流センター再編など、様々なプロジェクトを通して成長する機会をいただき、とても充実した日々でしたが、次第に『自社だけでなく、物流業界そのものを変えていく仕事に携わりたい』と思うようになりました。
その中でANAには、「航空貨物輸送の仕組み作り」というアプローチによって"私の想い"が実現できる環境がありました。そして何より、キャリア採用面接を通して『ANAの貨物事業を、さらなる高みへと引き上げていくんだ』という、社員の方々の"熱い想い"を感じました。ANAであれば自分の目指すキャリアを実現できるのではないかと考え、入社を決めました。
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山村
私はANAに入社するまでに、複数の会社を経験しております。前々職では、ベトナムの日本大使館に勤務していました。ANAのスタッフの方々と連携して仕事を進めることもあり、臨機応変な対応と、大きな責任が伴う中で、ANAスタッフの方々のチームワークには感動していました。
前職である外資系の船会社に転職したのは、大使館勤務で"ヒト"のロジスティクスを経験した後に、さらにダイナミックなロジスティクスに挑戦したいという思いが募ったからです。この船会社では主に2つの業務を経験しました。
1つ目は、海上輸送にとどまらないエンドツーエンドのサプライチェーンマネジメントです。誰もが一度は購入したことがあるであろうファストファッションブランドの輸出入実務や、さらには三国間の輸送統括にも従事していました。2つ目は内陸サービスの企画開発で、ANAに転職する直前まで携わっていました。海上コンテナに関わる新規サービスの立ち上げと運用に従事し、船会社としてロジスティクス事業を強化していくことに貢献しました。
前職ではキャリアプランを明確に描いていたので、転職は考えていませんでした。しかし、ある日たまたまSNSでANAキャリア採用の広告を目にしたんです。その瞬間、ベトナムでのANAスタッフたちとの”笑いの絶えない日々のやり取り”や、共に困難な任務をこなしていた頃の懐かしい思い出が頭を駆け巡りました。あの頃のワクワクするような仲間ともう一度仕事がしたい、そして航空業界を一緒に盛り上げていく一員になりたいという強い思いで、応募を決意しました。
Chapter03
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道下
入社後、ご自身の成長を実感したエピソードがあれば教えてください。
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山村
前職で培った自発的な行動力が現在ANAで大いに活きていると実感しています。具体的には、営業部署に異動後、精算業務の大幅な効率化を実現しました。ある顧客の精算方法が特殊で、これまで1回につき3〜4時間、多数の修正が発生し、顧客と当社双方で疲弊していました。この状況を改善するため、顧客に精算方法の根本的な変更を提案し、協議を進めました。双方のデータを容易に照合できるツールを共同で作成・運用した結果、所要時間を1時間に短縮し、修正件数も大幅に削減することに成功しました。
これは直接的な収益貢献ではありませんが、顧客負担を軽減し、良好な関係構築に繋がったと確信しています。前職が外資系企業だったこともあり、常に”自ら行動を起こし、結果を出す”必要があったため、自然と自発力が身についていました。このスキルを今、ANAの様々な場面で発揮できていることに自身の成長を感じています。
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高橋
2020年にANAに入社して以来、常にチャレンジングな仕事に取り組む中で、壁にぶつかりながらも成長を実感しています。入社してすぐのころ、「グローバルマーケティング部」1年目として印象に残っている仕事の一つが、ANAにとって初めてとなる「競争馬輸送」を実現したことです。
「競争馬輸送」は当時ANAとして実績がなく、輸送実績と経験を重視する市場において、ANAは輸送の選択肢に入っていませんでした。一方でB777Fを導入したばかりであったANAにとっては、基本ラインナップとして「競走馬輸送」のサービスを加えていくことは、非常に重要な位置づけでした。
そこに私がプロジェクトマネージャーとしてアサインされましたが、当然社内には「競走馬輸送」のノウハウが何もない状態でした。そのため『馬の航空輸送市場がどのようなものか』『輸送を任せてもらう上で何が重要な要件となるのか』を徹底的に調査しました。そして、貨物代理店や関係各社へのヒアリングを通じて、「競走馬の輸送とはどういうものか」という本質的な理解を深めることから始めたのです。
その中で必要な要件をまとめ、ANAとしてやるべきことを整理し、ネットワーク、販売、オペレーションといった社内外の各部署と連携しながら、輸送スキームの整備を進めていきました。その上でANAとして具体的にできることをお客様にご提案していき、最終的にはANAとして初めての「競争馬輸送」獲得につなげることができました。
お客様のアテンド・輸送の立ち会いをした際に成田空港に到着した競争馬を見たときの感動、そして『チームでここまでやり遂げたんだ』という達成感は、今でも鮮明に記憶に残っています。この「競走馬輸送」プロジェクトでの経験が、『まずはゼロベースで実現できる方法を考えてみる』という、私のANAにおける仕事の土台になっていると感じています。
Chapter04
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道下
将来、実現したいキャリアや夢を教えてください。
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高橋
ANAで航空貨物輸送の仕組み作りを進めることで、『物流を電気やガスのようにシンプルで柔軟なインフラにする』という、私自身のワクワクで満たされる世界を実現したいと考えています。
物流業界には、まだ多くの無駄が存在し、大きな価値創造の余地が残されています。特に、業界の垣根が徐々になくなりつつある現状を踏まえると、リーディングエアラインであるANAが果たすべき役割は非常に大きいと感じています。ANAの貨物事業で価値創造の仕組みを構築しつつ、最終的には他業界をも巻き込み、物流全体をより良くするための仕掛けを打ち出していきたいです。
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山村
将来的には、貨物事業で培った経験を活かしつつ、他領域にも積極的に挑戦したいと考えています。特に、運航を支えるオペレーションの業務に大きな関心があります。
前々職で過ごしたベトナム・日本大使館での2年間は、社会的に意義のある業務に携わる貴重な経験となり、私のキャリアにおける大きな財産です。この期間には、旅行客やビジネス客に愛されるだけでなく、国の対外活動の一助となる航空会社の重要性も肌で感じました。これまでのキャリアで培った経験を活かし、ANAが世界をリードするエアラインへと成長していくことに貢献することが、私の夢です。
また、これまで海外での経験が自身の成長を大きく後押ししてきたため、ANAにおいても海外駐在はキャリアを形成していく上で目標の一つです。世界を舞台にANAのプレゼンス向上に貢献できることを楽しみにしています。
Chapter05
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道下
将来、ANAのグローバルスタッフ(GS)職、その中でも特に、貨物・物流で一緒に働く仲間にメッセージをお願いいたします。
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山村
ANAでは、自ら考え行動し、周りを巻き込む力を持つ方が大いに活躍できます。ANAにはベンチャー精神が溢れており、積極的な発言と行動が常に求められ、挑戦できるフィールドが豊富にあります。また、最高のサービスを提供するためには、営業、マーケティング、オペレーションなど、部署の垣根を越えたチームワークが不可欠です。多様な人々と協力して業務を推進することが得意な方には、とても刺激的な職場だと思います。
ANAは「航空機」という強みを活かし、社員一丸となって安全運航と利益創出を支えています。特に貨物事業は今、大きな変革期を迎えています。ANAの「チームスピリット」を最大限に楽しみながら、私たちと共に貨物事業の新たな価値を創造できる方にお会いできることを楽しみにしています!ぜひ一緒にANAを盛り上げていきましょう。
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高橋
ANAは、旅客事業、貨物事業をはじめ、グループ各社に大きな価値創造の余地が残されています。当事者意識を持ち、「お客様視点」「努力と挑戦」「チームスピリット」を大切にしながら"ANAというチーム"を巻き込んでいける方にとって、ANAには非常に面白くインパクトの大きい仕事が目白押しです。ぜひ、皆さんの想いをANAで実現させてください。
特に貨物事業は今後、最も伸びしろがあり面白い事業だと確信しています。さらなる高みを目指し、新たな価値創造を推進していくために、ぜひ皆さんの知見と力を貸してください。一緒に働けることを楽しみにしています!