社長メッセージ
安全運航の堅持と成長軌道への回帰に向けて

芝田 浩二
株主・投資家の皆様におかれましては、平素より格別のご高配を賜り、厚く御礼申し上げます。
2025年3月期は、旺盛な航空需要を着実に取り込み、売上高は過去最高の2兆2,618億円となりました。営業利益については、企業価値向上の源泉である人財への投資に加え、運航規模の拡大や一時的な整備機会の増大による費用増により、前期比では減益となったものの、コストマネジメントの徹底に努めた結果、計画を上回る1,966億円となりました。
株主の皆様への配当につきましては、最新鋭機材の導入のための投資を中心とした成長原資の確保とともに、財務健全性の維持を前提に、前回発表時から10円増額し1株60円とさせていただくことといたしました。
ANAブランドは、英国SKYTRAX社から顧客満足度で最高評価となる「5スター」に12年連続で認定されました。また、同じく顧客満足度で評価の高いシンガポール航空とのジョイントベンチャー(共同事業)契約締結等により、国際線旅客事業の運航規模拡大とともに、利便性および快適性の更なる強化に努めてまいります。国際線貨物事業は需要動向に合わせた機動的な運航便の設定により、前期を上回る売上高となりました。日本貨物航空株式会社のグループ化に向けた最終調整に注力し、更に競争力のある航空貨物輸送サービスの提供を目指します。
今年度は現行の中期経営戦略の最終年度となります。米国の通商政策に伴う影響等の事業環境の変化に柔軟に対応しながら、大阪・関西万博をはじめとした国内外の航空需要をANA・Peach・AirJapanの3ブランドで着実に取り込み、安全運航の堅持を前提に成長軌道への回帰に向けて、グループ一丸となって取り組んでまいります。
株主・投資家の皆様におかれましては、今後とも変わらぬご支援を賜りますよう、心よりお願い申し上げます。
2025年4月
代表取締役社長 芝田 浩二