アジアで初!リブレット加工フィルム実装旅客機就航

2025/08/08

2025年4月26日 ANAは、ルフトハンザテクニック社が開発したリブレット加工フィルム「AeroSHARK」*1を実装したボーイング777型機の旅客機をアジアで初めて就航しました。

2024年9月には、AeroSHARK改修の初号機である貨物専用機を就航していましたが、旅客機と貨物専用機の両方に導入する世界で初めての航空会社となりました。

  • *1.
    ルフトハンザ テクニック社とBASF社が共同開発したリブレット加工フィルムの機体への実装技術

リブレット加工フィルムの効果とは

「リブレットフィルム」とは、サメのざらざらした肌いわゆる「サメ肌」の加工を施した厚さ50マイクロメートル(0.05ミリメートル)ほどのフィルムです。

航空機の表面に貼付することで空気抵抗を減らし、年間約250トンの燃料消費量と800トンのCO₂排出量の削減が期待されます。*2

航空機から排出されるCO2排出量を直接的に削減できる技術は多くないですが、本技術の実装による燃料消費量およびCO2排出量の削減効果は約1%の削減効果が確認されています。

  • *2.
    ANA年間平均飛行時間を基にルフトハンザ テクニック社が算出した最大予測効果
2025年4月26日の旅客機初就航時のNH211出発ゲート前でのイベントの様子

初就航当日は、羽田からロンドンへ向かうNH211便の搭乗口にてイベントを開催し、当該機に装着されているリブレット加工フィルムを貼ったパネルをご用意しました。

ANAの整備士がリブレット加工フィルムの性能や効果をお客様にご案内する場面があり、お客様の中にはフィルムの感触を確かめたり、整備士との会話を楽しまれたりする方もいらっしゃいました。

『第26回物流環境大賞』にて「先進技術賞」を受賞

授賞式の様子

ANAとルフトハンザテクニック社は、今回のAeroSHARKの実装機の導入により一般社団法人日本物流団体連合会主催の『第26回物流環境大賞』にてCO2削減の先駆的な取り組みが認められ「先進技術賞」*3 を受賞しました。

先進技術により航空機のCO2排出を大幅に削減できること、また、その技術を旅客機に加えて貨物専用機でも活用していることは航空貨物輸送分野におけるCO2削減の先駆的な取り組みであるとして高い評価をいただきました。

  • *3.
    物流の高度化、効率化、デジタル化に対応し、環境負荷低減に資する先進的な技術開発を行い、または先進技術を活用して環境負荷低減に資する物流システム、輸送機器、施設等の創出を図り、もって物流の健全な発展に貢献した事業者等に授与される賞

担当者の想い

リブレット加工フィルム導入のプロジェクトリーダー 松井さん

松井さんのコメント「このたび、第26回物流環境大賞において先進技術賞を受賞いたしました。このようなかたちでリブレット技術および当社の取り組みが高く評価いただけたことを非常にうれしく思うとともに、今後も環境負荷の低減につながる取り組みに積極的にチャレンジしていきたいと思います。」

今回のリブレットフィルム導入に携わった技術者・松井さんの挑戦はこちらからご覧いただけます。

ANAグループでは、これからもCO2削減に繋がる技術革新と、限りある資源の有効活用に積極的に取り組んでまいります。