環境目標と情報開示

ANAグループの環境目標

2020年度でANA中長期環境計画「ANA FLY ECO 2020 (2012-2020)」が終了しました。 ANAグループでは引き続き環境課題に取り組むため、新たに「2050年 長期環境目標」、その道筋として「2030 年 中期環境目標」を策定し、環境への取り組みを深化させています。

「2030年 中期環境目標」と「2050年 長期環境目標」

「2030年 中期環境目標」進捗と実績

ANAグループは、環境課題解決に向けた環境負荷低減の取り組みや生物多様性保全は重要な経営課題と認識しています。2050年長期環境目標達成に向け、2030年度までの具体的な目標を策定し、その課題解決に取り組んでいます。

航空機の運航におけるCO2排出量の削減

航空機の運航におけるCO2排出量767万t

目標 2030年度
2019年度(1233万トン)以下
2021年度 実績
767万トン

航空機の運航以外で発生するCO2排出量の削減

航空機の運航以外で発生するCO225.2%削減

目標 2030年度
2019年度比33%削減
2021年度 実績
25.2%削減

資源類の廃棄率の削減(プラスチック・紙など)

資源類の廃棄率61.9%減

目標 2030年度
2019年度廃棄量比 70%削減
2021年度 実績
61.9% 減

食品類の廃棄率削減(機内食、国内ラウンジミールなど)

食品類の廃棄率8%

目標 2030年度
廃棄率3.8%以下
2021年度 実績
8%

その他環境目標

大気汚染対策

全機適合

目標
航空機(リース機を含む)の全機ICAO排出ガス基準適合 100%
実績
全機適合

低公害車割合38.1%

目標
低公害車(*)の導入割合 前年比改善
実績
低公害・低燃費車(*)
グループ全社の自動車全保有数割合 38.1%
(前年:25.8%)
  • 燃料電池車(FCV)、電気自動車(EV)、ハイブリッド車(HV)、排ガス規制適合車

騒音対策

全機適合

目標
リース機を含め全機ICAO騒音基準チャプター4に適合 100%
実績
全機適合

生物多様性

目標
生物多様性の保全促進
実績
サンゴ保全活動/外来植物防除活動/違法な野生生物の取引撲滅を目的としたセミナー/ANA こころの森プロジェクト

生物多様性の詳細はこちら

エコ・ファースト認定企業として

環境への取り組みと、社会的責任を重視する企業姿勢が高く評価され、ANAは2008年に環境大臣から運輸業界・航空業界として第一号の「エコ・ファースト企業」に認定されました。
また、地球温暖化対策に資する環境省主導の「COOL CHOICE」に賛同し啓発活動に取り組んでいます。さらに、2018年には環境省主導の海洋プラスチックごみの削減を目指す「プラスチック・スマート」フォーラムに参加しました。

TCFD提言に沿った情報開示

ANAグループは、2019年3月、日本のエアライングループとして初めて金融安定理事会により設立された「気候関連財務情報開示タスクフォース(Task Force on Climate-related Financial Disclosures(以下、TCFD))」による提言への賛同を表明しました。今後もTCFDのフレームワークに即した開示内容の充実に努めてまいります。

ガバナンス

「環境」はANAグループが特定する重要課題の一つであり、気候変動を含む環境課題への対応については、ANAホールディングス株式会社代表取締役社長を総括、サステナビリティ推進担当役員を議長とし、当社およびグループ会社の取締役・執行役員、ならびに当社常勤監査役を委員とする「グループ ESG経営推進会議」を設置し、気候変動を含む環境課題にかかわる重要方針や施策についての議論、目標に対する進捗のモニタリングを年4回行っています。また同会議の傘下には、CO2削減策や取り組み、進捗状況を報告、議論する「エコ・ファースト部会」(航空機の運航関連)、「地上エネルギー部会」(航空機以外の地上関連)を設置しています。経営戦略にかかわる重要な環境課題は「グループ経営戦略会議」にて議論、審議し「取締役会」に上程しています。
グループ各社にESG経営推進の責任者およびグループESG経営推進会議のメンバーとしてESGプロモーションオフィサー(EPO)、組織のESG経営推進の牽引役としてグループ各社・各部署にESGプロモーションリーダー(EPL)を配置し、取締役会、グループ経営戦略会議、グループESG経営推進会議で議論・決議・報告された事項は、EPOならびにEPLとの密接な連携のもとにグループ全体で共有、実践されます。EPLに対しても、年2回のEPL会議を通じて、包括的に情報を共有するとともにグループ各社・各部署における取り組みの促進につなげています。

また、会社の持続的な成長と中長期的な企業価値の向上を実現するために、ESG経営の推進状況を客観的かつ多面的に把握し、「CO2排出量」や「ESG外部評価指標」等を評価指標とし、役員報酬にも反映させています。

戦略

気候変動が当社グループ航空事業に与えるリスクと機会を特定し、収入および費用へのインパクト評価および対応策の検討を目的として、国連気候変動に関する政府間パネル(IPCC)および国際エネルギー機関(IEA)による4℃と1.5℃のシナリオ*1に基づき、シナリオ分析(RCP8.5,RCP2.6,SDS,NDC)を実施しました。分析の対象期間は、「ANAグループ中長期環境目標」で設定した2030年から2050年までとしています。

  1. *1.
    • 4℃シナリオ
      現状を上回る温暖化対策をとらないことにより、産業革命時期比で気温が約4℃上昇し、気候変動による「物理的」変化に関するリスクが顕在化するシナリオ
    • 1.5℃シナリオ
      抜本的なシステム移行が達成されることにより、産業革命時期比で気温の上昇が1.5℃未満に留まり、低炭素経済への「移行」に関するリスクが顕在化するシナリオ

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リスク管理

取締役会で決定された基本方針のもと、当社グループにおけるリスクマネジメントに関する基本事項を規定した「ANAグループ・トータルリスクマネジメント規程」に基づき、「グループESG経営推進会議」にて基本政策の立案・発議、進捗のモニタリングを行っています。
気候変動に関する重要課題についても、全体的なリスクマネジメントの仕組みの中で取り扱っています。

指標と目標

当社グループでは、「2050年 長期環境目標」を掲げ、2050年度までにカーボンニュートラルを宣言するとともに、これを具現化するための道筋として「2030年 中期環境目標」を設定し、環境負荷低減への取り組みを進めています。

CO2排出にかかわる「ANAグループ中長期環境目標」

2030年目標 2050年目標
航空機の運航で発生するCO2排出量 2019年度排出量以下(実質) 実質ゼロ
航空機の運航以外で発生するCO2排出量 33%以上削減(2019年度比) 実質ゼロ

詳細はこちらをご覧ください。

CO2排出量削減の取り組み

実績

その他 気候変動に関する情報開示

CDP(カーボン・ディスクロジャー・プロジェクト)の評価

CDP(カーボン・ディスクロージャー・プロジェクト)による評価は、投資家からの要請による温室効果ガス排出量や気候変動に対する企業戦略の情報開示を目的としています。ANAグループでは2016年より、グループの温室効果ガス排出量を省エネ法の基準に従ってスコープ1、2、3に分類し、第三者認証を得たものを開示しています。2021年は「A-」評価でした。(業界平均はC評価)

SBT(Science Based Targets)

ANAグループは、2020年5月にSBT(Science Based Targets)にコミットしています。また、航空分野の削減目標設定にルールづくりから関与するため、国際的なNGOであるWWF(世界自然保護基金)などが中心のSBT技術分科会に参加し、削減目標のためのガイダンス作成を支援しています。現在、SBTi(Science Based Targetsイニシアティブ)が開発した「セクター別脱炭素化アプローチ(Sectoral Decarbonization Approach:SDA )」ツールをもとに目標値を検証し承認に向けて準備を進めています。(2022年1月申請済み)

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