地上でも脱炭素!空港で働く車をEV化 地上でも脱炭素!空港で働く車をEV化

2026年6月5日

脱炭素社会の実現を目指した取り組みの一環として、ANAは荷物を積載するカーゴトラックをはじめとする航空機地上支援車両(以下「GSE」)のEV化を順次進めています。

過酷な環境を舞台に実証検証がスタート

多様な環境下におけるGSEのEV化に向けた可能性を探る、新たな挑戦が始まりました。
今回の舞台は、1日に約1,200便以上、約1分強に1回というペースで飛行機が発着する日本最大のハブ空港である「羽田空港」と、極寒の積雪地である「新千歳空港」の2拠点です。
極めて高い運用精度と対応力が求められる2つの拠点を舞台に、それぞれの現場に最適化したオペレーション体制の確立に向けた検証を2026年2月にスタートしました。

今回お話をうかがったのは、旗振り役を務めた調達部 エアライン基盤調達チームの中村さん。
2つの拠点での挑戦が本格始動したことを受け、改めてこのプロジェクトに込めた願いや、現場での手応えをインタビューしました。

新千歳空港にてDHC8搭降載作業中の車両

プロジェクトが発足した背景を教えてください

空港内車両の中でも約1,000台を占めるトラックベース車両の脱炭素化はこれまで検証が進んでおらず課題の一つとなっていました。
その課題を解決するため、いすゞ自動車との間で検証のためのパートナーシップを締結し、2026年2月18日より羽田・新千歳両空港にEVトラックの手荷物運搬車を導入しました。

1車両あたり、年間でどのくらいのCO₂削減効果が見込まれるのでしょうか?

羽田空港で充電中の車両

CO₂排出削減効果は電力の発電方法により変動しますが、車両単体の排出量に着目した場合、羽田空港におけるEV化前に軽油を使用していた同型の車両の年間平均軽油消費量に基づくと、1台あたりの転換により年間約760リットルの軽油の消費が抑制できます。
これは、年間約2トンのCO₂排出量削減に相当する試算になります。

今回導入した車両のこだわりについて
1)車両のデザイン(ペイント)に込めた思いなどはありますか?

車両ラッピングデザイン

いすゞ自動車様より、両社の取り組みを広く発信する機会としてトラックの特別ペイントを提案いただきました。
同社のデザイナーが実際に空港を視察して制作した12案の中から、ANAらしさとEV車両としての分かりやすさを最も兼ね備えたデザインを採用しました。
導入した車両のボディ上部には、EVであることが一目でわかる「充電プラグ」をデザインしました。空港にお越しの際は、ぜひ展望デッキから探してみてください。

2)使用感・乗り心地について、実際にEV化した車両を使用している新千歳空港のグランハンドリング担当の長内さんにお話をうかがいました。

雪の降る中、作業スタンバイ中
実際に乗車する長内さん

今までのエンジン搭載車同様に使用することができ、業務面、運転面においても問題なくハンドリングを行えております。
現在、空港で使用している車両の大半は、エンジン搭載車両もしくはハイブリッド車両の為、どうしても排気ガスが発生してしまいます。
今回導入された車両はすべてがバッテリーで駆動するため、排気ガスが発生しないので
地球環境へはもとより、現場で業務を行う作業員の健康面においても貢献できていると感じています。

中村さんから皆さんに向けたメッセージをお願いします

プロジェクトを推進した調達部 エアライン基盤調達チームの皆さま
(左から:中村さん、黄さん、横井さん)

今回のプロジェクトで導入したEVトラックはわずかに3台ですが、調達部としては「単なる車両調達」に留まらず、いすゞ自動車様や社内関係部署との連携を通じ、いかに付加価値を生み出すかにこだわりました。
いすゞ自動車様を検証パートナーとして迎え、今後は1,000台のトラックベースのGSEにおいてEV化のみならず、あらゆる手法でCO₂排出量実質ゼロを実現するソリューションを追求してまいります。

車両のデザインに込めた思いなどをいすゞ自動車様の担当デザイナーにインタビューしている動画はこちらからご覧いただけます。

(初公開)ANA×いすゞの最新EVトラックの性能とは!

ANAグループでは、これからもCO₂削減につながる技術革新と、限りある資源の有効活用に積極的に取り組んでまいります。

SDGs 9番 産業と技術革新の基盤をつくろう
SDGs 12番 つくる責任 つかう責任
SDGs 13番 気候変動に具体的な対策を