「留学」で英語と異文化を学びたい！
準備や費用など、知っておきたいこと

中学生の息子さんの語学習得と将来のために、「留学」を視野に入れておられるようですね。いまや留学は珍しいことではなくなり、高校生や大学の低学年を中心に、2～3週間程度の語学留学や、インターンシップ型プログラムなどを体験される方が増えています。社会人の場合も、IT系企業などを始めとして短期の留学研修が盛んです。

初めての留学は低年齢化の傾向があるので、空野家でも今から予定しておいてもいいでしょう。ただ、短期留学は気軽に行ける分「英語に触れる旅行」のような感覚で、モチベーションアップで終わってしまうことも。しっかりと実力をつけるならば、3カ月以上は腰を据えて学びたいところではないでしょうか。

留学の目的はさまざまですが、8割ほどは語学の習得だと思います。高校生なら最近増えてきた「AO入試」による大学受験を目指すケースも。語学留学を経て、海外の大学進学を目的にする方もいます。

一定ランク以上の大学を卒業すれば、語学の実力だけでなく、異文化でのストレス耐性が高い、バイタリティがあるなどの評価で、外資系や大手企業の注目度が高くなります。一般学生とは採用のルートが違うこともあり、就活には大変有利になるでしょう。

社会人の長期留学では、大学院進学やMBA取得など、キャリアアップを目的とすることが多いです。語学に加えてダンスやアート・スポーツといった、専門性の高い技術を学ぶスクールもあり、将来を見据えた選択をされているようですね。

少し意外かもしれませんが、とことん英語漬けになりたいという方に人気なのが、フィリピンの英語学校です。いきなり欧米に行くよりも、同じアジアなので気後れせず、ビザの関係で授業時間が長いため、しっかりと学習できます。

ただせっかくの留学ですから、英語を学ぶだけでなく、ぜひ異文化体験もしてほしいもの。

例えば、3カ月間フィリピンで英語力をつけてから、次の3カ月は英語圏の国に行って文化交流するなど、組み合わせのコースもいいと思いますね。

現地の大学への進学を目的とした留学なら、レベルの高い学校が揃うアメリカやイギリス、オーストラリアなどがオススメです。これらの国への留学は、ネイティブの会話スピードが体感でき、ビジネス英語を学ぶのにも適しています。

お母さんは楽しそうですね。ビザの不要な短期留学であれば、海外旅行と同じ感覚で、出発の2カ月前から検討を始めても間に合います。ビザが必要になる長期留学の場合は、1年前を目安に準備を始めましょう。

留学に行くことが「目的」なのではなく、あくまで「手段」です。何を優先すべきか、何を大切にしたいかなど、しっかりと考えて準備を。依頼するエージェントは、数社比較して信頼のおけるところを見つけてください。

準備の進め方は、検討（1年前）→入金（6～8カ月前）→手配・手続き（学校・航空チケット・宿泊・ビザ・送迎）→出発の1カ月前（保険・カード・携帯電話など）→出発、の順になります。学校に入金しないとビザが取得できないため、費用は早めの用意が必要です。受入国や時期によっては、ビザの発行に手間と時間がかかることもあります。また、留学前に受けるべき予防接種は、国や大学ごとに規定が異なるうえ、複数の接種になる場合もあるので、こちらも要注意ですね。