確かに、現地通貨のキャッシュは必要です。タクシーやチップなど小額の支払いや、クレジットカードが使えない店など、いつでもどこでも使えるのが現金の最大のメリット。ビジネスなら、食事代などの割り勘をするときにも便利ですね。

一方、多額の現金を持っているのは非常に危険なことでもあります。盗難に遭えば全財産がなくなってしまうので、取りあえず必要な額だけを持つようにしましょう。

現地通貨を入手するには、いくつかの方法があります。空野家が考えていたように、日本円を持って行って両替するのがひとつ。ただ、銀行や両替商では「為替レート」に「両替の報酬」が乗せられてしまうので、手数料がバカになりません。また、現地通貨が余ってしまったときは、さらに日本円に替える手間と手数料がかかります。

ふたつめは、クレジットカードを使ったキャッシング。渡航先のATMで気軽に現地通貨を入手できて、手数料も現金の両替に比べればお得になることが多いです。ただ「借金」ですから、抵抗のある方もいるでしょう。また、金利がかかることと、いくら使ったかがわかりにくいという欠点もあります。

3つめの方法として私がオススメしたいのは、使いやすくて安全性も高い「国際キャッシュカード」です。どんな機能があるのか、次で詳しくご紹介しましょう。

日本では一般的でも、海外では使いにくいクレジットカードもあります。種類の違うカードを、最低2枚は持って行きましょう。「クレジットカードはどこでも使える」と思いがちですが、国や地域によってはほとんど現地通貨しか使えないところも。旅男さんが行くヨーロッパでも、ローカルのレストランや店舗など利用できない場所は多いかもしれません。

クレジットカードのメリットは、多額の現金を持ち歩かなくていいこと。例えば海外で病気になると、高額な医療費がかかりますよね。限度額の高いカードがあれば安心です。また、海外旅行保険がついていたり、空港のラウンジが使用できる、飛行機の座席のアップグレードをしてもらえるなど、出張で利用しやすい機能がついているとさらにお得。
デメリットはやはり「スキミングによる不正使用」でしょう。少しでも怪しい雰囲気を感じたらカードは使わず、完全管理をしっかりするのが肝心です。