出発ロビーに大型の機械がズラリ。コレは一体ナニ?
ANA Baggage Dropの全貌を探るべく、訪れたのは羽田空港の国内線第2旅客ターミナル2階の出発ロビー。ANAのチェックインカウンターへ向かってみると、そこにはまるでドラム式洗濯機のような形をした機械がズラリと並ぶ不思議な光景が広がっていました。
これらは日本のエアラインで初めてANAが導入した自動手荷物預け機。カウンターに並ばず、簡単なステップで手荷物預け入れの手続きをすべて自動で行え、待ち時間を縮めることに成功しているマシンなのです!
あまり目にすることのない近未来的な光景に、機械が苦手な人は一瞬たじろいでしまうかもしれませんが、「操作はタッチパネルの指示に従うだけで、難しい作業は一切ない」とのこと。筆者も初めて触る機械にドキドキしつつ、初の自動荷物預けにトライしてみます。
手順は3ステップで超カンタン!
まずは操作画面の案内に従って、荷物を自動預け機の中、奥の壁にピッタリと付けるような感じで置きます。荷物のサイズが大き過ぎてちょっとでも枠からはみ出ていたり、奥の壁に触れていなかったりするとエラーが出て、機械のシャッターが下りない仕組みになっています。
荷物を置いたら、搭乗券を画面左下のリーダーにタッチ。
- ANA IC付きマイレージクラブカードやおサイフケータイ®はご利用いただけません。
タッチパネルに表示される旅程と危険物の注意事項を確認すると、下から手荷物タグが発行されます。もし古いタグがバッグにまだ付けっぱなしなら、ここで取り外しておきましょう。
あとは、出てきた手荷物タグを荷物に取り付けるだけ。ここでもひとつ注意点が。手荷物タグは荷物の目立つところに、きっちりと貼り付けましょう。「隙間なくピタリと密着させる」のがポイントです。
3つの作業を完了させると、自動的にシャッターが閉まり、荷物はベルトコンベアで奥へと運ばれていきます。最後に出てくる手荷物控えは重要なものなので、目的地の空港で荷物をピックアップするまではきちんと保管しておきましょうね。
…と、非常に単純明快な操作でスムーズに荷物を預けることができました。初めての挑戦にもかかわらず、驚くべきことにかかった時間はたったの1分程度。地上係員に依頼していたこれまでのプロセスと比べて、荷物の預け入れにかかる時間がだいぶ短くなっています。
羽田空港には現在39台の自動手荷物預け入れ機が設置されており、一人ひとりの手続き時間は大幅に短縮。ANAの方にお話を聞いてみると、夏休みや年末年始の繁忙期など、よほど混雑するピーク時でない限り、手続きに並ぶことはほとんどないそう。なんて優秀な機械なんでしょうか!
残念ながら、機械では預けられないものも…。
さて、非常に便利なANA Baggage Dropですが、上手に活用するにあたり、機械では預けられないものがあることも知っておきたいところです。
自動手荷物預け機が対応してくれるのは、各辺の長さが80cm×75cm×45cm以下の手荷物。前述のとおりサイズが枠からはみ出てしまう大きな荷物にはセンサーが自動的に反応してシャッターが閉まらないようになっています。また、無料手荷物許容量を超える手荷物(重さの上限は利用する座席・マイレージのランク等で異なる)もダメ。
さらに、センサーは動きがあるものにも反応するので、ペットもここでは預けられません。余談ですが、動きがあるものといえば、万一小さなお子様が誤って入ってしまった場合でも、センサーが感知してシャッターは閉まらないのでご安心を!
そのほか、ベビーカーをはじめ、ゴルフバッグ、サーフボードなど特殊な形をしているものも、係員のいるカウンターでしか預けられません。スキー板やスノーボードも同様なので、冬は注意が必要です。
サイズ的に問題なさそうに見える傘や三脚も×。機械にはすっぽり入ってしまいますが、間違って預けてしまわないようにしましょう。
これらの機械で預けられないものは、いずれも、有人カウンターで預けるか、近くの地上係員に言うと対応してもらえます。
もっと知りたい!「ANA FAST TRAVEL」の便利なサービス
ANA FAST TRAVELには、ANA Baggage Dropのほかに大きく分けて2つのサービスがあります。
そのひとつが新自動チェックイン機。通常のチェックイン手続きはもちろん、これまで係員のいるカウンターでしか手続きできなかった「欠航や遅延時の予約変更・払い戻し」、「チェックイン後の座席変更・マイル登録・領収書の発行」、「国際線航空券をお持ちの方の国内区間のチェックイン」などの新しい機能が追加されました。チェックインのためにわざわざ有人カウンターに並ぶ必要がなく、手続き時間は劇的に短縮されています。
ただし、以前はできていた現金での支払いは、新自動チェックイン機では不可。有人カウンターでのみの取り扱いなので要注意です。
また、カウンターの色にも注目。荷物の預け入れカウンターは水色、チェックインカウンターは濃い青、有人カウンターは白と、利用目的別にカウンターが色分けされています。これはお客さんが自分の利用したいカウンターを、瞬時に目で認識できるようにとの考えからなのだとか。
カウンターの上に設置されている案内表示板は、絵やピクトグラムが採用され、どんな国籍の方でもひと目で分かる表示に。
ANA FAST TRAVELを取り入れ、誰もが使いやすいように作られた羽田空港のANA国内線出発カウンター。2016年にはそのデザイン性の高さが評価され、「グッドデザイン賞」も受賞しています。
機械化されて尻込みしてしまう人もいるかもしれませんが、ANA Baggage Dropや新自動チェックイン機の周辺にはANAの係員がおり、わからないことがあれば対応してくれるのでご安心くださいね。
旅をスムーズにしてくれるさまざまなサービスを提供するANA FAST TRAVELで、ますます快適に旅をしてみませんか?